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【社会】

愛知県、「3段階」ワクチン配分策 医療関係者から疑問の声も

2009年10月21日 11時01分

 新型インフルエンザの医療従事者を対象としたワクチン接種で、愛知県が国からの配分5万8千人分を超える接種希望者14万人を絞り込むため、希望者数によって医療機関を3段階に分け、一律にワクチンの割当数を決めたことが分かった。医療機関によっては多数の接種を希望したほど割り当てが多くなるため、今回の措置について医療関係者からは「現場の実情を反映させずに機械的に決めるのは疑問」との声が出ている。

 県新型インフルエンザ対策室によると、接種希望者が10人未満の医療機関には希望人数分をそのまま割り当て、10人以上50人以下の医療機関は一律10人分、51人以上の場合は希望数の20%を原則としてそれぞれ割り当てる。不足分は各医療機関が優先度を考慮し接種対象を決めるよう求める。

 県は今回、県医師会や市町村などを通じて各医療機関の接種希望者数を調査。病院によっては直接、インフルエンザ患者と接する機会の少ない診療科の医師や看護師、事務職員も含めたため、配分数を大幅に超えたとみられる。

 優先接種は医療従事者、基礎疾患のある人などの順で、国からワクチンが数回に分けて配分される。県は「希望者全員に接種する計画だったが、開始直前に国から『医療従事者への接種は10月中に配分する5万8千人分で終わらせるように』と連絡があり混乱した」と説明。県は希望者の診療科や職種まで把握しておらず、対象が4千医療機関に上ることから「再調整は困難」と判断、一律に絞り込むことにしたという。

(中日新聞)

 

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