高額報酬は「すべての人の繁栄のため」=ゴールドマン

2009年 10月 21日 17:03 JST
 

 [ロンドン 20日 ロイター] ゴールドマン・サックス・インターナショナルのブライアン・グリフィス副会長は20日、ゴールドマン・サックス・グループ(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)の2009年報酬支払い額が過去最高レベルに達する見通しであることについて、「恥ずべきことではない」などと正当性を主張した。

 市場倫理をテーマにしたロンドンでのパネルディスカッションに参加したグリフィス副会長は、大きな議論を呼んでいる同グループの報酬制度について、「すべての人にとっての一層の繁栄につながる方法として不平等を許容すべきだ」とコメント。

 さらに、「公共の利益は、短期ではなく中期で考えるべきだ。この国の銀行ビジネスを守り、英国民を雇用している国際競争の激しい市場に、対価を提供することは恥ずべきことではない」と主張した。

 米ゴールドマンの高額報酬をめぐっては、100億ドルの公的資金を全額返済した直後の先週になって、第3・四半期に報酬引当金を54億ドル積み増しすることが判明。年末までに計200億ドル超の報酬を支給するペースとなっていることから、異論が相次いでいる。

 これとは別に、ガイトナー米財務長官は20日、ロイター・ワシントン・サミットで、破たん寸前だった米金融機関が幹部に高額ボーナスを支払っていることは、「国民に対する侮辱だ」と発言。「破たん寸前となり、金融システムをここまでぜい弱にし、多大な被害をもたらした金融機関が、社内の人間に多額の報酬を支払っていることは、多くの人々にとって極めて不快なことだ」と述べた。

 オバマ政権の他のメンバーも、金融機関の報酬が危機前の水準を回復していることについて同様の非難の言葉を浴びせているが、今回の発言はこれまでのガイトナー長官のコメントのなかで最も激しい口調となった。

 
 
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今年に入ってからのコモディティ市場の動きに対し、筆者が20年間培ってきた経験やノウハウの正当性について、疑問を感じる局面が極めて多くなっている。  ブログ