デルタ地帯にある大きな町ザカジクのはずれにブバスティス跡があります。ネコの神様バステトの広大な神殿があったとされる場所ですが、現在は延々とガレキが続いています。数年前にここからメリトアメンの像が発見され、修復されて立っていますが、たっぷりしたかつらに大きな冠を載せてちょっと胴長短足だけど、威風堂々。メリトアメンはラムセス2世の実の娘で、ファラオの妻となった人、青空にすっくと立つ姿は美しいものでした。ザカジクまで電車で来た場合、タクシーで20分ほど。往復のタクシーが必要でしょう。 |
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メリトアメンはピンクの1本の花崗岩でできています。ハゲワシの冠がわかりますか?手には蝿追いではなくて花束を持っています。女性が花束を持つ姿は遺跡では頻繁に見られますが、暑い国ですからすぐこんなふうに首からクタっとしてしまったのでしょうね。 |
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船かそりを引っ張っているシーンでしょうか?人物の上に文字が見えます。個人名でしょうか?それとも何かの役目が書いてあるのでしょうか?硬い花崗岩ですが生き生きとした動きを表しています。
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同じく 花崗岩の石ですが、このようなガレキがブバスティスには無数に散らばっています。
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ガレキのただ中に立つ美女。ネコ大好きのS矢さん。
風に吹かれながら神殿域内を歩き回っていらっしゃいました。遠い昔のバステト祭りの喧騒が聞こえたでしょうか?
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神殿内にはほうったらかしの遺物が散乱していました。これは木棺。彩色も、文字もないのでますます忘れ去られていくものなのでしょう。兵隊さんが「ちょうどよい大きさだから入ってみろ」と言うので・・・(ちょっとオシリス神話を思い出しましたが)なんとぴったりではありませんか!次は王子様を待つだけです。 |
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