2009-07-17
選び取る
黒糖焼酎 稲乃露 25°
苦い。甘みよりも苦さがある。カラメルみたい。甘いほうが好き。だけどまた杯を重ねてしまう、なぜだろう。
それはきっとこれを私が選び取ったから。ただの負けず嫌いなのかな。他人に薦められたなら口を歪めて、苦〜い!と批判していただろうに。だけど今日は批判できない、嫌いになれない。きっとリピートはしないんだ。ただ青色のキャップがきれいだなって記憶に残るだけだろう。だけど飲んでよかった、って思ってる。おかわりを繰り返す。
同じように、この先の何もかもを、確実に自分で手に取り選んでいけたなら、何もかもが価値あるものとなるのだろう。
だから。しばらく一人でいなきゃいけない。
なのに思い浮かべる昔の情事、これからのときめき。
だけど、そんなあれこれを思い、うっとりしながらも、しばらく、一人になってみよう。ゼロになってみよう。ゼロは怖いけど、それを選び取るのは私だから平気な顔でいる。怖いのは悪いことじゃない、悲しいことじゃない。意味のある空白を重ねていける。
今夜はアーニー・ディフランコを聴いてる。力強く繊細な荒っぽさ。大好き。だけど、何にしてもね、私が選んだから好きなんだ。彼女の指や声や顔をたぶん好きだけど、その何がどうなろうとその理由は変わらない。