2009.10.20 Web posted at:  14:28  JST Updated - CNN
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黒人ボクサー名誉回復の機運高まる、白人との交際で服役

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名誉回復運動が盛り上がっている黒人ボクサー、故ジャック・ジョンソン

ワシントン(CNN) 人種差別が根強かった米国で1913年、白人女性との交際がとがめられ有罪になったアフリカ系アメリカ人ボクサー、故ジャック・ジョンソンの名誉回復を求める声が、米議会で高まっている。

熱烈なボクシングファンであるジョン・マケイン上院議員(共和党)とピーター・キング下院議員(共和党)は16日、オバマ大統領に書簡を送り、「この過ちを正し、市民を刑務所に送った人種差別主義行為を消し去ることに、進んで同意されることを願う」と要望した。

両議院の働きかけで米下院は7月29日、ジョンソンの名誉回復を求める決議を全会一致で可決。上院も6月24日に同様の決議を音声投票で可決している。

ジョンソンはアフリカ系アメリカ人として初めてヘビー級王者を獲得したプロボクサーだったが、「不道徳な目的」で女性を連れて移動することを禁じた当時の「マン法」違反の罪に問われ、10カ月間服役した。

この訴追は明らかに、白人の対戦相手を破り続けていたジョンソンをリングから遠ざけようとする狙いがあったと、マケイン議員らは指摘する。

マン法違反で初めて拘束されたのは、ヘビー級タイトル獲得から4年後の1912年。この時は不起訴となったものの、以前交際していた白人女性との関係が問題とされて別件で訴追され、検察側は、ジョンソンが白人女性と性的関係を持ったのは「自然に反する罪」だと主張。全員白人の陪審団は、2時間足らずの審理で有罪を宣告した。ジョンソンは1946年、自動車事故で死亡している。

マケイン議員らは2005年と2008年にも、ジョンソンの名誉回復を求める決議を提案していた。ホワイトハウスは19日の時点で、大統領がジョンソンの名誉を回復する意向かどうかを明らかにしなかった。

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