札幌市交通局は来月20日から地下鉄南北線で新車両の運転を開始する。新車両の型式は1995年から南北線に導入された5000形と同じ。外形は変らないものの、車内は高齢者や子どもがより安全に利用できるよう改良された。
現在南北線を運行する地下鉄車両は、3000形4編成と5000形17編成。82年に導入され、老朽化が進む3000形1編成は新しい5000形と入れ替えられる。2010年度と11年度にも各1編成の新車両が導入され、3000形は11年度で全車が"引退"する。
22日、報道陣に公開された新車両は、客室ドア上部の17インチカラー液晶が路線や各駅までの到着時刻などをイラストや記号で表示する。現行のLEDによる文字のみの表示よりもわかりやすく、漢字、平仮名のほか、英語、中国語、韓国語でも案内する。
車内の一部には現行よりも10センチ低い吊り手を備え、「つかまり棒」も増設。火災対策のため、車両連結部にガラスの引き戸が設置されている。
車両は1両2億円。5000形は6両編成のため、今年度は12億円が投じられる。(文、写真・久保)
写真・行き先や乗り継ぎなどを案内する車内表示器
写真・10センチ下げられた吊り手と6人掛
け座席の中央部に増設された「つかまり棒」
写真・火災対策のために設置した連結部の引き
戸。乗客が扉に気付かずに衝突すること防ぐ構造