貧困問題に取り組む「反貧困ネットワーク」(代表・宇都宮健児弁護士)が17日、東京都港区で貧困対策への取り組みを新政権に訴える集会を開いた。シンボルマークの貧困オバケ「ヒンキー」を人文字で表現、反貧困をアピールした。
集会は、各国で貧困問題に対する取り組みが行われる「世界貧困デー」に合わせて企画された。約700人が参加し、シングルマザーや障害者、失職した派遣労働者らが現状を訴え、貧困層の割合を示す貧困率の測定や貧困層の縮小目標を立てることを強く求めた。
あいさつした厚生労働省の山井和則政務官は「貧困率は測定して公表する。貧困率の削減は政府として大きな課題になる」と述べた。
新政権の国家戦略室に参与として参加する同ネットの湯浅誠事務局長は「約半世紀にわたる(貧困への)無関心から抜け出し、誰もが人間らしく暮らせる『形』をつくろう」とする宣言文を読み上げた。【東海林智】
毎日新聞 2009年10月17日 19時41分(最終更新 10月17日 19時51分)