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秘仏御開帳
全国の秘仏御開帳情報は、下記サイトの「仏像の公開情報」に詳しいので、そちらもご覧下さい。
観仏 三昧 ─仏像と文化財の情報ページ─
展覧会情報、仏像の公開情報、講演会・シンポジウム情報、文化財トピックス等の情報を詳細に紹介している-----------------------------------------------------------------------------------------
● 大阪・金剛寺、多宝塔の極彩色壁画を初公開(2009年10月9日)大阪府河内長野市の金剛寺で、11月1〜1日、多宝塔(重要文化財)の内部に描かれた極彩色壁画が初めて一般公開される。
多宝塔は平安時代の建立とされ、板壁や扉の裏には十二天像、柱4本などに仏・菩薩像22体、飛天像が色鮮やかに残っているが、壁画そのものは豊臣秀頼が1606年に修理した際などに描かれたとみられる。
建物や壁画を守るため、抽選で100人限定。拝観料が必要。
応募は往復はがきで今月18日まで。
● 山梨・大蔵経寺で涅槃図特別公開(2009年10月8日)山梨県笛吹市石和町松本の大蔵経寺が所蔵する仏画「絹本著色仏涅槃図」(重要文化財)が、同寺本堂で特別公開される。
絵が傷むのを防ぐため、同寺が長い間人目にさらさずに保管してきたが、檀家らの強い要望を受けて10月17日午後1時〜同4時まで1日限りの公開を行う。
涅槃図は縦206cm、横145cmで、室町時代の永享7年(1435)、禅僧・霊彩によって制作され、。中央に赤い法衣を身にまとった釈迦が横たわり、周りを弟子たちやゾウ、鳥などが囲んで釈迦の死を悲しんでいる様子が描かれている。
同寺によると、江戸時代までは釈迦の命日をしのぶ「涅槃会」などの際に本堂に飾られたが、顔料のはく離を防ぐため、明治以降は公開をさけていた。
公開は。同1時半から約1時間、涅槃図について解説する「お絵解き」も行う。観覧は無料だが、事前申し込みが必要。
● 京都・三室戸寺:千手観世音菩薩、84年ぶり開帳(2009年10月2日)京都府宇治市莵道花の三室戸寺で、西国巡礼の中興の祖とされる花山法皇の1000年忌を記念して、本尊の千手観音菩像の開帳が始まった。11月30日まで
本尊は高さ約30cmの金銅仏飛鳥仏の様式を採り入れており、岡倉天心らが1892年に調査したことがあるくらい大正14年(1925)を最後に公開をしておらず、その後は戦争などがあり、公開は見送られてきた。![]()
お前立ち 本尊
● 東京都文化財ウィーク情報2009年10月31日から11月8日まで、東京都文化財ウィークが開催され、下記の特別公開が行われる。
詳細は東京都「東京都文化財ウィーク」のホームページ参照
http://www.syougai.metro.tokyo.jp/sesaku/week.html
性翁寺 阿弥陀如来坐像 (特別公開11/4)
五百羅漢寺 釈迦三尊像及び五百羅漢等像 (特別公開全期間)
大円寺 釈迦如来立像 (特別公開全期間)
浄真寺 久品阿弥陀如来坐像 釈迦如来坐像 (特別公開全(除く土日)
上染屋不動堂 銅造阿弥陀如来立像 (特別公開11/8)
善明寺 鉄像阿弥陀如来坐像 (特別公開11/3)
武蔵国分寺 銅造観音立像 (特別公開全期間)(除く11/2)
正福寺地蔵堂 内部 (特別公開11/3)
大日堂 大日如来坐像、釈迦如来坐像、阿弥陀如来坐像 (特別公開11/3)
清鏡寺 十一面観音立像 (特別公開全期間)(要予約)
龍見寺 大日如来坐像 (特別公開11/5)
小野神社 随身像 (特別公開11/8)
金剛寺 不動明王及び二童子像 (特別公開全期間)
安楽寺 金剛力士像 (特別公開全期間)
