医療介護CBニュース -キャリアブレインが送る最新の医療・介護ニュース-

医療介護CBニュース


医療一般


2万人の医師・医学生の署名を提出へ

ソーシャルブックマーク: Yahoo!ブックマークにに追加 はてなブックマークに追加 この記事をlivedoorにクリップ! この記事をdel.icio.usに登録する

 地域医療の再生のため医師の増員などを求めて署名活動を行ってきた「医療崩壊阻止! 医師・医学生署名をすすめる会」は10月23日、衆参両院の議長に署名を提出するのに先立ち、参院議員会館で「署名提出集会」を開催した。代表呼びかけ人の一人である済生会栗橋病院の本田宏副院長は、「約2万人の署名が集まったことは重い意味があるのではないのか」と述べた。

【関連記事】
研修医マッチング、登録率は88.8%―中間結果公表
新政権への「提言」を厚労省に提出−日医
10周年で「医療と社会」テーマに議論−国際医学生連盟日本
チーム医療の推進で議論―厚労省検討会
持続可能な医療政策を―全医連

 同会は昨年7月に発足した。地域医療の再生を求めて署名活動を実施。請願事項として、▽地域医療を守るために、勤務医が働き続けられるよう抜本的な施策を早急に講ずる▽OECD諸国並みの医師数を目指して、大幅な医学部定員増を早急に行う。そのために医学部の教育体制を拡充する▽生涯にわたって全国どこでも医師が学び続けられるように、指導医の確保など医師研修制度を充実させる▽それらに必要な予算措置をとる―の4点を挙げている。趣旨に賛同した764人が呼びかけ人となり、21683人分の署名が集まった。

 本田氏は、日本の医師数が約20万人不足しているという試算があることを挙げ、その値に基づくと、仮に医師数が1年で4000人増え続けても、不足分を補うには50年かかることを指摘。早急に医師不足の対策をしないと、全国各地で医師不足が続くと訴えた。  
 また、「世界では、医師を増やしたから医療費が増えたというのは間違っていることは既に証明されている」と指摘し、医師の増加ではなく、最新の治療機器の使用で医療費が増えると説明。例として、胃がんの手術を行い4週間入院した際に、病院がもらう医療費は120万円であるのに対し、最新の抗がん剤である「分子標的薬」を使用すると、薬代だけで年間1200万円以上掛かることを挙げた。

 集会に参加した民主党の吉田統彦衆院議員は、医師の数に診療科別の偏在があると指摘。これについて、代表呼びかけ人の一人である全国自治体病院協議会の邉見公雄会長は、「今年、四国の4つの大学で外科を志す人は1人しかいない」と述べるなど、外科医が減少していることを説明し、外科医を増やすためには、3交代制の勤務や複数主治医制にすべきだとした。

 署名は、26日の臨時国会開会以降に、衆参両院の議長に提出する予定。


更新:2009/10/23 20:36   キャリアブレイン

この記事をスクラップブックに貼る


注目の情報

[PR] 医師の転職ならCBネット(CBnet)

ログイン-会員登録がお済みの方はこちら-

CBニュース会員登録メリット

気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。

一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を

プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?

キャリアブレインの転職支援サービスが選ばれる理由

【第82回】有賀徹さん(昭和大医学部救急医学講座主任教授) 産婦人科を未受診の妊婦や泥酔者などは、一般的な患者よりも3倍以上、搬送先が決まりにくいという。救急医療に30年以上にわたって携わり、日本救急医学会の理事も務める昭和大医学部教授の有賀徹さんは、こうした搬送者の受け入れを含めて今後の救急医療の ...

記事全文を読む

 JR東京駅から外房線の特急「わかしお」に乗る。休日ともなれば、サーフボードを抱えた若者や九十九里浜へ向かう家族連れで、車内は華やいだ雰囲気に包まれる。そんな彼らと一緒に揺られること1時間。本納駅に降り立つと、目の前には一面、緑の風景が広がっていた。 「これでも車で10分も走れば九十九里浜に出るんで ...

記事全文を読む

新機能のお知らせ


会社概要 |  プライバシーポリシー |  著作権について |  メルマガ登録・解除 |  CBニュースについて |  広告掲載ついて |  スタッフ募集