日英対決!PingMagの机プロジェクト

2008年3月7日 カテゴリー: インターナショナル, フォトグラフィー, 国内

日英対決!PingMagの机プロジェクト

PingMag編集部の机は決してオシャレではありませんが、沢山の情報に埋もれていることは確かです。

知人のスタジオや会社を訪れた時、デスクを見て妙に「へぇ〜」と感じたことはないだろうか。憧れの職業のあの人や、気になるあのアーティストは、いつもどのような環境で仕事をしているのだろう…?そんな些細な好奇心から、私達はこれまでPingMagに登場してくれた人々や友人・知人などランダムにこんなメールを送ってみた。「あなたの机を見せてもらえませんか?」。すると意外にも、かなりの反応が!本日は2008年における日本でのイギリス年「UK-JAPAN2008」に便乗しつつ、ダントツで返信の多かったイギリスと日本で活躍するクリエイティブ業界の皆さんの協力を得ながら、「PingMagの机プロジェクト」と題して、様々な人の机を覗き見してみたいと思う。

作:チエミ

オシャレで美しいグラフイック系

デザイナーやアートディレクターと聞いて、想像するのはやはりオシャレな机。ロンドンで活躍するピーター・ヘリカーさんの目も覚めるような黄色の机は、友人がNYで見つけ、わざわざ船便で運んだものだそう。現在はこの机をその友人から借りているそうで、こんな素敵な机を使えることを本当に感謝しているとのこと。

東京で活動するグラフィック・デザイナー草野剛さんは、「残念ながら最近はキレイですが…」と本当にキレイな机の写真を送ってくれた。その様子はまるで、レンタルフォトのよう!


アートディレクター、ピーター・ヘリカーさんの机。上に飾られたスケートボードと絵は友人のサイモン・トゥルーさんとピート・ファウラーさんによるもの。

スッキリとした草野剛さんの机。本人曰く「散らかっている」頃の机はコチラから。

以前、PingMagにも登場したロンドンのグラフィック・デザイナー・デュオ、ハドソン・パウエルは仲良く隣同士で机を使っている。棚にも色々こだわりの物がありそうだが、「あなたの机の何が特別だと思う?」という質問には「たっぷりの光とスタジオをシェアしている仲間達」と、なんとも素敵なコメント!

仲良し兄弟、ハドソン・パウエルの机。

シェフィールドを拠点に活動するユニバーサル・エブリシングのマット・パイクさんは、ご存知、デザイナーズ・リパブリックの元メンバー。常に革新的な作品を生み出すマットさんの机は、あなたをモデルルームでも見に来たかのような錯覚に陥らせる…。

おそらくリスと戯れながら仕事しているであろう、マット・パイクさんの机。美しい外の様子も必見!

キオスクのデビッド・ベイリーさんは、マットさんと同じく、シェフィールドで活動するデザイナーズ・リパブリックの元メンバー。黄色と青のポップなイスがアクセントになった白の机が、センスの良さを感じさせる。

見ているだけで楽しくなる作品を作り続けるエアサイドのスタジオ・マネージャー、エマさん。コンピューターの下に貼られたゴールドの「マネージャー」のシールを見る度に、自分が重要な存在だと思うそう!


平面から立体まで色々な作品がありそうなデビッドさんの机。

オモチャもいっぱい!エアサイドのエマさんの楽しそうな机。同じくエアサイドの広報、アンさんの机はこちら。

程よい数の文具に、スッキリと片付いた机。コンピューターの向こうにはイギリスらしい景色も広がるアンチドートのアンナ・フィダルゴさんの机は、とっても仕事がはかどりそう。アンナさんは、この机の「大切なガラクタを集めて置いておけるほど、十分に大きなところ」がお気に入りの様子。

デスクトップ・ピクチャがアクセントになっているグラフィック・デザイナーのアンナさんの机。

ロンドンとベルリンで活動するアート・ディレクター、アノンソックのルパート・スミスさんは、プロダクト・デザイナーのエンツォ・マーリ氏のプランに沿って自分で机を組み立てたそう。プライマル・スクリームをはじめ音楽関係の仕事が多いルパートさんの机は、自分の作品をインテリアのように飾っている。

床の模様ともマッチしている、ルパートさんの自作の机。オシャレ!

