最終更新: 2009/10/24 22:17

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和式トイレが使えない子どもが増えているという中、学校トイレの最新事情を取材しました。

和式トイレが使えない子どもが増えているという中、学校トイレの最新事情を取材しました。
家庭のトイレのほとんどが洋式という現代。和式のトイレが使えない子どもが増えているという中、学校のトイレの最新事情を取材しました。

神奈川・横浜市の保育園「キッズプラザアスク北山田園」。
この保育園では、2010年に小学校に上がる園児に、和式トイレの使い方を教えている。
保母さんが「順番待ってね、みんなで和式トイレ使おう。一歩前、そう」と指導した。
しかし、園児たちは慣れない和式トイレに悪戦苦闘。
園児は「足痛くなっちゃう」、「つかむところがなくってさ」、「(便器に)なんかバンって落っこっちゃいそう」などと話した。
一方、小学校のトイレには別の問題が起きている。
「汚い」、「臭い」、「怖い」など、子どもたちの印象はあまりよくない。
大便を我慢してしまう子も多いのが現状。
そんな中、学校のトイレは進化している。
神奈川県の川崎市立はるひ野小学校の低学年用男子トイレには、変わったものがある。
横並びの小便器の1つに、ついたてが立てられていた。
横から見えないように、個室風になっている。
先生は「家庭のトイレ自体が個室である分、横並びで用を足すというのに関しては抵抗があるということで、こういった個室のトイレを設置しています」と話した。
山梨・甲府市の山梨学院大学付属小学校の男子トイレには、小便器がなく、まるで女子トイレのようだった。
人の目を気にすることなく大便ができると、児童には好評となっている。
児童は「うんこもおしっこもできるから、両方できるから」、「落ち着いてできる」などと話した。
そんな中、自治体ぐるみで学校のトイレをきれいにしようとする取り組みもある。
東京・葛飾区は、区内の小中学校73校すべてのトイレを改装する計画を進めている。
子どもたちの意見も取り入れたトイレ作りは、すでに半分が終了した。
葛飾区教育委員会の齋藤 登施設課長は「葛飾区の学校の多くは昭和30年代、40年代に建てられました。特にトイレは『汚い』、『臭い』、『暗い』、『怖い』、『壊れている』ということで、学校のトイレを使えない子どもたちが増えておりました。そこでなんとか学校のトイレを快適な空間にしてあげようということで、この取り組みが始まりました」と話した。
2008年に改装した葛飾区立木根川小学校では、遊び心たっぷりに入り口をトンネルに見たてた絵を描き、中にはタイル張りのくつろげるスペースを作った。
葛飾区立上平井中学校は、男女横並びにあったトイレを別の階に分けることで、スペースを確保した。
中央に洗面台、壁側に鏡台と、配置場所を変え、ゆとりを持って使えるようにした。
9月に改装したばかりの葛飾区立東綾瀬小学校では、1階トイレは木目調でシックに、2階トイレはピンクや水色で明るい雰囲気にと、階によってアレンジを変えている。
児童は「休み時間の時間とかに行きたくなる」、「前のトイレはちょっと怖かったんだけど、今はきれいになったから、あまり怖くなくなった」などと話した。
先生は「きれいになって使いやすくなったことによって、喜んでトイレ行ってますし、学校生活も明るくなったように思います」と話した。
進化する学校のトイレ。
快適なトイレが、子どもたちにいい影響を与えているのかもしれない。

(10/24 18:45)


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