2009年10月23日

日本人の洗脳固定観念 A

「日本の官僚は優秀だ」も洗脳された固定観念の一つです。

優秀とは「非常にすぐれていること」という意味ですが、確かに大学で記録してきた成績はすぐれていたに違いありません。しかしながら、勉強ができたからどんな分野でも「優秀」であるというものでは決してありません。 

個人を評価するとき、気をつけなくてはいけないのはハロー効果です。一つの分野で優れていると、他の分野でも優れているとイメージで評価してしまうものです。たとえば、企画開発力にすぐれていると、部下の指導力もすぐれているのではと判断してしまうのです。

 

同様に勉強ができるからといって、問題解決能力にすぐれているというわけではありません。この点が日本の大問題を引き起こしていることにほとんどの人は気付いていません。

 

霞が関の役人の仕事は、調査研究ばかりです。つまり、日本という現場がどうなっているのか、さまざまな指標に基づき数値化しているだけなのです。

 

つまり、こう言うことです。勉強の分野の問題提起や数値化は得意でも、知能の分野の問題解決能力は不得手であると言えるのです。

 

これは、日本の教育のあり方がもたらしたものです。縦の関係で先生から教えてもらった知識を個人的に蓄えることはできますが、蓄えた知識を二次加工したり、横の関係で仲間とより良いものに練り上げたりすることができないのです。

 

欧米人は違います。小さい頃から横の関係で切磋琢磨させる教育を施しています。であるからこそ、集団になった時の「集団知」が高いのです。欧米人はもともと騎馬民族です。集団で獲物をしとめる能力は日本人の比ではありません。

 

ディズニーのイマジニアがそうであるように、集団を構成し問題解決のアイデアや、人を幸福にするアイデアを生み出す西欧人の能力は素晴らしいものがあります。反対に、日本人はセブン・イレブンのように、西欧人が考えたオリジナルを進化させる、磨き上げる力は世界一であると私は確信しています。

 

結論はこう言うことです。鳩山政権が官僚を使いこなすためには、従来型の方法ではうまくいかない、日本で成功しているディズニーランドの欧米型の「集団知創造システム」を活用すべきである、というものです。

 

特に、防災や教育、新産業育成などの分野でディズニーが誇るディズニー・アベイラビリティ・システムは、日本社会に劇的な変化を与えるに違いないのです。

(アベイラビリティ availability 要求に応答できる、要求に応えることができる労働資源、人的資源。ボランティアをする人と実際の労働を極めて効率的にマッチングさせることができる。)