新型航空ヘルメット
高Gにも耐えるフィット感 好評です
F2戦闘機を運用する3空団(三沢)の3、8両飛行隊のパイロット向けに昨秋から新たに高速脱出対応型航空ヘルメットセット(HGU55P/J)=写真=の導入が開始され、今年度から本格運用が始まった。
従来品に比べ気密性、密着性が大幅に向上し、着用したパイロットには戦闘機の騒音やエプロン等の雑音が入らない高い静寂性や、高Gにもずれたりゆがんだりすることないフィット感が好評だ。酸素マスクのホースのジョイント部分が真正面からではなく横につながっていることも、高Gの際に体重の何倍という激しい重量感が前方に発生するのを軽減。今年度の航空総隊戦技競技会でF2部隊が使用して話題になった。
納入元のダイセル化学工業株式会社によると、同ヘルメットは米空軍の「HGU55P」をベースにバイザー部分を高速対応の米海軍「HGU68」のものを採用するなど“いいとこ取り”をしながら日本人向けに設計を変更、同社が組み立てている。
現在、120セットが配備されているが、空自によると今後は全国のF2部隊のほか、F15戦闘機部隊にも順次導入予定という。