小沢氏、小選挙区当選者を優遇 新人も抜てき民主党の小沢一郎幹事長が衆院選の小選挙区当選者を人事面で優遇している。小選挙区当選組なら新人でも衆院の常任、特別委員会理事に抜てき。比例代表での復活組には冷淡で、党関係者は「悔しければ次は小選挙区で当選しろとの小沢流メッセージ」と解説している。 衆院には17常任委員会と7特別委員会がある。これまでは民主党の理事にはベテラン議員が多く、1年生議員が登用されるのはまれだった。ところが今回の衆院選で当選した308人のうち小選挙区で当選した新人71人中の36人が理事に。10月初旬、小沢氏が「理事は小選挙区当選者で固めろ」と党国対幹部に指示して方針が定まった。 理事になった新人は、広島4区で自民党の中川秀直元幹事長を破った空本誠喜氏、長崎2区で久間章生元防衛相に勝った福田衣里子氏ら。 党人事でも「選挙結果優先」を徹底。比例北陸信越ブロックで復活当選した糸川正晃氏は当初、国対副委員長に内定したが、小沢氏の指示で別の議員に差し替えられ、最終的には国対副委員長20人すべてが小選挙区当選者となった。 小沢氏と距離を置く中堅議員からは「小沢氏は国会審議の活性化を主張しながら、一方で選挙に強いという理由だけで小選挙区当選者を重用している。政策や人物本位での起用ではない」と批判も出ている。 【共同通信】
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