2009年10月21日 21時41分更新
生まれつき頭がい骨の一部が欠け脳の組織の一部が飛び出す「脳瘤」と呼ばれる重い病気に苦しんでいるミャンマーの1歳の男の子が、岡山市内の病院で手術を受けることになり、21日来日しました。
手術を受けるのは、ミャンマー人のトゥー・チャー・アウンちゃん(1)です。
支援している国際的な医療ボランティア団体、「ジャパンハート」によりますとアウンちゃんの額には生まれつきピンポン球の大きさのこぶがありミャンマーの医療機関で診察を受けた結果、頭がい骨の一部が欠けて脳の組織が飛び出す「脳瘤」と診断されたということです。
しかし、ミャンマーでは十分な治療を受けられないことから、この病気に詳しい医師がいる岡山市北区の「国立病院機構岡山医療センター」で今月28日に手術を受けることになり、21日来日して病院に入院しました。
ジャパンハートによりますと「脳瘤」は日本国内では最近20年間でほとんど症例がなくこのまま放置した場合、飛び出た脳が感染症を起こして死に至る危険性もあるということです。
アウンちゃんの母親のティン・マー・ミンさん(27)は「額のこぶが取れてくれればそれだけで満足です」と話しています。
手術を行う岡山医療センターの青山興司院長は「脳の状態やどの程度、骨が欠損しているかなど詳しい検査を行ったうえでできる限りのことはしたい」と話しています。