長男に代表権なしと賠償請求却下 「一澤帆布」のお家騒動京都の人気かばん店「一澤帆布工業」のお家騒動で、同社の代表権を主張していた長男らが、2006年に新ブランドを立ち上げた三男側に、損害賠償など計約13億円の支払いを求めていた訴訟で、京都地裁は21日、訴えを却下した。 三男に代表権を認める内容の判決がことしになって確定しており、判決理由で吉川慎一裁判長は「現在訴訟を代表する権限がない長男を代表として提訴したもので、訴えは不適法」とした。 判決などによると、01年に先代会長が死亡した後、社長の三男と長男が遺言書の真贋をめぐり対立。いったん社長に就いた長男側が07年2月、「役員報酬が不当に高額に支払われた」などとして三男らを提訴した。代表権を認める内容の判決確定で現在は三男が社長に復帰している。 一時は通りを挟んで、社長を退いていた06年に三男が立ち上げた「一澤信三郎帆布」と一澤帆布工業の両店が営業する事態となったが、現在は新ブランドの店だけが営業している。 【共同通信】
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