2009.10.17(その2)
森田実の言わねばならぬ【822】

平和・自立・調和の日本をつくるために[817]
《新・森田実の政治日誌》〈あえて鳩山内閣にもの申す〉三人の読者からの民主党政権批判の手紙/(1)K氏「鳩山政権で地方は崩壊」、(2)T氏「緊縮政策に突き進む鳩山政権とマスコミ」、(3)M氏「政策決定の政府一元化を国会と民主主義の否定だと批判した横路衆院議長」



「要職にある凡庸な人が危機に際して下した無造作な決断が、百年ものあいだの諸事のなり行きに影響をあたえる」(トマス・ハーディ) 10月9日から10月12日にかけて三人の読者からお手紙をいただいた。いずれも大変重要なことを記しておられるので、以下に紹介する。

 (1)Kさんからの手紙(10月9日)「鳩山政権で地方は崩壊」 地方で公共工事の設計事務所を営業している者です。毎日、新聞には「公共事業来年度予算3割減、暫定2車線を4車線化にを凍結、今年度補正予算3兆円減額に努力する」。最近の民主党政権の発表はこんなことばかり。マスコミも応援。地方の建設業者は小泉政権で首の皮一枚で何とか繋がっていたのが、今回の民主党政権でばっさり切られました。私の設計業もまったく仕事がありません。何とか貯蓄を取り崩して生活を維持しています。

 昨年の年末年始は派遣切りで派遣村など問題となりましたが、今度は中小零細企業の倒産と、生活が破綻し行き場を失った人たちの年末年始になってしまうでしょう。約1カ月前の総選挙でこんなことを予想して投票した人はいなかったでしょう。少なくとも小泉政権を継承る自民党よりもましな政党かと思って投票した国民も多かったかと思います。とくに地方の有権者はそんな望をもって投票したに違いありません。残念ながらもうこの国は終わりです。再起不能でしょう。【Kさん。最近、多くの方々から便りをいただきますが、「民主党に投票したが、間違っていたのか。どうすればよかったのか」という声が多くなりました。事態は深刻です。またお便りをください/森田実】

 (2)Tさんからの手紙(10月12日)「緊縮政策に突き進む鳩山政権とマスコミ」 森田先生、こんばんは。早速ですが、1カ月半が経過した鳩山政権に対して、現在、非常に強い危機感と不信感を抱き始めています。ダム建設中止が始まりですが、10月10日に峰崎財務副大臣が「子ども手当ての半額支給開始と同時に扶養控除の来年度からの廃止を検討したい」と発言されました。財源不足が理由だと思いますが、雇用問題が非常にきびしい状況下で、さらなる生活苦、貧困層・失業者を増やしかねない冷酷で危険極まりないことだと考えています。

 一方で、マスコミ(とくにテレビ)は鳩山民主党政権の問題点をほとんど問題にせずに持ち上げ、泉政権時代と同じような振る舞い方をしています。小泉時代以降のマスコミは本当におかしい。倫理観や報道機関としての使命感が大きく欠如していると思います。

 正直言って子ども手当てが一番いい例ですが、政権公約の中身が非現実的で無謀すぎます。明日の雇用や生活が安定していなければ子どもなどつくれないし、育てられるわけがありません。

 しかし、いまの民主党はその逆をやろうとしています。これでは日本経済は確実に破綻するだろうと考えてしまいます。民主党は、緊縮政策路線を改められないのならば、再度国民の信を問うべきだと思います。【Tさん。不況が深刻化するなかでの緊縮政策や増税政策は大変危険です。大恐慌が起こるおそれ大です。「鳩山大恐慌」が近く発生するおそれがあります。大変危険な鳩山内閣の緊縮政策をマスコミは支持し応援しています。国民もマスコミに煽られて緊縮政策を支持していますが、これは地獄への道です。現実を直視し政策転換をはからないかぎり、鳩山民主党政権は日本を潰すおそれ大です/森田実】

 (3)Mさんからの手紙「横路衆院議長の警告」(10月12日付朝日新聞)

 北海道連の会合で、横路孝さんが「政策決定の政府一元化は国会と民主主義の否定だ。日本は民主国家だから国会の自主性を守っていきたい」と述べたと掲載されています。 横路さんがどこまで頑張るかはわかりませんが、少しだけホッとしました。社会党から皆で逃げ出した人だから、どこまで頑張るかはわかりませんが、とにかく「横路さんだけは声をあげたということに、とりあえず敬意を表します」とメールしました。【横路衆議院議長の発言は非常に重要な指摘です。小沢一郎民主党幹事長は間違いを犯しています。民主党幹部は、皆、総選挙に勝ってからおかしくなりました。間違ったことをやり始めています。マスコミは間違いを犯している民主党政権を支持しています。いまの日本、大変な危機です。鳩山内閣への批判の声を上げましょう/森田実】