入会案内/活動紹介 |
後援会からのご報告とお願い(1998/12/6) |
活動報告(1997/8〜1998/8) |
2005年絵画展のご案内(2005/8/30〜12/4) |
後援会設立の呼びかけ(1997/11/13) |
日本軍慰安婦歴史館は、韓国や日本の、慰安婦問題の正しい解決を願う民間の支援によって運営されています。歴史館の運営費用は、日本円にして年間約700万円で、入館料や、絵葉書等の物品販売・カンパでまかなえるのはそのうち500万円ほどだそうです。 本後援会では、歴史館が設立されてからは、主に館の内容(資料や設備)の充実のために皆様からの貴重なカンパを使用させていただいてきました。しかし上のような運営費を民間の力だけで維持するのは並大抵のことではありません。そこで、本後援会では今後の歴史館を、次のような形で支援していくことにしました。 (1)本後援会ではこれまで、随時カンパの協力を呼びかけていましたが、今後は年会費制にし、年3回の会報を会員の方にお送りします。 (2)会費は年200万を目標に、維持会員:年10,000円、協力会員:年5,000円、団体:年10,000円といたします。
なお現在歴史館に展示・所蔵されている資料・史料のリストが後援会にありますので、ご希望の方はお問い合わせ下さい。また「慰安婦」の問題に関する資料・史料の多くは日本にありますので、お手持ちの書籍の献本、資料の提供等々も、お待ちしております。 よろしく趣旨をご理解のうえ、ご協力いただきますよう心からお願い申し上げます。 |
さる8月14日、ナヌムの家「日本軍‘慰安婦’歴史館」が、本後援会を始め、約100名の日本からの参加者を含む多数の参加のもとに開館しました。一時は、切迫した時間と経済状況の中で予定通りの開館が危ぶまれもしましたが、立派な歴史資料館が開館し、世界で初めての「日本軍‘慰安婦’」歴史資料館として、各種メディアをはじめ広く注目を集め、開館以来、10月の末までに、約3000人の参観者を迎えることが出来ました。その内、日本からは約1000名の参観者が訪れたことは、日本での関心の高さを示すものと言えましょう。
しかし、同時に日本社会においては、ハルモニたちの証言を踏みにじり、日本の侵略戦争を正当化する言説が後を絶たず、それらの出版物があふれています。10月初めにフィリピン元「慰安婦」の訴訟に対して下された東京地裁の判決は、日本政府に法的責任をとることを言い渡さなかっただけでなく、フィリピン人女性が受けた被害を認定することも拒否する不当な判決でした。また、韓国大統領金大中氏の訪問を受けて締結された日韓共同声明は、未来志向的な新しいパートナーシップを唱導し、共同声明文に「痛切な反省」を盛り込んでいますが、この間、国連人権委員会で出されたクマラスワミ勧告やマクドゥーガル勧告に対する日本政府の妨害工作をみると、法的な責任をとることだけはなんとしても避けたいという日本政府の態度に変更は見られません。こうこう状況の中で、ハルモニたち当事者の証言や各種の資料を集めた「歴史館」は、わたしたちの歴史認識を深め、未来を共同して創っていく上で、これからますます重要な役割を果たすことになるでしょう。
本会が「日本軍‘慰安婦’記念館」(仮称)設立後援会として活動を始めてから1年になりましたが、その間、みなさまから約570万円のカンパをいただきました。その内、500万円が開館までに手渡され、内装総工事費3000万円の一部として有効に使わせていただきました。なお、後援会の資金作りの一環として発売してまいりました『ナヌムの家のハルモニたち』(人文書院)も発売後、約半年で3版を重ね、5500部にまで増版されています。さらに、戦争責任資料センターや沖縄の国吉勇さん、浦崎成子さん、ドイツの梶村太一郎さんをはじめ、多くの方々から貴重な展示資料、写真、図書の提供を受け、「歴史館」の開館に決定的な寄与があったことをご報告いたします。その間、物心両面においてご支援をいただいたみなさままに、あらためて心から厚く感謝の言葉を申し述べます。
さて、以上のような成果をふまえ、今後の後援会のあり方を検討するために、11月12日、京都において、世界平和博物館会議に招待され来日されていたヘジン師を交え、事務局会議が行われました。その討議の結果、日本の後援会の次のような方針を決定いたしました。
(1) 開館を受けて後援会の名称を「日本軍‘慰安婦’記念館」(仮称)設立後援会から「日本軍‘慰安婦’歴史館」後援会に改称し、これまでのスタップで継続する。
