松山放送局

2009年10月23日 20時15分更新

元農協職員に懲役3年求刑


今治市の農協の支店で、1300万円余りが着服された事件の裁判で、業務上横領と詐欺の罪に問われている元職員の男に検察側は、23日、「長期間に渡り顧客や同僚をだましており、酌量の余地はない」として懲役3年を求刑しました。

この裁判は、今治市の越智今治農協大西支店で、集金業務などを担当していた元職員の井手忠彦被告が、平成13年から去年にかけて客から預かった金を入金しなかったり、客の定期貯金の口座を勝手に解約したりして、あわせて1300万円余りを着服したなどとして、業務上横領と詐欺の罪に問われているものです。
23日、松山地方裁判所今治支部で行われた裁判で、検察側は、「井手被告は、顧客から預かった現金を遊興費や飲食費など自己の欲求を満たすために使っていた」と指摘したうえで、「長期間に渡り顧客や同僚をだまし、多額の現金を着服したことは酌量の余地がない」と述べて、井手被告に懲役3年を求刑しました。
一方、弁護側は、「被告は、被害者に全額を返済し、深く反省している」として執行猶予の付いた判決を求めました。
判決は、来月13日に言い渡されます。