藤井裕久財務相は19日、日本経済新聞とのインタビューで2009年度の財政運営について、6兆円超の税収の落ち込みを国債の追加発行で補う考えを示し、44兆円と見込んでいた新規国債発行額が初めて50兆円台に拡大する見通しを示唆した。国債発行額が税収を上回るのは戦後混乱期の1946年度以来。衆院選マニフェスト(政権公約)に10年度廃止を明記した揮発油税などの暫定税率を巡っては、新設する地球温暖化対策税への振り替えも「一つの選択肢だ」と語り、増収策に含みをもたせた。
財務相は09年度の税収について「当初見通し(46兆1000億円)より6兆円くらい落ちるといわれているが、もう少し厳しいのではないか」と指摘。「仮に国債増発になろうとも最終処理はきちんとやる」と語り、年明けの通常国会に提出する09年度第2次補正予算案に国債の追加発行を盛り込む方針を示した。(07:00)