合掌して加藤和彦さんを見送るつのだ☆ひろ(左)、坂崎幸之助(右から2人目)、ムッシュかまやつ(右)=東京・目黒区
17日に長野県・軽井沢町で首をつり死亡した音楽家・加藤和彦さん(62)の密葬が19日、都内の斎場で営まれ、「ザ・フォーク・クルセダーズ」でともに活動した精神科医・北山修氏(63)や高橋幸宏(57)、坂崎幸之助(55)ら親しい友人のみ約100人が涙で別れを惜しんだ。
参列者によると、葬儀は、ひつぎの隣に台を置き、遺書のコピーと遺影を配置しただけの「本当に質素な式」。加藤さんの楽曲が流されることもなく、参列者たちは白いカーネーションを献花し、静かに故人に最後の別れを告げた。手書きの遺書には、きれいな字で「本当に世の中は音楽を必要としているのだろうか?」とつづられており、「“死にたい”というより“生きていたくない”という感じだった」(参列者)という。式の最後には北山氏が「加藤君の音楽に対する厳しい面が自分にむいてしまったのかもしれない…」とあいさつ。歌舞伎俳優・市川猿之助(69)がメッセージ入り色紙をひつぎに納めた。出棺時に遺影を持ったのは、3年ほど前から加藤さんの事実上の妻だった一般の女性(34)。関係者によると、加藤さんの遺産は女性が相続する方向という。