(2)日本で広く「歴史館」を広報し、市民団体、教員組合、学校などの協力を得て、歴史教育の場として、「歴史館」の発展・活用を支援する。
(3)「歴史館」の運営と募金、資料収集を支援する。
また、後援会の当面の支援事業として、(1)ビデオ記録映画「日本軍‘慰安婦’歴史館」(日本語。英語版)の制作(約500万ウォン)、「歴史館」の図録・パンフレット・案内冊子制作(約500万ウォン)、(2)個人携帯用の日英自動解説機(約1000万ウォン)、(3)第一展示室のテレビ・プロジェクターの更新(約800万ウォン)のために募金活動を継続する。
以上が日本の後援会の当面の方針です。みなさまのさらなるご支援をお願い申し上げます。
1998年 12月6日
「日本軍“慰安婦”歴史館」後援会
1997年
8月末 全国で日本軍慰安婦ハルモニ絵画展巡回展、ヘジン師来日。「日本軍慰安婦記念館」(以下、「記念館」)設立のための支援要請
10月 3回の準備会開催
11月17日 呼びかけ文、募金のお願いを作成・郵送
12月 1日 「記念館」設立後援会発足(暫定的に関西に事務局設置)
12月25日〜30日 ヘジン師一行、資料収集のために沖縄訪問(一行:ヘジン師、趙恵蘭[挺身隊問題研究所研究員]、趙如権[写真家]、徐勝)
*ペ・ボンギさんの足跡をたどって渡嘉敷島へ。国吉氏、浦崎成子氏寄贈で旧日本軍関係遺物多数確保。インタビュー、講演。
1998年
1月21日 池内靖子共同代表など「記念館」設立講演会への支援を呼びかけて記者会見(翌日、『京都新聞』『朝日新聞』に報道)
2月 5日 ヘジン師、「記念館」開館が、当初予定の3月1日から8月14日に延期になった事情を説明し、引き続き支援要請する手紙を日本の友人に発送
2月25日 ヘジン師、資金と資料要請のために東京訪問
26日 烏山区民センターで講演会(ヘジン師、池内靖子)
27日 池袋エポック10で講演会(ヘジン師、池内靖子、徐勝)
3月 1日 アーニー・ホールで講演会(ヘジン師、池田理恵子NHK・PD、北沢杏子「性を考える会」代表)
*戦争責任資料センターをおとずれ、資料協力要請し協力約束を受ける
*朝日新聞、毎日新聞、共同通信、AP通信、『世界』、サンデー毎日、週刊金曜日などとインタビュー
3月10日 『ナヌムの家のハルモニたち』(人文書院)発行。書籍販売代金の一部(価格の約20%)を「記念館」設立基金に寄せるキャンペーンを開始。(12月までに約1700部の注文を受ける)
4月15日 ソウルで開かれる「日本軍慰安婦問題解決のための第5回アジア連帯会議」に小野田美紗子「後援会」東京事務所代表が参加。
6月27日 大阪で、ヘジン師とハルモニを招いて『ナヌムの家のハルモニたち』出版記念会(1部講演、2部レセプション)を「後援会」の主催で開催。この日を前後して、京都(立命館大学)、金沢、福岡でもヘジン師の講演会。
8月14日 「記念館」開館(後援会の池内共同代表が挨拶)
「ナヌムの家」絵画・写真巡回展が全国11箇所の地域で、以下の日程で実施されます。今回の巡回展を通じて元日本軍「慰安婦」被害女性の存在とあらためて向きあい、自分たちに今なにができるのかを考える機会を、より多くの人たちと共有できればと思っております。
「ナヌムの家」絵画・写真巡回展の日程などは次の通りです。近くの方はぜひ足をお運びください。
■京都、8月30日(火)〜9月3日(土) YWCA京都、(京都実行委員会)
□豊中、9月5日(月)〜14日(水) 豊中人権まちづくりセンター、(豊中実行委員会)
■静岡、9月21日(水)〜25日(日) 静岡市民ギャラリー、(静岡実行委員会)
□金沢、9月28日(水)〜10月1日(土) 金沢真宗会館(東別院内)、 (真宗大谷派金沢教区同和推進委員会)
■松山、10月6日(木)〜8日(土) 松山市総合コミュニティセンターロビー(日本コリア協会・愛媛)
□沖縄、10月11日(火)〜14日(金) 宜野湾市役所ロビー、(平和会)
10月16日(日)のみ 那覇市ぶんかテンプス館3F ミーティングルーム(平和会)
■福岡、10月20(木)〜21日(金)西南学院大学2号棟1階学生ホール、(全国同時証言集会・福岡実行委員会)
□三重、10月25日(火)〜30日(日) アスト津3階 イベント情報コーナー (チェビin三重〈全国同時集会三重実行委員会〉)
■佐賀、11月1日(火)〜6日(日)、佐賀市立図書館中央ギャラリー、(戦後・被爆60年記念事業実行委員会)
