(CNN) 国連薬物犯罪事務所(UNODC)は21日、アフガニスタン産の麻薬に関する報告書をまとめ、世界で年間10万人が同国産の麻薬により死亡していると発表した。
アフガニスタンのケシを原料とするヘロインやアヘンなどの麻薬は世界で約1500万人が利用。それによる北大西洋条約機構(NATO)加盟国の年間の死者数は、アフガンでの8年間の戦闘で死亡したNATO軍兵士の総数の5倍に上るとしている。
麻薬市場の規模は650億ドル(約5兆9000億円)相当に上り、テロ組織や中央アジアの反政府勢力の資金源にもなっているとUNODCは推定。アフガニスタンの旧支配勢力タリバーンは麻薬の生産、ケシ栽培業者の保護、密輸に深く関与し、過去4年で4億5000万―6億ドル相当の利益を上げたと見ている。
アフガン産の麻薬は欧州とロシアが合わせて半数弱を消費。単独の国としてはイランの消費量が最も多く、中国でも広まっている。また、米国とカナダへの流通量もこれまでの予想を上回っている可能性があるが、世界各地に密輸された麻薬のうち、当局が押収しているのは20%程度にすぎないという。
各国政府は国内で麻薬の需要を減らすため、中毒者を減らす取り組みを一層強化する必要があるとUNODCは訴えている。