今回は、さきほど発表された産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査(17、18両日実施)から、私が関心を覚えるとともに、やっぱり私には世論の動向などさっぱり分からないなと実感させられた部分を抜き出して書いてみます。もともと「空気」が読めない人間だとの自覚はありますが、こうまで数字で突きつけられると、なんかもう本当に空しくなるというか途方にくれるというか…。
鳩山政権に関する設問で、「亀井郵政問題・金融担当大臣は適任だと思う」と答えた人は24.9%で、「思わない」は53.9%でした。ここまでは私も、まあそりゃそうだろうなと納得がいくのです。
でも、「福島消費者・少子化担当大臣は適任だと思う」が
46.8%で、「思わない」が29.7%というのはどうなんでしょうか?
福島氏が、平成14年9月17日に北朝鮮の金正日総書記が拉致事実を認めて2週間がたっても「(拉致事件は)客観的な裏付けが明らかではない」(同年10月初旬の発言)と北朝鮮のトップ以上に北朝鮮寄りだったことはさておくとしても、半数近くの人が福島氏が適任だと考える理由は奈辺にあるのでしょうか。私は鳩山内閣が発足した9月16日にこの人事を最初に聞いたときには、何かグロテスクなブラックユーモアのように感じて、虚ろに乾いた笑いを笑ったというのに。世論、有権者の思いが本当に分かりません(それとも、3割近く「思わない」がいたことで「肯」とすべきなのか)。
福島氏の編著には「産まない選択――子どもを持たない楽しさ」というものがあります。これは、別に子供を産むなとか持つなとか主張している本ではありませんし、子供をつくるのもつくらないのもその夫婦の自由なのでしょう。福島氏自身、子供を持つ母親でもあります。ですが、私はやはり「それにしてもなぜ少子化担当相なのか」と違和感を禁じ得ません。本の中で福島氏は次のように述べています。
「(出産を)人に勧めようとは思わないわね。なぜ人に勧めないかというと、社会がいろんな人にあまりにも子産みを勧めすぎるからよ。みんなが勧めているものを私も勧めることはない。それよりは産まない選択を勧めたほうがいいんじゃないかと」
また、ばりばりの社会主義者が消費者担当相というのもどうか、事実婚の実践者が男女共同参画担当相ってあまりにも…などとその起用意図を不思議に思うのですが、私の感覚は多くの有権者のそれとは大きくずれているようです。「民主党が社民党・国民新党と連立したことはよかった」という設問については52.7%が「思う」で、「思わない」は21.4%にとどまりました。このあたりはどう理解すればいいのか。
…まあ、私はもともと周囲から浮いた、調子外れでマイナーな人間のようなので、これからも自分の思った通りに書いていくしかありませんが。ときどき、会社に届く投書などでも「鳩山内閣を多くの国民が支持している。世論の動向に従わない産経はさらに部数を減らしていくだろう」などと指摘されますが、世論に迎合し、追随することが正しいことであるという理屈は受け容れられませんしね。…きょうは風邪気味でへろへろなせいか、また愚痴っぽくなってしまいました。すみません。
by とうふ
世論調査・私には世の中分から…