韓国の今年1〜6月の貿易黒字が266億ドル(約2兆4000億円)となり、上半期ベースで初めて日本を上回ったことがわかった。1〜6月の韓国ウォン相場は3月に11年ぶりの安値圏に下落するなどウォン安基調が持続。円高傾向が続いた日本よりも輸出競争力が向上したのが原動力になったとみられる。
韓国企画財政省や経済協力開発機構(OECD)の集計によると、1〜6月の韓国の貿易黒字額は加盟国の中でドイツに次いで2番目に大きかった。日本は91億ドルで6位にとどまった。韓国はウォン安や中国など主要国の需要喚起策を追い風に、液晶パネルや半導体などの輸出が相対的に堅調だった。
ただ韓国の貿易黒字は内需不振によって同時期の輸入が前年同期比35%減と大幅に落ち込んだために膨らんだ側面もある。ウォン相場も10月に1ドル=1150ウォン台と13カ月ぶりの高値水準に上昇。先高観も強く、輸出競争力が低下するとの懸念が台頭している。(ソウル=島谷英明)(22:01)