「東京モーターショー」 注目の次世代カーの舞台裏に秋元キャスターが密着しました。
2年ごとに開催される車の祭典「東京モーターショー」。不況の影響で海外勢が激減する中、日本メーカーはエコカーの覇権を競っています。
注目の次世代カーの舞台裏を、秋元優里キャスターが密着取材しました。
2年に1度のモーターサイクルの祭典「東京モーターショー」。
10月24日から11月4日まで行われる一般公開に先駆けて、報道陣に公開された。
未来を先取りしたコンセプトモデル。会場を彩るコンパニオン。
しかし、2009年は何かが違っていた。
今までのような「スーパーカー」という感じではなく、実用的な車が多く、「エコ」など環境に配慮した車が多く見られた。
年々伸び悩む国内新車販売台数に、各社が活路を見いだすのは、やはり「エコ」。
開幕2日前、日産の展示ブースでは準備が着々と進んでいた。
最大の目玉「ランドグライダー」は、車幅1.1メートルで、細い道も簡単にすれ違うことができ、都市部での利用を目的に造られた2人乗りの電気自動車。
最大17度まで車体が傾き、電気自動車とは思えない、躍動感あふれる走りが楽しめる。
日産自動車のカルロス・ゴーン社長は「環境に配慮した車を手ごろな価格で提供することで、世界中のさまざまなお客さまに魅力を感じていただけることでしょう」と話した。
トヨタやホンダのハイブリッド車が好調な中、エコカー競争で出遅れた感のある日産。
巻き返しへの秘策を、秋元キャスターがゴーン社長に直撃した。
ゴーン社長は「とても快適ですよ、さぁどうぞ」とランドグライダーを紹介し、「電気自動車だから、騒音も排出ガスもありません」と話した。
ゴーン社長は「(ホンダやトヨタがハイブリッド車で成功しているのをどう思いますか?)電気自動車は独自の市場を開拓していくでしょうし、ハイブリッド車の市場は、これからも続いていくでしょう。それぞれの技術に対し、居場所はあるものです」と話した。
しかし、ほかの国内メーカーも黙ってはいない。
三菱自動車は、すでに市販している電気自動車を「進化」させたモデルを、マツダも独自のハイブリッド車を発表するなど、エコカーをめぐる開発は、ヒートアップしている。
しかし、出展されているのは国産車が多く、海外のメーカーの出展は前回の26社から3社となっている。
本来、海外メーカーが車を展示していた場所には、未来の車を描いた子どもたちの絵が飾られていた。
最先端の技術を誇る国内メーカーは、子どもたちの夢を実現することができるのか、注目される。
秋元キャスターは「きょう、モーターショーの会場を歩き回ってみて、例年に比べて、ことしはやや静かかなという印象もあったんですが、ハイブリッドカーの軽量化、そして電気自動車の近未来風のスタイリングなど、日本メーカーの技術力に驚かされました。車に求められるものが大転換している時代。日本車の未来は、妥協しないエココンセプト、そして、それを支える技術の2つの両輪走行にあるのだなというふうに実感しました」と話した。
(10/22 01:28)