楽天は四回、鉄平の2打席連続安打とセギノールの左前打などで二死一、三塁とすると、7番で起用された中村真が三遊間を鋭く破る安打を放ち、ソフトバンク先発のホールトンから待望の先制点を挙げた。
さらに五回、四球で出塁した先頭の聖沢を犠打と二ゴロで三塁に進めてチャンスを作る。ここでソフトバンクバッテリーは鉄平を敬遠して4番の山崎武と勝負。2打席凡退していた山崎武だったが失投を逃さず、ファンが待つ左翼席の最前列に飛び込む2試合連続の3ランを放ち、試合を決めた。
先発の田中はテンポのいい投球で六回まで相手打線に二塁も踏ませず、7安打9奪三振1失点で無四球完投。投打がかっちりかみ合った楽天が連勝で第1ステージ突破を決めた。
ソフトバンクは田中を攻略しきれなかった。七回無死から連打でようやく得たチャンスもバントを失敗して得点には結びつかず、長打も八回の1本だけ。この回に相手のエラーによる1点を上げるのが精一杯だった。
楽天は21日から札幌ドームで始まる第2ステージ(6試合制、4勝先勝)でリーグ優勝の日本ハム(1勝アドバンテージ)と対戦する。
楽天・野村克也監督の話
「山崎武の本塁打にはジーンときた。田中はペース配分していたのが感心しない。完勝? こういうビッグゲームでは明日はないから、安心して見てはいられなかった」