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特集ワイド:’09大政変 京大大学院法学研究科教授・中西寛さん(4/6ページ)

 「『友愛』なんて言ってて、本当に大丈夫かなあという気になるんです」

 学問としての現実主義は60年代、非武装中立論を理想主義と否定するなかで登場した。中西さんの「『友愛』なんて……」という言葉には、政治的リアリズムを重んじる学者としてのホンネが見え隠れする。それだけに、なのだろう。民主党が国民に約束した、国民生活の支援策や、ダム建設の凍結などさまざまな政策についても懸念がないわけではない。

 「“絵に描いた餅”の山にしないためには、優先順位を付けること。短期でやることと、着実に時間をかけてやることを仕分けした上で、国民を納得させることが大事だと思います。まずは、来年度予算をきちんと通すこと。これができれば、御の字なんじゃないかなあ」

 鳩山外交も本格的に始動した。アジア重視の姿勢を示し、国連総会では、世界的な経済危機や核問題に日本が「懸け橋」となって取り組むことを宣言。気候変動サミットでは、2020年までに温室効果ガスを25%(90年比)削減する国際公約を表明した。日本の新しいリーダーとして各国の注目を集めた首相だが、国際政治学者としてどう評価するのか。

毎日新聞 2009年10月19日 東京夕刊

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