観音寺(塩船観音) 金剛力士像 二十八部衆像 (特別公開全期間)
光厳寺 釈迦如来坐像 (特別公開全期間)
保泉寺 閻魔王坐像 (特別公開全期間)
● 京都・三室戸寺本尊千手観音を開帳(2009年9月4日)京都府宇治市菟道の三室戸寺で10月1日から11月末までの間、普段は非公開の本尊が84年ぶりに開帳される。
三室戸寺の本尊千手観世音菩薩は飛鳥仏と伝えられ、開帳は大正期の1925年以来。初日は午前に開帳法要を営み、正午から公開。前例にならい、本尊を目の前で拝観できる「内々陣拝観」も行う。
● 東京・深大寺元三慈恵大師像中開帳今年元三慈恵大師良源の1025年目の御遠忌を迎えるにあたり、深大寺では、11月27日(金)〜12月3日(木)に元三慈恵大師像の中開帳が行われる。
慈恵大師良源(りょうげん)(922〜985)は、延暦寺第十八代座主で、正月三日に入寂したことから元三大師の名がある。古くから如意輪観音の化身として悪魔調伏の力を持っと信じられ、その肖像が多く作られたが、鎌倉時代中期以降のものでほぼ等身大の像が多い。
本像は、大師堂の本尊で像高2mに近く、大きさの点では他に例をみない。制作は鎌倉時代末ないし南北朝ころと思われる。
● 奈良・れんじょうじで秘仏阿弥陀如来立像公開(2009年5月13日)奈良市西紀寺町のれんじょうじ(王偏に連 王偏に成)で、秘仏の本尊、阿弥陀如来立像(県指定文化財)が特別公開されている。
阿弥陀如来立像は像高約165cmで、鎌倉時代の作とされる。
光明皇后がモデルとされ、珍しい女性の裸形の仏像で、白色に塗られた裸形にはかまを着けている。はかまの取り換えは50年に一度で、最近では1998年だった。右には観音菩薩立像、左には勢至菩薩立像(いずれも重文)が安置されている。
公開は毎年行われており、公開は5月31日まで。
● 愛知・金蓮寺で阿弥陀三尊像(県文)を公開(2009年5月2日)愛知県吉良町饗庭(あいば)の金蓮寺で弥陀堂(国宝)及び阿弥陀三尊像(県文)が5月3日、一般公開される
阿弥陀三尊像は、鎌倉時代中期に制作されたとみられる像で、痛みがひどく、2007年から2年かけて修理が行われていたが、今回、修復後初の公開となる。
弥陀堂は鎌倉時代中期の築造で木造建築では県内最古という。
● 兵庫・長楽寺地蔵菩薩半跏像開帳(2009年5月2日)加古川市志方町永室の長楽寺で、本尊地蔵菩薩半跏像(重文)が、5月5日、25年ぶりに開帳される。昨年5月から、都国立博物館内の美術院国宝修理所で補修が行われ、今年3月末に修理が完了した。
地蔵菩薩は、平安時代末期の仁安2年(1167)の制作とされ、右膝を立て、右手を耳に添えた独特の姿態で知られる。
● 静岡・方広寺で釈迦三尊像特別拝観(2009年4月24日)静岡県浜松市北区引佐町の方広寺本堂の屋根部分の改築工事に伴い、釈迦三尊像(県文)が特別拝観される。
本堂の工事は、大火で焼失した後の大正7年(1918)に再建されて以来90年以上たつため、瓦の傷みが進んでいた。
改築工事に伴って移動される寺の本尊釈迦三尊像の特別拝観を、5月3日から来年3月末まで開催する。
釈迦三尊像は文和3年(1352)年に造られ、元は茨城県の寺院に納められていた。元禄3年(1690)、徳川光圀が参拝した際、ひどい損傷状態に心を痛めたことがきっかけで修復された、明治35年(1903)に方広寺の本尊として迎えられた。
● 千葉・東光寺で阿弥陀仏像が1年ぶりの開帳(2009年4月22日)銚子市小船木町の東光寺で21日、市指定有形文化財「銅造阿弥陀如来及び両脇侍立像」と「木造阿弥陀如来立像」の開帳が行われた。
弘法大師の命日に合わせて年1回、一般公開される。銅造阿弥陀如来(像高25cm)は、善光寺式の阿弥陀三尊像で形状や作風から14世紀初めの鎌倉時代末期の制作とされる。光背や両脇侍像(共に像高13cmは江戸時代以降の補作。
