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2009年10月22日 (木)

これぞ、国対政治の弊害

来週から臨時国会がスタートします。
冒頭で鳩山総理の所信表明演説があり、各党の代表質問があります。
政権交代後初めての鳩山首相の国会の演説でもあり注目されます。

が、残念ながら、みんなの党は代表質問の時間がありません。

1)代表質問の時間配分は、衆議院の「議院運営委員会」で決められます。

2)実際には、議院運営委員会の下の「理事会」という場で決まります。

3)もっと言うと、理事会の前の「筆頭理事のインフォーマルな協議」で、
  重要なことが決められています。

筆頭理事間協議といっても、民主と自民の筆頭理事で話し合うだけです。
みんなの党は理事ですらないので、筆頭理事間の協議にも参加できません。

議院運営委員会の理事会も、みんなの党は正式な理事ではなく、
発言権のない「陪席」という立場でしか参加できません。

筆頭理事のインフォーマルな協議の場で大事なことが決められます。
こういうよくわからない議院運営委員会の意思決定プロセスで、
とても大事なことが決まっているのが、まさに「国対政治」です。

代表質問の時間の割り振りについても、何か明文化されたルールがあって
「小政党に代表質問をさせない」と決まっているのなら理解できます。
しかし、明文化されたルールもなく、何となく話し合いで決まります。

その「何となく話し合い」に参加させてもらえない政党は、
自分たちの主張を国会で訴えることができません。

議会運営委員会の理事会では、自民、公明、共産の3党が、
みんなの党にも質問時間を割り当てることに賛成してくれました。
自民と共産という対極にあるような政党までそろって支持してくれました。

しかし、民主党の理事は「話を持ってくるのが遅いからダメだ」と回答。
議院運営委員会理事会の初回は一昨日で、二回目は昨日でした。
昨日の理事会で「みんなの党も代表質問をすべきだ」という提案があり、
それに対する民主党の答えが「遅いからダメ」というものでした。

有権者の声を代弁する政党として適切な質問時間が割り当てられるべき、
という正当な主張に対する答えが、「遅いからダメ」というのは変です。
もうちょっとまともな理由で拒否されるなら引き下がるかもしれませんが、
単に「遅いからダメ」という手続き的・官僚的な理由で拒否されるのは、
まったく理解できないし、有権者に説明がつきません。

そもそも何をもって「遅い」といっているのか理解不能です。
みんなの党は、民主と自民の筆頭理事の間のインフォーマルな協議には、
まったく参加を許されていないわけです。
当事者がいないところで協議されて決まったことに関して、
あとになって抗議したら「遅いからダメ」という反応は不当です。

民主党政権になってから国対政治の弊害が多少は改善されるのでは、
と期待していましたが、期待はずれになりそうな気配です。

この前の衆議院比例区の得票数を見ると、社民党とみんなの党は同等です。

 社会民主党: 3,006,160票   質問時間=15分

 みんなの党: 3,005,199票   質問時間= 0分

わずか961票の差で、質問時間15分と0分の差になってしまいました。

議席数で言えば、社民党7議席に対して、みんなの党5議席です。
2議席の差で15分と0分というのも、やっぱり納得できません。
せめて社民党が15分なら、みんなの党は10分くらいは確保すべきです。

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