Window Media Player 11(for Vista) IndivBox.key v11.0.6001.8000 で DRM 解除
DRM について少し触れておきます。
動画配信サイトの GyaO[ガヤオ]やYahoo!動画から配信される動画はインターネットを通じて見れるが、これは Internet Explorer の中に Window Media Player が組み込まれ、動画はこの Window Media Player を通じて私たちは見ています。
動画の中には 著作権に触れないものや著作権に触れる動画が存在します。映画などは著作権に触れるもっとも代表な例である。
Window Media Player には録画機能はないので特殊なストリーム録画ソフトでデータを得ます。
ところがこのようにして得たデータはそのまま手を加えてビデオDVD にすることも出来ません。
これは Window Media Player 自身が著作権を侵害しないようにしているもので配信する動画データに DRM キーを与え、例えいかなる手段で録画しても DRM キーを与えられた録画データはファイル変換したり、加工はもちろん、時間が経過とともに見られなくなってしまうようになっています。
そこで録画データからこの DRM キーを取り除くことによって著作権のないものと同等のデータとして活用することが出来るようになります。
前置きはこの程度にしておき、前回 Windows XP での DRM 解除方法を述べたが、Windows の OS やMedia Player のバージョン Media Player に付与される IndivBox.key のバージョンによってその DRM の解除方法が異なる。
この度 Windows Vista についても DRM の解除を克服することが出来たので、この2台のマシンについて DRM の解除方法について紹介したいと思います。
まず DRM にかかわるポイントだけを比較してみました。
| 項目 | OS:Windows XP | OS:Windows Vista |
| OS | WindowsXP:Service Pack 3 | WindowsVista:Service Pack 1 |
| Windows Media Player | バージョン10.00.00.4058 | バージョン11.0.6001.7004 |
| Internet Explorer | バージョン7.05730.11 | バージョン8.0.6001.18702 |
| DRM のキー格納場所 | Documents and Settings\All Users\DRM\IndivBox.key | ProgrameData\macrosoft\windows\DRM\IndivBox.key |
| IndivBox.key のバージョン | 11.0.5497.6285 | 11.0.6001.8000 |
| ストリーム解析ソフト | URLSnoper 2 | URLSnoper 2 |
| Winpcap | バージョン4.1beta | バージョン4.2 |
| ストリーム録画ソフト | GetASFStream:2.2.0.5e3 | GetASFStream:2.2.0.5e3 |
| DRMキー取得ソフト | Fair Use4WM:1.3 ※ | drmdbg0303 ※ |
| DRM 削除後の生成ソフト | Fair Use4WM:1.3 | drm2wmv_e |
特に注目する点は IndivBox.key のバージョンによって DRM の情報を取得するソフトが変わってくる。
このバージョンは XP では IndivBox.key ファイルを右クリックするとバージョン情報欄で読み取ることができるが、Vista では IndivBox.key の最後の key を dll に変更しなければバージョンが読み取れない。
バージョンが重要な鍵となるので必ず知っておく必要がある。バージョンを読み取ってからもとの key に戻しておくことを忘れずにしましょう。
蛇足ですが XP も Vista もそうですがエクスプローラでは存在する場所にたどり着けないのでバージョンを見ることが出来ない。これはシステムに重要なフォルダやファイルが見れないように設定しているからである。ついまり Windows XP の Documents and Settings\All Users\DRM\IndivBox.key や Windows Vista の ProgrameData\macrosoft\windows\DRM\IndivBox.key の場所にたどり着けないのである。
これを克服するためにはフォルダオプションをクリックする。コントロールパネルがクラシック表示になっていない場合は「ディスクトップと表示」をクリックするとフォルダオプションが出てきます。クラシック表示の場合は個々にフォルダオプションを探します。
そしてこのフォルダオプションをクリックして「表示」を選択します。表示項目の中でファイルとフォルダの表示の中に隠しファイルおよび隠しフォルダを表示しないの項目のチェックを外します。更に登録されている拡張子は表示しないの項目もチェックを外します。もう 1 つ、保護されたオペレーティングシステムファイル表示しない(推奨)の項目のチェックを外します。そして「OK」を押してコントロールパネルを閉じます。
スタート→マイコンピュータ→ローカルディスク(C)→と順次追っていくことできるようになり、目的の IndivBox.key を探し当てることが出来ます。Vista のように拡張子を変更する場合でも拡張子が表示されるのでファイル名の変更も可能になります。