一方、木造阿弥陀立像(像高83cm)はカヤ材の一木造平安時代後期の作という。
● 愛知・遍照院で秘仏本尊御開帳(2009年4月17日)愛知県知立市弘法町の遍照院で、秘仏の本尊見返(みかえり)弘法大師坐像の御開帳が始まった。
本尊は約1200年前、弘法大師が当地で赤目樫の木に刻んだ自身の3体の一つと伝えられる。別れを惜しんで右を向いている姿から名付けられという。4月15日から17日まで。
● 大阪・金剛寺、観心寺で秘仏公開(2009年4月17日)大阪府河内長野市天野町の金剛寺と同市寺元の観心寺で、国宝や重要文化財に指定されている本尊などの仏像計4体が特別公開された。
観心寺は如意輪観音坐像(国宝)を毎年公開しているが、金剛寺の本尊の大日如来坐像と、降三世明王坐像、不動明王坐像(重文)仏像が公開されるのは初めて。4月17日から18日まで。
● 福岡・建正寺で十一面観世音菩薩ご開帳(2009年4月6日)福岡県須恵町佐谷の佐谷山建正寺で、4月5日に十一面観世音菩薩(県文)の御開帳が行われた。
十一面観世音菩薩は、同寺が建立された800年ごろに作られたと伝えられており、毎年4月の第一日曜日に開帳している。
● 静岡・大日山隨縁寺大日如来像が40年ぶりに開帳(2009年4月6日)浜松市西区村櫛町の大日山隨縁寺(ずいえんじ)で5日、本尊の大日如来像が40年ぶりに開帳された。
公開されるのは昭和44(1969)年以来。如来像は室町時代の制作とされるが、奈良時代の僧行基が彫ったという言い伝えも残る。村櫛町で代々守られ、明治32(1899)年に隨縁寺に移された。
開帳は4月5日から11日まで。
● 山梨・善光寺でお前立ご開帳(2009年3月27日)山梨県甲府市善光寺の甲斐善光寺6年に1度のお前立本尊のご開帳が始まる。
甲斐善光寺は、武田信玄が川中島の合戦の際、長野市の信濃善光寺に戦火が及ぶのを恐れて、1558年に本尊を移して建立された。
甲斐善光寺のご開帳は1997年、信濃善光寺、飯田元善光寺(長野県飯田市)と合わせた3寺での同時ご開帳今年は祖父江善光寺(愛知県稲沢市)、関善光寺(岐阜県関市)、岐阜善光寺(岐阜市)の2か所でも行われる。
2009年4月5日から5月31日まで。
● 京都・清水寺本尊開帳(2009年3月27日)西国巡礼中興の祖・花山法皇の一千年御遠忌を迎えるに当たり、本尊は十一面千手観音立像を開帳する。夜の特別拝観も行う。
2009年3月1日(日)から5月31日(日)まで。
● 京都・六波羅蜜寺本尊開帳(2009年3月27日)十一面観音菩薩像(国宝)の特別拝観が行われる。
宝物館も2008年10月1日にリニューアルオープンした。
2009年4月26日から5月6日まで。
● 奈良・長谷寺本尊特別拝観始まる(2009年3月16日)桜井市初瀬の真言宗豊山派総本山、長谷寺(小野塚幾澄化主)で15日、本尊の十一面観世音菩薩(重文、室町時代)の特別拝観が始まった。
昨秋から行われている西国33所結縁ご開帳の一環。普段は上半身しか見られない本尊の足に一般の参拝者でも触れることができる。参拝者は高さ約10メートルの観音像を見上げた後、つやつやと輝く足に触れてお参りし、真言を唱えてもらう加持を受けた。7月31日まで
宗宝蔵では特別寺宝展も同時開催。常設展示約20点に加え、長谷寺装飾経(国宝、鎌倉時代)や歴代徳川将軍の肖像画軸(江戸時代)など国宝、重文を含む約30点を展示する。期間中展示替えもある。
● 三重・金剛福寺本尊、6年ぶり開帳(2009年3月12日)高知県土佐清水市足摺岬の四国霊場三十八番札所・金剛福寺で11日、本尊千手観音立像(県文)の修理の完成を祝う法要が営まれ、本堂で6年ぶりに開帳された。
千手観音立像は像高1.6m、南北朝時代の作とされる。傷みが見られるため美術院(京都市)に依頼して2004年から2年間、修理を行った。
