自民党時代は、すべて官僚がやっていたわけだから、全くオープンではなかった。
ところが今は、官僚がやっていたことを大臣がやっている。
そして大臣たちは半ば素人であるがゆえに、官僚と違って機構が良くわかっていないゆえに、疲労困憊(こんぱい)し、苦悩している。しかし、それが国民の目に見えているのは、私は大変よいことだと思っている。
それによって政治がオープンになるからだ。
だが、果たして民主党はどこまで再構築できるだろうか。
無駄をどこまで切れるのだろうか。それが今後の重大な課題だろう。
同時に、これまで野党だったゆえの欠陥もある。
選挙前、発表された民主党のマニフェストを見て驚いた。安全保障問題と景気対策が、どこにもない。野党としては必要なかっただろう。
だが今、それが非常に重要になってきた。政権を取るまでは、何が問題なのかさえわからなかった。
今ようやく民主党は、問題点がだんだんわかってきた。さあ、そして、その問題点をどうやって解決するのか。
その解決に向けて、悠長なことは考えていられないだろう。
この鳩山内閣のもとで、しかも4年かけてではなく、もっと早く解決しなくてはならない。
それができるかどうか。これから民主党に問われるところだ。