♂ 20歳 誕生日・血液型不詳

悠凪大学ニ年。本当に大学生なのかと疑うほどの知能と、粗野と気弱が同居する分裂的性格。ご多分に洩れず、自堕落で無計画な毎日を送る、典型的青春恋愛ドラマキャラ。高校(蛍ヶ崎学園)時代からの恋人、森川由綺は新人アイドル歌手――最近売れ始め、以前のように会えないのが(唯一の)悩み。由綺という存在にも関わらず、周囲には常に複数の女性の影が絶えない...要するに、女性に対して分け隔てなくまめ忠実なのである。

♀ 19歳 12月24日生まれ=山羊座 血液型=A

冬弥の恋人にして、緒方プロ所属の女子大生アイドル(夕凪大学二年在学中)。秘めた可能性――英二曰く、稀有な「音響」=声の持ち主――も、ややプロ意識に欠ける玉に瑕。人気の上昇につれ難しくなってきた学業との両立より、冬弥と会えないこの頃に気を揉む。ひたすら一途で生真面目。束縛は絶対にしない。でもされたい。だから、自分が浮気の相手になるのは許せない(By 英二)。そんな性格が不思議と重荷にならないのは、持ち前の「天然」ゆえ?

♀ 19歳 11月26日生まれ=射手座 血液型=AB

緒方プロ一推しの歌手/アイドル。英二の妹。兄譲りの天才を遺憾なく発揮し、デビューと同時にスターダムに上り詰めた逸材。詩も書き、コスチューム・デザインまでこなす才能は最早アーチストの域。ドライだが明朗な性格は陰湿な権力志向とは無縁で、同門の由綺とは、先輩後輩というより仲の良い友人の間柄。その彼氏=冬弥への単なる好奇心が、ほどなく恋愛感情へと移ろったのは、幼時から接してきた唯一の「男」であり、全ての面で冬弥とは正反対の、兄英二への反発からとも。

♀ 21歳 4月7日生まれ=牡羊座 血液型=A

夕凪大学三年在学。冬弥や由綺達とは高校時代からの付き合い。読書が好きで文学への造詣も深く、将来は文筆に関連した道に進みたい意向あり。由綺が姉のように慕っているだけあって、由綺を大人びさせ、やや消極的にした性格。

♀ 19歳 2月15日生まれ=水瓶座 血液型=A

夕凪大学ニ年。冬弥とは幼稚園以来の幼なじみ。マイペースというよりは、たがが外れたような性格。無気力とも取れる逃避傾向は、高三時に事故で最愛の兄を失ったことと無縁ではない(兄はテニスのトップ・プレイヤーだった。はるかも早くからテニスの才能を認められていたが、それ以来ラケットを握っていない)。MTBでのツーリングやエクササイズが趣味(これも或る種の逃避?)。身体能力の高さに、冬弥は付いて行けない。

♀ 17歳 1月18日生まれ=山羊座 血液型=B

蛍ヶ崎学園高校三年...つまり冬弥等の後輩であり、よんどころなく家庭教師のバイトを始めた冬弥の、初の教え子。やはり由綺のあらゆる傾向を極化したキャラクター。頑なで多分に自閉的な言動は実はポーズ――幼い外見の下の、シニカルに醒めた視線は、ただ複雑な家庭環境によるもの。

♀ 24歳 7月28日生まれ=獅子座 血液型=A

緒方プロ所属。タレントの有益が全ての行動の規範であるという一点で余りに有能な、由綺の専属マネージャー。一切の感情を欠いた言動は、冬弥をして「機械」。
本当に人を愛したことがないと言った側から「由綺さんを愛しています」と高言し、由綺のためならどんな障害も(たとえ恋人であろうと)排除しようとするなど、そのまま受け取れば不感症のレズであるが…。由綺との付き合いを絶つ代わり、その空白を埋めるためと称して冬弥に近付いたのも、実は弥生なりの歪んだ愛の表現であるのは明白。冬弥もそうと知りながら、温度を感じない「鉄のような」肌を拒めずにいる。ちなみに特異な性向には不必要な巨乳の持ち主。

♂ 19歳 3月9日生まれ=魚座 血液型=O

夕凪大学ニ年。冬弥の(多分)唯一の男友達で、はるかと共に小学校からの幼なじみ。
高校時代から足掛け五年にわたる美咲への(周囲の誰もが――美咲本人でさえ――知っている)思いを未だに打ち明けられずにいる、奥手というには余りに内向的。全てを分かって、しかも由綺の存在があって尚、美咲を受け入れようとする(そうとしか見えない)冬弥に、生まれて初めて敵対心を見せた時には、既に手遅れという哀れ。

♂ 28歳 5月10日生まれ=牡牛座 血液型=A

芸能プロダクション「緒方プロ」代表。理奈の実兄。自らの「永遠」を断ち切り、理奈を世に出し、由綺を見出すことで「刹那」を現出させんと、キャリアの絶頂でカリスマ・ミュージシャンの地位を投げ打った作曲家/プロデューサー。精緻とルーズ――天才肌ゆえの二面性。由綺への入れこみ様は理奈の嫉妬を買うほどで、ともすればタレントに対する以上の感情を匂わせ、戸惑う冬弥を弄ぶように、対決姿勢を露にしてみせたりする。常に人を食ったような物腰。真情は明かさない…。

♂ 年齢・血液型不詳

英二や理奈も常連の喫茶「エコーズ」オーナー/マスター。
甥である彰の頼みを容れ、バイトをクビになって途方に暮れていた冬弥を雇い入れる。常に客が殆どいない経営状態にありながら、どうしてバイトを二人も雇うことが出来るのか、英二や理奈といった有名芸能人のプライバシーを、どうやってマスコミから完全にシャットアウトしているのか、 音楽を聴いていない時は、一体どこで何をやっているのか…
フランクを取り巻く多くが謎。寡黙というよりは無口。

♀15〜18歳

かねてより指摘されていた「感覚の古さ」を挽回すべく、 アイドル崩れやそこらを歩いていた女子高生を掻き集めて 結成、デビューさせたアイドル・グループ。
歌えない・踊れない・話せない(出来てはいけない)――敢えて素人臭さを前面に押 し出し、理奈や由綺ら本格アイドルの追い落としを目論んだが、 一部の熱狂的なファンを獲得、ブームまで巻き起こしたものの、 数多いる傘下のアイドルの息の根をも止めてしまうという皮肉な結果を生む。

♂ 50代後半

二年前に妻に先立たれて以来、冬弥のアパートからほど近い実家に独居する、厳格かつ熱血の父親。
母の死に打ちひしがれる、しかも受験を控えた息子に敢えて家を出ることを命じ、 同時に一切の援助を断つという仕打ちは、父なりのカンフル剤。

♀ 40代後半

『桜団』の所属する芸能プロダクション「MMミュージック(M&MM、若しくはM3と呼称)」代表。
苦労して興したM&MMを、ベストテンの常連を輩出するまでに躍進させた「女傑」。
勝ち気で頑固、派手好き。目的のためには手段を選ばない冷徹さも



夕凪大学演劇部の部長。
一昨年、美咲に振られたことを辱めと捉え、その件を理由に自主退部しようとした美咲を辞めさせず、強制幽霊部員兼、都合のいいときにだけ雑用係として使うなどの復讐をし続けた。



緒方理奈の元マネージャー。
理奈に解雇された。