本格運用が開始されたB滑走路から離陸する一番機=22日午前7時20分、成田空港で共同通信社ヘリから 成田、B滑走路の本格運用開始 大型機が発着可能に大型機が利用できるよう2500メートルに延長された成田空港(千葉県)B滑走路の本格運用が22日始まり、一番機となる日本航空ジャンボ機(ボーイング747)のチャーター便が函館に向け、出発した。 これまで大型機が離着陸できるのはA滑走路(4千メートル)しかなく、成田国際空港会社にとって、2本目の本格運用は開港以来の悲願。来年3月から年間発着回数を20万回から2万回増やし、国際基幹空港の地位を確保したい考え。だが反対運動に加え、前原誠司国土交通相による羽田空港国際ハブ(拠点)化発言も持ち上がり、先行きは不透明だ。 成田空港では22日午前、空港会社の森中小三郎社長と乗客らが搭乗口前でテープカットを行い、一番機で記念ツアーに出発した。小学4年の息子(10)と参加した東京都江戸川区の自営業加藤正人さん(49)は「初めてB滑走路からジャンボ機が飛び立つので、ぜひ乗りたかった」と話していた。 B滑走路は2002年、2180メートルの暫定滑走路として近距離国際線や国内線の中、小型機向けに運用を開始した。その後、反対派地権者との用地交渉が難航し、国交省は計画とは逆の北側に延長を決めた。 今後、重量が重く、長い滑走距離が必要なエアバスA380を除く大型機の全着陸便が利用できるほか、米国西海岸やモスクワに向かう直行便も飛べるようになる。 空港会社は、3月の米貨物機炎上事故でA滑走路が26時間閉鎖した事態などを受け、来年3月に予定したB滑走路の本格運用を前倒しした。 【共同通信】
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