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特集ワイド:’09大政変 京大大学院法学研究科教授・中西寛さん(2/6ページ)

 「民主党は、たくさんの『変化』を期待されて政権に就いたわけだけど、日本の置かれた状況を考えると、そんなに多くの試行錯誤ができるわけじゃない。国民の側も、期待値を下げて見守る姿勢が必要ではないでしょうか」

 そうは言っても、政権発足直後の内閣支持率は、歴代2位の77%(9月16、17日、毎日新聞調査)。支持の理由は「政治のあり方が変わりそうだから」が最も多かった。多くの国民が「変化」を期待したかのように見える。

 中西さんはまず、8月の総選挙の評価についてこう切り出した。

 「自民党中心の旧来型の政治に対する不満の蓄積が変化を求める原動力になったんだと思います。その意味で、鳩山政権は歴史的な必然性があって登場したと言っていい」

 要は、民主党への積極的な支持ではなく、自民党への不満が民主党の歴史的勝利につながったというのである。ここで中西さんがいう「旧来型の政治」とは、1970年代以降の、とりわけ公共事業に代表される成長を基盤にした分配の仕組みのことだ。「国内的には少子高齢化が進み、国際的にも日本の存在感はますます弱くなっていく。そういう漠たる不安に、自民党政権はきちんと向き合ってこなかった」と、自民党の無策を批判する。

毎日新聞 2009年10月19日 東京夕刊

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