東京モーターショー:次世代エコカー市場の覇権争いに火花
◇トヨタ社長「寂し過ぎる」
「前回までは展示場の天井が見えないほどブースがひしめき合っていた。寂し過ぎる。何とか盛り上げないと」。
自社のプレゼンテーションを終え、会場を見て回ったトヨタの豊田章男社長は、つぶやいた。
出展したのは113社・団体(うち四輪車メーカーは11社)、車両数は261台(同153台)で、ともに過去最低規模。 世界的な不況を理由に、常連だった米ゼネラル・モーターズ(GM)や独ダイムラーなど海外の大手メーカーが相次いで参加を見送った。参加はわずか3社。高級車やスポーツカーなどゴージャスな車が目立つ海外勢の不在で、華やかさを欠いた。
国内メーカーが圧倒的なシェアを占める上、若者の車離れなどで需要が縮小する日本市場は、海外メーカーにとって出展のメリットが小さい。 欧米各社の関心は、日本より世界一の市場になりつつある中国に注がれており、「本社の判断で参加を見送った」(大手メーカー日本法人)ケースが大半。 そんな中で出展した英ロータスの場合、日本の輸入代理店「LCI」が強く説得したことが影響した。 LCIの相原聡社長は「日本法人が本気で本社を説得しない限り、海外勢の足は戻らない」と指摘する。
ショーを盛り上げようと、主催する日本自動車工業会は、注目度の高いプリウスやアイミーブなどのエコカーの一般向け試乗会を初めて実施。三菱自は、太陽光発電でプラグインハイブリッドに充電した電気を家庭用の電力として活用する未来の生活を、モデルハウスを使い披露した。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20091022k0000m020086000c.html?link_id=RSH04