安置する厨子も金箔が施され新調された。
● 三重・龍光寺大涅槃図が開帳(2009年3月12日)鈴鹿市神戸の龍光寺で、「かんべの寝釈迦(ねじゃか)まつり」が行われるのに先立ち、11日、本堂で「日本三幅の一つ」と言われる大涅槃図が開帳された。
大涅槃図は、畳16枚に相当する縦7.2m、横3.6mの大きさで、室町時代の画僧・兆殿司(ちょうでんす)が描いたと言われる。
3月14〜16日のまつりの期間中は、黒阿弥陀如来像(県文)も公開される。
● 京都・清水寺で坂上田村麻呂坐像99年ぶり公開(2009年2月28日)京都市東山区の清水寺は、寺の創建にゆかりが深い征夷大将軍・坂上田村麻呂(758〜811)をまつる田村堂(開山堂-重文)を99年ぶりに公開する。
田村麻呂の1200年遠忌(2010)を前に、西国三十三所観音霊場の本尊開帳に合わせて公開する。開山堂は江戸時代初期の建物で、檜皮葺きの入り母屋造 り。堂内の漆塗りの厨子(重文)に秘仏の田村麻呂像(像高78cm)と高子夫人像(像高80cm)の坐像が安置されている。
本尊十一面千手千眼観音菩薩像と田村堂の開帳は、3月1日から5月31日まで。
● 岐阜・華厳寺で十一面観世音菩薩像を開帳(2009年2月24日)岐阜県揖斐川町谷汲の谷汲山華厳寺で54年ぶりに本尊の十一面観世音菩薩像が開帳される。
本尊の開帳は、西国三十三か所巡礼を世に広めた花山法皇(968〜1008)の千年忌にちなむ。2008年9月から2010年5月にかけて全33寺院で順 次行われ、谷汲山華厳寺は3月1〜14日に開帳する。参拝者には、菩薩の手から伸ばした5色のひもに触ることで縁を結んでもらうという。
華厳寺は798年の創建といわれ、西国三十三か所の第三十三番札所で満願霊場として知られている。前回の開帳は1955年。
● 滋賀県内6札所で秘仏開帳(2009年2月22日)西国三十三所巡礼の中興の祖・花山法皇(968〜1008)の没後1000年を機に、各霊場が秘仏の観音像などを公開している「結縁御開帳」で、滋賀県で は、石山寺(大津市)が3月1日から、7年ぶりに重要文化財の本尊を開帳するのをはじめ、県内の6札所で順次、秘仏公開を予定している。
石山寺の本尊如意輪観音半跏像(像高約3m)は、平安時代後期の作。寺名の由来となった硅灰石の自然の岩盤に木製の蓮台を据え、その台上に右足を折り曲げて座る姿で安置されている。
普段は秘仏で、33年に一度か、天皇の即位時など特別な時にしか開扉されない。前回は2002年、開基1250年を祝って開帳され、本尊の内部から7〜8世紀の胎内仏4体などが発見された。
▽石山寺(大津市)3月1日〜5月31日、9月1日〜12月16日
▽長命寺(近江八幡市)10月1〜31日。61年ぶり。
▽三井寺(大津市)では、10月3日〜11月30日、2010年3月17日〜4月18日。29年ぶり。
▽岩間寺(大津市)10月17日〜12月17日、2010年4月17日〜5月17日
▽宝厳寺(長浜市)5月1日〜31日、2010年5月1日〜31日
▽観音正寺(安土町)9月1日〜11月30日、2010年4月1日〜5月31日
● 銚子で名刹の秘宝公開(2009年2月9日)千葉県銚子市内の名刹に所蔵されている秘宝を特別公開する「お宝めぐり」が2月15、16の両日、県の観光キャンペーン「早春ちばめぐり」の一環として行われる。
銚子市馬場町の円福寺では、県指定有形文化財の「釈迦涅槃図」が御開帳(2月15日)。涅槃図は、高さ3.5m、幅1.65mの大作で、全国でも珍しい刺繍による涅槃図。
銚子市春日町の浄国寺では、小林一茶、渡辺崋山直筆の書が公開される(2月16日)。
● 京都・青蓮院国宝・青不動 初開帳(2009年2月6日)京都市東山区の青蓮院は、平安仏画の最高峰とされる非公開の国宝・青不動を、9月18日から12月20日まで開帳する。
