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【コラム】ユダヤ人と韓国人(下)

 教育熱心で有名な「ユダヤ人ママ」とは別に、13歳の成人式を行うまで、学校教育とは別に、父親が歴史や律法、道徳を教える。

 また、勉強方法にも特徴がある。ユダヤのことわざに、「良い質問は良い答えに勝る」とあるように、常に疑問を抱き、質問することが重要視されている。

 こうした習慣は、成人になっても続く。毎週金曜日の日没から土曜日の日没までの安息日には、労働を禁じ、できるだけ家で読書をしたり、家族同士で討論するなどして過ごす(青木偉作著『ユダヤ人の勉強法』)。

 要するに、ユダヤ人のノーベル賞受賞の「奇跡」は、国家次元のプロジェクトによるものではなく、幼児期から知的訓練と討論を重視する生涯学習文化の産物ということだ。一例だが、1991年の湾岸戦争の際、イスラエルは42日間に18回のミサイル攻撃を受け、240人の死傷者を出したが、大学は一度も休校しなかったという。

 教育熱心とバイタリティーで、「東洋のユダヤ人」といわれている韓国はどうか。家庭での子どもの教育は学習塾や予備校などに任せきりで、学校では創造性や想像力とはかけ離れた詰め込み式の学習に熱を上げている始末だ。「ノーベル賞大国」の夢が少しずつ遠ざかっているのではないかと心配だ。

産業部=宋義達(ソン・ウィダル)次長待遇

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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