※印に注目してください。パソコン環境によって DRM 解除するソフトが変わってきます。変えなければ DRM 情報が取得出来ないことを意味しています。後のストリーム解析ソフト、Winpcap、ストリーム録画ソフト等は同じものを使っても問題になりません。
ここで引用ですがシステム条件(GyaO(ギャオ)をGetASFStreamで完全攻略を引用)に詳しく述べられています。
次にその DRM の解除ソフトとシステム用件を列記しておきます。
【Fair Use4WM1.3 による DRM の解除】
1.Windows XP SP2 or SP3
2.Windows Media Player 9~11β (WMP11の正式版は非対応)
3.IndivBox.keyのバージョンが「10.0.0.3646~11.0.5352.6163」であること
【見裸鍵とFairUse4WM ver1.3 fix-2の併用による DRM の解除】
1.Windows XP SP2 or SP3 Vista or Vista SP1
2.Windows Media Player 10 or 11
3.IndivBox.keyのバージョンが v11.0.6000.6324以下(Indivbox.key が v11.0.6000.6324未満は見裸鍵は不要)
【drmdbg による DRM の解除】
1.Windows XP SP2 or SP3 Vista or Vista SP1
2.Windows Media Player 10 or 11
3.IndivBox.keyのバージョンが v11.0.6000.7000に限定
【drmdbg0303 による DRM の解除】
1.Windows XP SP2 or SP3 Vista or Vista SP1(Check "Run this program as an administrator")
vista 環境では、アドミニストレーター権限で実行にチェックを入れること
2.Windows Media Player 11
3.IndivBox.keyのバージョンが v11.0.6000.6324(New) のみに対応
(v11.0.6000.6324(New)はタイムスタンプが2008年以降です)
そこで困り果ててしまったのは私の Vista の IndivBox.key のバージョンが v11.0.6001.8000 で対象外になっています。パソコントラブルがあってトラブル前には見裸鍵とFairUse4WM ver1.3 fix-2の併用による DRM の解除が出来ていたはずだが・・・・・。
この間に IndivBox.key のバージョンが変わってしまったものと思えます。
Vista には Windows Media Player 11 はシステムに組み込まれておりこれを削除することもロールバックすることも出来なくなっています。そしてこの IndivBox.key は最初に Windows Media Player 11 を使った場合に与えられます。システムオペレーションをインストールしただけではまだ IndivBox.key は付与されていません。ですから私のように過去の IndivBox.key のバージョンは変わってしまうのは当然のことのように思えます。ちなみに今回その DRM フォルダの内容を記録して置いたのが次のようになっていました。
【Windows Media Player 11 を初回スタート前】
DRM-----Cashe
|--blackbox.bin
|--drmstore.hds
|--v3ks.bla
|--v3ks.sec
【Windows Media Player 11 を初回スタート後】
DRM-----Cashe-------------------Indiv01.bla
|--blackbox.bin |--Indiv01.key
|--drmstore.hds |--Indiv01.tmp
|--IndivBox.key (バージョン:11.0.6001.8000 作成:2009.5.4)
|--v2ksndv.bla
|--v3ks.bla
|--v3ks.sec
このことから IndivBox.key のバージョンが変わっていることがうなずける。
では本題に入っていきます。
私の DRM の削除は最新のバージョンに当たる drmdbg0303 によって行うしかなく、DRM の取得が出来ずその苦闘から始まった。
drmdbg0303 の取得は drmdbg0303.zip になり、これを解凍してすれば drmdbg.exe の実行ファイルが得られる。これを適当なフォルダを作り、これにコピーする。私の場合 C: にDRM/drmdbg0303/ の下にコピーした。
これをディスクトップにショートカットしておくと便利であるのでそうしている。
① DRM のキー取得
先ずディスクトップの drmdbg のショートカットを右クリックでプロパティを選び互換性から管理者としてこのプログラムを実行するにチェックマークを入れておく。
ショートカットをクリックして実行します。
実行と同時に Windows Media Player 11 も立ち上がります。
drmdbg は最初に上図のように DRM 解除前のストリームを収めた格納フォルダで WMV DIR と DRM2 DIR に入れておく。[・・・] ボックスをクリックすれば参照できる。
DRM2 DIR は同一の場所を指定して置くとよい。この場所の下に DRM2 というフォルダが自動的に出来て、 DRM キーの取得に成功した場合には DRM2 の中の DRM2.key にその履歴が格納されるようになる。この DRM2.key はテキストファイルで見ることが出来る。
正規の使い方は Multi Scan をクリックすると次のようにストリームの格納場所のファイルが自動的に読み込まれ下図のようになる。