青不動は縦203cm、横148cmの絹本著色の不動明王像二童子像で、平安中期の10世紀末の作。宮中で国家安泰を祈る際に用いられ、平安末期に同寺へ贈られた。炎の形状を「火の鳥」に見立た、立体的な描写など高度な表現技法が駆使されている。
現在は寺の収蔵庫に保管し、複製を本堂で公開している。1970年の大阪万博などこれまで3回公開されたが、寺での開帳は創建以来初めてという。
● 滋賀・石山寺で7年ぶりに本尊公開(2009年02月06日)大津市石山寺の石山寺で3月1日から、安産・福徳・縁結びの観音として信仰を集めている本尊如意輪観世音菩薩(にょいりんかんぜのんぼさつ)の木造如意輪観音半跏像がされる。
石山寺は近畿2府4県と岐阜県に点在する33カ所の観音霊場「西国三十三所」の第13番札所。西国巡礼中興の祖、花山法皇の1000年遠忌を記念し、本尊の開扉を行う
本尊如意輪観音半跏像(重文)は像高294cmで、天然記念物の硅灰石の岩盤を台座にして左足を下げた半跏の姿の像で、本堂の中に安置されている。 2002年に像内から国内最古の部類に属する飛鳥仏を含む4体の小型の胎内仏が発見され、2003年にはこれらも同像の附属として重要文化財に追加指定さ れている。最近では、1961年、1991年、2002年の開基1250年記念以来、今回が7年ぶりの開帳となる。
開催期間は3月1日〜5月31日、9月1日〜12月16日。
● 千葉・妙楽寺で大日如来坐像を公開(2009年1月16日)千葉県睦沢町の妙楽寺で2月8日、大護摩法要が行われ、本堂に安置されている国重要文化財「大日如来坐像(像高279cm)」と、県指定文化財の「不動明王像(173cm)」「毘沙門天像(178cm)」(共に平安時代)が一般公開される。
大日如来坐像は木造では東日本最大級の像である。毘沙門天立像は、鉈彫像として知られており、普段は格子戸を通してしか見られない。
法要は午前10時、11時半、午後2時の3回。
● 第43回京の冬の旅 非公開文化財特別公開普段は見学できない庭園・茶室・襖絵・仏像の数々が期間中特別公開される。
2009年1月10日(土)〜3月18日(水)
公開期間、拝観不可日はお寺により異なる。
東福寺 退耕庵
茶室「作夢軒」、庭園「真隠庭」、池泉観賞式庭園、小野小町百才の像、小野小町作玉章地蔵尊
東福寺 勝林寺
毘沙門天像特別ご開帳ロ吉祥天像・善膩師童子像、田村月樵作「毘沙門天曼荼羅」版木、「七難七福図」ほか
高台寺
霊屋(重文)「大随求菩薩像」、高台寺蒔絵、厨子の扉を特別公開、開山堂(重文)内陣「開山木像」「天井龍図」、秀吉愛用の履物・杖・陣羽織(複製)など寺宝特別展観 平成20年12月6日からの公開。
伏見稲荷大社 お茶屋
お茶屋(重文)、祠官(=神宮)居宅跡「松の下屋」ロ稲荷山借景の回遊式庭園「松の下屋庭園」、棟方志功筆襖絵
仁和寺 金堂・経蔵
金堂(国宝)、経蔵(重文)、八角輪蔵、阿弥陀三尊像・四天王像・帝釈天像、極彩色の壁画「浄土図」
妙心寺 三門
妙心寺開山650年遠諱、三門(重文)楼上内部、観音菩薩像・十六羅漢像ほか
妙心寺 衡梅院
方丈(重文)、大岡法眼春卜筆「楼閣山水図」、枯山水庭園「四河一源の庭」、茶室「長法庵」
妙光寺
方丈内「神器の間」、「風神雷神図屏風」複製画、野々村仁清の墓
宝厳院
本堂障壁画「風河燦燦三三自在」(田村能里子画伯筆)初公開、回遊式庭園「獅子吼の庭」
東寺 五重塔
五重塔(国宝)初層内部、徳川家光再建、真言八祖像・天井・柱の絵、金堂(国宝)、本尊薬師三尊像(重文)、講堂(重文)21体の立体曼荼羅
東寺 観智院
客殿(国宝)・宮本武蔵筆水墨画「鷲の図」「竹林図」、茶室「楓泉観」、書院襖絵(浜田泰介筆)、枯山水庭園「五大の庭」
安楽寿院
本尊阿弥陀如来像「卍の阿弥陀」(重文)、書院前庭、「孔雀明王画像」(重文)。「鳥羽法皇像」「美福門院像」ほか