□高山、11月12日(土)〜13日(日) 高山市文化会館2階2−5会議室(高山実行委員会)
■東京、11月23日(水)〜12月4日(日) 女たちの戦争と平和資料館
この「ナヌムの家」絵画・写真展の問い合わせは、以下の宛先にお願いします。
メールアドレス:kyungja@a6.shes.net
【10・22 旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画】 旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画が、今年は「旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画」を共通タイトルとして、東京・神奈川・三重・京都・大阪・広島・高知・福岡・沖縄などの地域において開催される予定です。詳細については、 http://www.geocities.jp/harumoni2005/ をご覧ください。 |
今年の夏の終わる頃、韓国の「ナヌムの家」院長のヘジンさんから「日本軍慰安婦記念館」(仮称)の設立支援を求める呼びかけが日本のわたしたちのところへ届きました。「ナヌムの家」は、皆さんもご存じのように、韓国の元「従軍慰安婦」のハルモニたちが、仏教徒や市民の支援を得て共同生活を送っている「分かちあいの家」です。韓国では、「日本軍慰安婦記念館」(仮称)設立のための市民準備会が発足し、「ナヌムの家」の敷地内に、1998年の春開館予定で、「記念館」設立の準備に取り組んでおり、日本のわたしたちへも、設立の支援と協力が呼びかけられています。この呼びかけに応え、記念館設立のための日本における後援会を発足させたいと思います。
ハルモニたちは、戦後50年近くにわたる沈黙を破って、自ら名乗り出て、わたしたちに日本軍による「慰安婦」制度の過酷な実態を明らかにしてきました。ハルモニたちは、現在も残る当時受けた心身の痛み、現在の高齢と病をおして、日本国家による個人補償を求めて闘っています。ハルモニたちのこの勇気ある行動、自己の尊厳の回復の闘いから、わたしたちは大きな励ましを受けてきました。こういう戦争犯罪を二度を繰り返させないというハルモニたちの痛切な訴えを、わたしたちは、わたしたちの現在の社会を変え、新しい未来を作り出していく問題として受け止め、微力ながら、ハルモニたちの日本政府に対する国家補償を求める闘いを支援してきました。しかしながら、残念なことに、日本政府は、国家補償の責任を回避し、代わりに「国民基金」を設置して、わずかな「見舞金」で決着をつけようとしています。また、日本の社会のなかには、植民地支配や侵略戦争を正当化し、ハルモニたちの証言を否定しようとする動きが後を絶ちません。さらに、歴史教科書から、「従軍慰安婦」についての記述を削除させようという動きも続いています。
こういう状況のなかで、「日本軍慰安婦記念館」(仮称)設立課題は、きわめて重要な意味を持っています。韓国の女性運動に支えられ、勇気を持ってハルモニたちが語り始めた植民地支配、侵略戦争と性暴力の証言を無にしないために、わたしたちは、その記念館に関連資料を集め、もう一つの歴史として長く記憶にとどめ、そこから深く学ぶ必要があると考えます。とりわけ、戦争を知らない日本の若い人々が、その実態を正面から受け止め、アジアに民族差別や性差別のない新しい関係を創りだし、交流を深めていく場として記念館を構想したいと思います。
この構想に賛同いただける方は、記念館設立のための後援会にぜひご入会ください。ご協力とご参加を心からお待ちしております。
1997年 11月 13日
「日本軍慰安婦記念館」(仮称)設立後援会
呼びかけ人
阿部宝根、池内了、池田恵理子、石川康子、石黒紀子、石田貴美恵、上野成利、浦崎成子、徐勝、大分勇哲、大賀美弥子、大久保和子、大越愛子、大島孝一、岡部伊都子、尾畑潤子、神谷雅子、君島恒昭、キム・チョンミ、金富子、金英姫、楠瀬佳子、高正子、高龍秀、小林温子、酒井義一、崎山政毅、佐藤典子、嶋田美子、清水政夫、朱秀子、城山大憲、新屋英子、菅原龍憲、杉本正信、鈴木弘子、鈴木裕子、高城たか、高里鈴代、高橋哲哉、滝沢秀樹、たけだまるみ、角田由紀子、鶴園裕、西野瑠美子、萩原弘子、日高六郎、藤井正昭、藤永壮、朴英子、藤目ゆき、細見和之、馬場咲枝、前田義朗、松井やより、三宅和子、望月慶子、横井小夜子、吉岡数子、藤岡直登、レベッカ・ジェニスン、渡辺和子