明治大学は22日、アニメやマンガ、ゲームなどのサブカルチャー資料を一堂に集めるアーカイブ施設「東京国際マンガ図書館」(仮称)の設立を正式に発表した。14年度をめどに、計200万点を収蔵する施設を、駿河台キャンパス(東京都千代田区)内に設置する計画。
「東京国際マンガ図書館」は、マンガ・アニメ・ゲームなどの関連資料を保存し、学術的、文化的に運用することが目的としており、関連図書や雑誌、同人誌をはじめ、マンガ原稿やアニメの原画・セル画、アニメやゲームのソフト、ゲーム機本体、キャラクター商品やフィギュアなどを収蔵する。資料保存以外にも、展示を行うミュージアムやシアター施設も併設し、コミックマーケット準備会や現代マンガ図書館(東京都新宿区)などとも協力しながらの運営を検討している。
また、31日にはマンガとサブカルチャーの専門図書館「米沢嘉博記念図書館」が先行施設としてオープン。明治大学出身のマンガ評論家でコミックマーケット準備会代表の故・米沢嘉博さんが収集したマンガやサブカルチャーの関連資料を中心に保存する。蔵書数は推計で14万冊以上。同大関係者以外でも18歳以上で会員登録をすれば有料で利用可能。館外貸し出しは行わない。料金は1日300円、1カ月2000円、1年で6000円。詳細は同図書館のホームページで公開する。
「東京国際マンガ図書館」は、現在の所蔵予定点数から延べ床面積8500平方メートル、5階建て程度の施設を想定。再開発を計画中の駿河台キャンパスの猿楽町地区内を予定しているが、建築物を新設するか、既存の建築物を改装して利用するかなどは未定。計画の検討委員会委員を務める同大国際日本学部の森川嘉一郎准教授は、議論を呼んだ「国立メディア芸術総合センター」について、「発表されたときはかなりびっくりしたが、あちらの企画が発表されるかなり前から計画していたこと。あちらはまず器があってそれから。こちらはまず中身があって器を与えていこうという考えだ」などと説明した。【栗原拓郎】
2009年10月22日