● 千葉・常灯寺で薬師如来坐像開帳(2009年1月9日)銚子市常世田町の常灯寺で初薬師の1月8日、国指定重要文化財の薬師如来坐像が開帳された。
薬師如来坐像は平安時代後期のヒノキの寄木造で、年に1回だけ収納庫の扉が開けられ、一般公開される。
● 三重・常福寺で三が日に「五大明王」を開帳(2008年12月27日)伊賀市古郡の常福寺で、2009年1月1日から3日までの間、国指定重要文化財の本尊「五大明王」を公開する。
常福寺は奈良時代に奈良・長谷寺を創建した徳道上人が開基とされ、本堂には平安時代後期の一木造の不動明王を中心に、金剛夜叉・降三世・大威徳・軍荼利の各明王が安置されている。
● 長野・毘沙門堂本尊 30年ぶり御開帳(2008年11月9日 )長野県辰野町沢底の毘沙門堂本尊本尊・毘沙門天立像が30年ぶりに開帳された。
毘沙門天立像は、通常は60年に1度の秘仏だが、堂の改修落慶法要と合わせ、半期の今年開帳されることになった。
像高約105cm、ヒノキの寄木造で、極彩色が鮮やか。唐甲を身に着け、右手には三叉戟、左手には宝塔を捧げ持ち、足元に邪鬼を踏みつけている。過去の調査では制作年代は江戸時代との見方もある。本堂と共に町の文化財に指定されている。
毘沙門天立像は開帳は、11月8日から15日まで。
● 京都・六角堂の本尊、136年ぶりに開帳(2008年11月8日)京都市中京区の六角堂(頂法寺)で秘仏の如意輪観音像が136年ぶりに開帳された。
六角堂は、西国三十三所観音霊場の第18番札所で、西国巡礼の中興の祖とされる花山法皇の千年忌に合わせ、全33カ所の本尊を順に開帳する行事の一環。
六角堂はお告げによって聖徳太子が創建したとされ、華道家元池坊の発祥地としても知られる。
開帳は11月8日から来年1月5日までと3月3日〜4月12日。通常は本堂の外から拝観するが、11月10日までは内拝料千円で本堂内に入ることができる。
● 寂光院で旧本尊特別拝観(2008年10月25日)京都市左京区の寂光院で、8年前の放火事件で焼損した旧本尊「地蔵菩薩立像」の特別拝観が始まった。
旧本尊は像高260cm、ヒノキの寄木造で鎌倉初期の作とされる。放火事件で焼失した本堂内に安置されており、表面が炭化したが、劣化を防ぐために3年かけて樹脂を塗り収蔵庫に保管されている。現在も文化財に指定されている。
10月26日から11月3日まで。
● 仁和寺で秋の特別公開(2008年10月27日)京都市右京区の仁和寺霊宝館で秋季名宝展「仁和御流と法親王展」が開かれている。
同寺は、創建された仁和4(888)年から江戸末期まで歴代の門跡(住職)を皇族が務めた。真言宗の中でも、「仁和御流(ごりゅう)」と呼ばれる独自の教義を伝える。
名宝展では、教義の源流を示す文書や創建時の本尊阿弥陀如来像(国宝)を公開している。
10月27日から11月24日まで
● 滋賀・園城寺で国宝大師像など公開(2008年10月30日)滋賀県大津市園城寺町の園城寺(三井寺)は、同寺を開いた平安時代の僧侶、円珍(智証大師)の命日に当たる29日、円珍をしのぶ「御正忌会(おしょうきえ)」を営んだ。
境内の唐院内にある大師堂で、園城寺に伝わる三井古流煎茶道の献茶式に続いて、隣接する灌頂堂(拝殿)で法要が営まれた。
法要後、大師堂に安置されている中尊大師像と御骨(おこつ)大師像(いずれも国宝)、黄不動尊立像(重文)が公開された。● 三室戸寺で「浮舟観音」を初公開(2008年10月31日)
京都府宇治市莵道の三室戸寺で、源氏物語千年紀にちなみ、浮舟の念持仏と伝わる「浮舟観音」を初公開する。
浮舟観音は以前、京阪三室戸駅付近にあった「浮舟社」の本尊で、像高約50cmの聖観音立像。
特別拝観は11月中の土、日曜と祝日、定例公開日の17日のみで、期間中、例年行われている阿弥陀三尊像(重文)の脇侍で正座する観音坐像の足裏も公開される。
