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麻薬及び向精神薬取締法違反の罪で起訴された俳優・押尾学被告(31)の初公判が23日、東京地裁425法廷で開かれた。一緒に合成麻薬MDMAを服用し亡くなった飲食店従業員・田中香織さん(享年30歳)の体に異変が起きてから119番通報までの「空白の3時間」については一切触れられないまま、即日結審した。検察側は懲役1年6月を求刑。判決は11月2日に言い渡されるが、このままでは真相は永遠に闇の中だ。
押尾被告と現場マンションに一緒にいて、薬物(MDMA)を服用して亡くなった飲食店従業員の田中香織さん(享年30歳)の父親(61)が23日、押尾被告の初公判を傍聴した。この日午前1時に岐阜県内の自宅を出発。妻(田中さんの母、52)、息子(同弟、29)夫婦と乗用車で上京した。「真実が明らかになることを切に望んでいます」と沈痛な面持ちで、425法廷の最後列中央から行方を見守った。
薬物入手のルートには口をつぐんだが、「女性から『全部飲んじゃえば』と言われましたが、断りました」「3回は飲んでいました」。“死人に口なし”の状態で、押尾被告は田中さんに関する供述を続けた。田中さんの父親は無念さを押し殺し、表情を崩すことなく、ただ一点だけを見つめた。
傍聴を終えて感想を聞かれると「判決がまだなので、何も言えない」と険しい表情。「押尾被告の誠意を感じたか」という問いには「そんなことを考える余裕がない」と声を絞り出した。
真実が明らかになることを願い、この日を待った。しかし、願いは届かなかった。「こんなにひどいことやとは、思いませんでした。どうして救急車を呼んでくれなかったのか…それだけです」と絶句。気丈に振る舞ってきたが、最後になってこらえていた涙があふれた。
田中さんの遺族は、報道機関に「娘が亡くなったことには、いまだ深い悲しみが消えない」と記した文書を配布。「なぜ119番通報するまでに、あれだけの時間がかかったのか」「もう少し早く適切な医療措置が講じられていたのであれば、娘が亡くなることはなかったのでは」と疑問を述べ、再度「真実が明らかになることを切に望んでいます」とつづった。
保護責任者遺棄致死容疑での立件には至っておらず、田中さんに異変が生じた午後6時半から9時20分ごろの間の“空白の3時間”は事件から2か月以上たった今も明らかになっていない。捜査関係者からは「捜査中である」旨の説明を受けており、進展することを信じ続けるしかない。
この日も、最後まで押尾被告から謝罪の言葉が出てくることはなかった。まな娘を失った遺族の叫びは届くのか―。
◆押尾父も出廷 更生支援語る 〇…公判には、情状証人として押尾被告の父親(68)が出廷した。押尾被告が19歳のころまでともに生活。保釈後も実家に身を寄せており、弁護人からの質問に「とにかく自分の生かせる道を探して努力してほしい」と、ハキハキとした口調で今後の更正をバックアップしていく考えを話した。しかし、検察官からの質問には時折、言葉を詰まらせ、押尾被告が今後も芸能活動を続ける可能性については「今はまだ分かりません」と述べるにとどまった。
(2009年10月24日06時02分 スポーツ報知)
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