ここまで見て、「自分の机とずいぶん違う…?」と不安になったデザイナーの方、心配は無用!俳優業とデザイナー業の二足のわらじを履くリアル・キュリアスのビーニー・ロイストンさんは、ある意味、非常に男らしい机…!

これぞロックン・ロール!ビーニーさんの机は、拡大して見るとさらに色々なものが…。

なんだか楽しそうなゲーム系

ブライトンを拠点に活動するカーブは、オンライン・ゲームなどを手がけるバイラル・マーケティング・エージェンシー。今回、5人の机の写真を送ってくれたカーブだが、こちらではシニア・イラストレーターのゼブ・マグガンさんの机をご紹介。

オモチャとお菓子とコンピューター。残業も苦にならなそうなゼブさんの机。他のメンバーの机はFlickrで!

紙のペンも必要ない!?スッキリ映像系

映像クリエイターと聞けば、想像するのは大容量のデータを扱う為のサーバールームのような無機質な机?レンカ・クレイトン&ジェームス・プライスの名で映像作品を作るジェームスさんは、2003年に91歳で亡くなった大叔母さんの机を階段の下にピッタリと収めて使っている。興味深いことに、彼の作品にはどことなくこの机と同じ空気が流れている。

ジェームスさんはアンティークの机で映像の編集作業をする。

机というより作業台、アーティスト系

写真や印刷物などを扱うブレッダ・コースモさんとルーク・フロストさんの二人の机は、その仕事の内容から、目の前には数えきれない程のイメージが並んでいる。しかし、時には重要なビジネス・ミーティングもあるのか、壁には2本のネクタイが待機中。

様々なイメージで溢れるブレッダ・コースモさんとルーク・フロストさんの机の周り。

現代美術にユーモアを加えた作品を作り出す現代美術二等兵のお二人は、拠点が東京と大阪で離れているため、別々に写真を送ってくれた。ふじわらかつひとさんは、作業の殆どをテレビの前で行っているため、こちらは塗装作業に使う机だそう。塗装用のブースは見栄えがよくないので、収納家具風に変えてみたりと色々工夫もしているようだが、換気に猫用のドアを使い、猫を不機嫌にさせてしまうことも度々あるようだ。

現代美術二等兵、ふじわらかつひとさんの机。本日は猫が陣取っている。

同じく現代美術二等兵の籠谷シェーンさんの机には、なんだか見覚えのあるものもチラホラ…。ちなみに特徴は、以前の住人から譲り受けた「くまのプーさん」のカーテンだそう。

こちらはもう一人のメンバー、籠谷シェーンさんの机。

アメリカのマサチューセッツとイギリスのマンチェスターで活動するアーティストのリック・メイヤーズさんは、PingMagに様々な机の写真を送ってくれた。リックさんは作業の内容によって机の上を総入れ替えするようで、送ってくれた写真はどれも興味深いものばかり。

作業中!リック・メイヤーズさんのその他の机も要チェック

要電源!インタラクティブ系

以前PingMagにも登場し、「UK-JAPAN2008」のオープニング・イベントでは素晴らしい作品を見せてくれた光の魔術師、ユナイテッド・ビジュアル・アーティスツ(UVA)。インタラクション・デザインを担当するジョエルさんの机には、緊急時用のサイレンが!

サイレンはどのくらい頻繁に鳴るのだろう…?どことなく男っぽい、UVAのジョエルさんの机。

RCAを卒業し、ロンドンで活動する日本人の田中友美子さんは、先程のUVAのジョエルさんと同じように、インタラクション・デザイナー。テクニカルで男性的なイメージのある職業だが、友美子さんをいつも元気づけてくれるというピンクの壁が女性らしさを演出している。