正常に動作すれば Clear の左余白部に DRM の削除キーが読み込まれ表示されるのだが、Windows Media Player 11 でエラーが発生して進めず停止してしまう。
思考錯誤の末、ようやく分かったのは Multi Scan をクリックせずに Windows Media Player 11 の「ファイル」-「URL を開く」にストリームを取得した先の URL を指定し 「OK」 すれば Windows Media Player に動画が再生され、Claer の左余白に DRM のキーが現れるようになる。
この URL はインターネットで得る http:// から始まる URL ではなく URLSnoper 2 で得た rtsp:// などで始まる URL である。このことからストリームを取り出す作業でテキストエディタなどを使用してこのときの URL を保存しておくようにした方がよい。
このようにして正常に得た URL 情報は先ほどの DRM2.key に履歴として残される。しかし履歴ですから過去の履歴も混在しておりどれか分かりにくいので下のように赤線で囲んだ部分をクリップボードにコピーし、次の作業の準備に備える。
IndivBox.key v11.0.6001.8000 では DRM キーはストリームファイルから読み取ることはできず、無理やり Windows Media Player 11 の URL から読み取るようしなければならない(URL から取得する場合は下図のⅩ印欄の領域は無視することになる)。
ストリームファイル自身は IndivBox.key が v11.0.6001.8000 なったからと言って特に変えられている訳ではない。
Vista のストリームファイルを Widows XP に移し FairUse4WM で試したが FRM が取り出せることからも推察できる。
② DRM のキー削除ファイルの生成
DRM のキー削除ファイルの生成に使うアプリケーションはdrm2.zip で提供されている。これを解凍すれば DRM2 フォルダーに 更に小文字のdrm2 フォルダーと drm2wmv_e.exe が出来、drm2 フォルダの中には drm2-i.key がある。これを適当なフォルダを作り、これにコピーする。
私の場合 C: にDRM/DRM2/ の下にコピーした。この drm2wmv_e.exe をディスクトップにショートカットしておくと便利である。
まず ① の操作で得たクリップボードを drm2-i.key に貼り付けする。これもテキストファイルで見れるので最初に使用する場合には下のようになっている。
<DRM2WMV2>
ここに KID/SID のキー情報を貼り付けます。
</DRM2WMV2>
ここに KID/SID のキー情報を貼り付けます。と書かれた部分をクリップボードのコピーされた部分を貼り付ける。
<DRM2WMV2>
<KID>eIu/75ZbCkaaabiW4ODCRw==</KID>
<SID>Q/pqII7+7vhFEwW7BWHNtT+9ZIJ=</SID>
</DRM2WMV2>
最終的に上手のようになる。修正出来れば上書き保存する。
そしてディスクトップの drm2wmv_e.exe のショートカットに GetASFStream:2.2.0.5e3 で得た動画原本の -No Title-.wmv をドラッグエンドドロップで持って行けば下のような画面が走り原本と同一フォルダに [NoDRM]--No Title-.wmv として DRM が削除されたファイルが生成される。
Gyao の場合は DRM が幾つが変わって表示されます。これは本番以外のコマーシャルも DRM を発行しているようで本番の映像が始まるまで待ちます。本番の映像が始まったときの DRM が目的の削除キーになります。この点を注意してください。
また画像を取得してから1日経過すれば URL が変わって Windows Media Player の映像再生が下図のように出来ないことがあります。
日を経過してからどうしても DRM 削除を必要とする場合にはもう一度 URLSnoper 2 を操作して URL を取り直ししなければならない。取り直しした URL を入れなおせば Windows Media Player の再生がはじまり DRM を取得することが出来ます。
このようにして得たデータは時間を経ても見られなくなることはなくまたファイル変換等加工も出来る。DVD ディスクを作成することも自由に使える。
しかし自由といっても著作権の手前から個人で楽しむだけに留めてください。
このシリーズでは主に WindowsVista の DRM 削除部分に絞って説明しましたが、「動画配信サイトから取得したデータを元にしたビデオDVDの作成」と併せご覧いただければ幸いです。
なお、参考としてこのシリーズで説明したそれぞれのアプリケーションの取得先を参考まで下記しておきます。
URLSnoper 2 http://www.donationcoder.com/Software/Mouser/Updater/
GetASFStream:2.2.0.5e3 http://tetora.orz.ne.jp/forum/gasdown/download.cgi
Fair Use4WM:1.3 英語版(原本) http://v8turbo.heteml.jp/download/FU4WMver13.zip
日本語化バッチ http://v8turbo.heteml.jp/download/FairUse4WM13_jp.ZIP
drmdbg0303 http://v8turbo.heteml.jp/download/drmdbg0303.zip
drm2wmv_e http://v8turbo.heteml.jp/download/drm2.ZIP
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