Windows TIPS
[System Environment]
コマンドラインからクリップボードへコピーする
→ 解説をスキップして操作方法を読む
デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2005/09/03
対象OS
Windows 2000
Windows Server 2003
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コマンドの実行結果をクリップボードにコピーしたい場合は、いったんファイルに出力するか、コマンド・プロンプト上でコピー&ペーストを行うのが普通である。
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clipコマンドを使えば、標準入力の内容をテキストとして直接クリップボードにコピーすることができる。
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clipコマンドは、リモート・デスクトップ使用時にテキスト・ファイルを素早くコピーしたり、バッチ・ファイルの実行結果を返すためにも利用できる。
コマンド・プロンプト上で作業を行い、その結果をクリップボードへコピーしたい場合がある。例えばdirコマンドを実行してファイル名の一覧を取得し、それをワープロのドキュメントに貼り付けたり、sortやfindコマンドの実行結果を表計算ソフトに取り込んだりしたい場合である。
このような操作をしたい場合、通常はリダイレクト機能を使っていったんテキスト・ファイルへ出力し、その後アプリケーションでテキスト・ファイルを開いて、その内容を取り込む。もしくは、コマンド・プロンプト画面で範囲選択をしてテキストをコピーし(システム・メニューの[編集]−[範囲選択]で選択後、[コピー]を実行する)、アプリケーションで貼り付け処理を行う。
だがclipコマンドを使うことにより、ファイルを経由したり、コピー&ペースト操作をしたりせずとも、直接クリップボードへテキスト・データをコピーすることができる。
Windows Server 2003には、コマンドライン・ツールとして、clip.exeが用意されている(Windows 2000のリソースキットにも収録されている)。機能は非常に単純で、標準入力から読み込んだデータをクリップボードへテキストとしてコピーする。例えば次のようにすると、dirコマンドの実行結果がクリップボードにコピーされる。
clipコマンドが利用できない場合は、ファイルに一度出力してから、そのファイルを読み込むという操作を行う必要があるが、これなら一時ファイルの作成や使用後の削除などといった、余分な操作を行わずにテキストのコピー&ペーストが可能になる(ただしクリップボードの内容を出力する、という機能はない)。
clipコマンドでは、単に標準入力をクリップボードにコピーしているだけなので、例えば次のようにすればテキスト・ファイルの内容をクリップボードにコピーできる。
このような使い方は通常は必要ないかもしれないが、例えばリモート・デスクトップ接続している場合に、リモート・コンピュータ上のファイルの内容をクリップボードへコピーするために利用できる。リモート・デスクトップ接続時にテキストをコピーするためには、メモ帳で開いてから全選択&コピーするか、ファイル共有機能などを使ってファイルをやりとりする必要があるが、clipコマンドを使えばとても簡単にデータをコピー&ペーストすることができる。
またバッチ・ファイルなどから実行結果を返す場合に、clipコマンドを利用して、クリップボードへ結果を貼り付けるという使い方もできるだろう。通常、コマンドラインでの実行結果を取得するにはコマンド・プロンプトを開いて操作する必要があるが、こういうコマンドにしておけば、簡単に結果を受け取ることができる。
※ファイル networkconfig.batの例
rem networkconfig.bat - ネットワークの設定状態を返すコマンド
ipconfig /all | clip
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