ベースは同じ雰囲気なのに、性別の違いが机の周囲に表れているところが不思議。こちらは女性インタラクション・デザイナー、田中友美子さんの机。

CDとコンピューター、音楽系

アートやデザインに携わる人から見れば、音楽業界で働く人達の環境はなかなかミステリアスなもの…。現在、世界中で爆発的な人気を得ているブラジル出身のCSSや、ロンドン出身のブロックパーティーなどのマネージャーを務めるコーリションのサイモンさんは、ツアーに出ることが多いためか、実によく片付いた机。

「趣味は片付け」と語る、バンド・マネージャーのサイモンさんの机。いつでもツアーに出発できそう。

サザンレコードのニールさんは、世界中からのメール・オーダーを担当しているため、日々情報との戦いだ。大好きなバンドのCDがあなたの元に無事に届くのは、彼のような人が懸命にオーダーに答えてくれているからなのかもしれない。

「誰も踏み込めない角のスペースがお気に入り」と言うのは、サザンレコードのニールさん。カオス!

手描きとMacの融合、イラストレーター系

真っ白い背景にスーっと通った真っ黒の線。そんな美しい作品を生み出す黒田潔さんは、PingMagにも登場したことのあるイラストレーター。実際にご本人にお会いしたことがある人なら分かるだろうが、人、作品、机の雰囲気が全て似ているから不思議。

机の上には手描き用のライトボックスも。イラストレーターの黒田潔さんの机。

以前はロンドン、現在は東京を活動の拠点としているイラストレーターの山田秀寿さん。奥行きのある机の上には、コンピューターとガラスの瓶に入った沢山の筆。光をいっぱい浴びながら、絵を描いている様子が目に浮かんでくる…。

光をいっぱい浴びた山田秀寿さんの机。

いつも手描きの温かみのある絵を描く遠山敦さんは、現在都会を離れ愛知県の古寺で創作活動に励んでいる。一見、のどかで楽しそうな暮らしだが、実はちょっとしたエピソードが…。「引っ越した後で、荷物を運び込みながら机の下を覗き込んだところ、人が這って通れる大きさの通路を見つけてしまいました…。怖すぎるので今はキャンバスで穴を塞いでいます…。」とのこと。遠山さんの代わりに内部を調査しても良いという人はぜひ連絡を!

遠山敦さんの机の下には秘密の通路が…!

常にカオス…!出版系

最後は私達の同業者、映像系ウェブマガジン「white-screen.jp」のカナさんからの写真。「写真の青い服の人はカール・ハイドです!」というコメントが添えられていたが、一体その写真はどこに…??

「AB型だから意外にどこに何があるか分かってます」と語るカナさんの机は、雪崩状態。間違いなく、本日のチャンピオン!

写真を送って下さった皆さん、本当に有難うございました!PingMagにお寄せ頂いた全ての机の写真は、Flickrの「Desk Project」のページでご覧戴けます。「私の机も見て!」という方は、写真を掲載したページのURLをコメントに残して下さいね。

8 コメント

  1. 萌え~。

    Posted by: Akagi @ 3月8日2008年

  2. Posted by: sakatodesign @ 3月8日2008年

  3. 色んな散らかり具合が見れて楽しかったです。
    共感したり、関心したり、参考になったり、反面教師になったり、色々でした。
    flicerで見られるたくさんの写真も良かったです。応募してみようかなって思いました。
    人それぞれ作業しやすい空間がありますね。
    きれいな机の人も、きっと頭の中ではいろんな資料があふれかえってるんだろうなと思います。

    Posted by: .ロク @ 3月10日2008年

  4. 他人の机、大好きです!
    シリーズ化して下さい!

    Posted by: 名無しさん @ 3月10日2008年

  5. lovely!!!!!

    Posted by: cococoaki @ 3月10日2008年

  6. これは萌える!w
    ぜひまた企画してほしいです。

    Posted by: masaya @ 3月11日2008年

  7. はじめてコメントします。
    面白そうだったのでコメント。。

    http://ken3net.blog2.fc2.com/blog-entry-1357.html

    Posted by: ケン@らぶふらっと。 @ 3月21日2008年

  8. [...] 少し前PingMagではクリエイターの机の写真を集めて記事にしました。 [...]

    Posted by: Tom’s Blog » Blog Archive » つくえ @ 6月17日2008年

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