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【経済】

トヨタ、車両も自主改修へ フロアマット問題

2009年10月21日 09時09分

 トヨタ自動車の米国フロアマット問題で、トヨタが、車両を暴走させる恐れが指摘されているフロアマット以外に、アクセルペダルなど車両本体の自主改修を検討していることが20日、分かった。トヨタは車両の欠陥を否定しているが、今年8月に米国内で起きた死亡事故を重視。現地顧客の安全確保を前提に、メーカーとしての自主対応が欠かせないと判断した。

 改修は無償で行う見通し。トヨタは、問題になっている「プリウス」や「レクサス」ブランドなど7車種、計380万台すべてのアクセルペダルの改修を行った場合、400億円前後の費用負担が発生するとみている。

 トヨタは現在、米国内で販売したこれら7車種を対象に、運転席側のフロアマットを取り外すよう呼び掛けている。今後、車両本体の改修を要する車種と台数、具体的な改修方法を検討し、米運輸省の高速道路交通安全局(NHTSA)との協議に入る。

 米当局はマットとペダルのほか、緊急時に車両を停止させる制御システムなどの改良も求めているとみられ、協議次第では費用がさらに膨らむ可能性がある。最終的な改善措置は年内に確定し、顧客に通知する。

 マット問題は、米カリフォルニア州で起きた高速警察隊員の一家4人の死亡事故が発端。トヨタは、事故を起こしたレクサス車が現地ディーラーから貸し出された代車で、運転席に規格外のマットが敷かれていたことなどを指摘。誤ったマットの使用によってアクセルペダルの下部がマットの溝にはまり込み、事故を招いたと主張している。

 ただ、事故直前の緊急電話のやりとりが全米のニュースで流されるなど、顧客不安が高まっている。豊田章男社長は「お客さま第一を念頭に迅速に対応するよう指示している」と、現地での事故原因究明も続けている。

(中日新聞)

 

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