● 神護寺の板彫弘法大師像を初公開(2008年10月30日)京都市右京区の神護寺で、重要文化財の「大師堂」と「板彫弘法大師像」が公開される。
2009年に、大師が神護寺の前身、高雄山寺に入山してから1200年となるのを記念した行事。
杮葺きの大師堂は大師の住居跡で桃山時代の建築。大師像は大師堂の厨子に安置された高さ137cmのヒノキ板に大師が正面を見据えて着座し、数珠を持って行をする姿を浮彫状に彫り上げたもので、鎌倉時代に仏師定喜が制作したと伝わる。
公開は10月31日から11月9日まで。![]()
● 宮城・横山不動尊で秘仏を特別開帳(2008年10月25日)宮城県登米市津山町の横山不動尊で不動明王坐像(重文)の胎内秘仏の特別御開帳が始まった。
不動明王坐像は像高2.75mのカツラ材の寄せ木造りで、平安時代後期の制作とされる。胎内仏(像高6cm)は金製で、12年に一度の酉(とり)年に公開してきた。
ことしは仙台・宮城デスティネーションキャンペーンや坐像の重文指定から10周年に当たるため特別に公開することにした。
10月24日から10月28日まで。
● 福井・意足寺重文収蔵庫が完成、落慶式(2008年10月18日)福井県おおい町万願寺の意足寺で収蔵庫が完成し落慶式が行われた。
落慶に合わせ、本尊の千手観音立像と紙本墨書千手千眼陀羅尼経の2つの重文も10月18、19日の両日公開される。
千手観音立像は平安時代後期の作で、これまで本堂で12年に1度開帳されていた。 陀羅尼経は、千手観音立像の胎内から発見された縦26.1cm、長さ 8.29mの胎内経で、どちらも1950年に重文指定を受けたが、その3年後に、台風で裏山が崩れ、本堂とともに流されたが、発見され修復された。陀羅尼 経は京都国立博物館に預けられていたが、55年ぶりに戻された。
● 東京・浅草寺で本堂落慶五十周年の大開帳(2008年10月15日)東京・浅草の浅草寺で十五日、本堂落慶五十周年を記念して、御前立本尊の特別大開帳が始まった。
10月15日から11月16日まで。
浅草寺の本尊である聖観世音菩薩像は絶対秘仏で開帳されない。本尊の代わりとなる、御前立本尊は857年の慈覚大師円仁の作と伝えられており、14年振りの開帳となる。
浅草寺は1945年、東京大空襲で国宝の本堂や五重塔が焼失。1958年10月に今の本堂が再建された。
● 茨城・常陸太田文化財122点を公開(2008年10月17日)普段は公開されていない文化財を虫干しを兼ねて一般公開する「常陸太田市指定文化財集中曝涼(ばくりょう)」が10月18、19の両日、同市西二町の市郷土資料館など市内14カ所の寺院などで実施される。
今回公開されるのは122点で、うち国指定2、国登録1点などを含む50点は特別公開。国指定は西光寺所蔵の薬師如来坐像と県立太田一高の資料館となっている旧県立太田中講堂。
● 神奈川・秦野市指定文化財特別公開文化財保護強調週間にあわせ、秦野市内の県・市の指定文化財が11月1日(土)から4日(火)まで一般に特別公開される。
公開される文化財
十一面観音菩薩立像 太岳院(今泉)平安時代後期
二王立像 宝蓮寺(蓑毛)
五智如来坐像 (大日如来)県文 宝蓮寺(蓑毛)
聖観音菩薩立像 宝蓮寺(蓑毛)
十王像 市文 宝蓮寺(蓑毛)平安後期
十一面観音菩薩立像 円通寺(寺山)
阿弥陀如来坐像 金蔵院(西田原)
● 京都市・吉祥院天満宮の吉祥天像、55年ぶり開帳(2008年10月11日)京都市南区の吉祥院天満宮で、境内にある吉祥天女社の創建1200年大祭に合わせて、秘仏「吉祥天女像」が55年ぶりに開帳された。
吉祥院天満宮は菅原道真の生誕の地とされる。道真の祖父清公が遣唐使として船で唐へ向かう途中、天女が嵐を静めたことから、帰国後の808年に天女社を建て、自ら彫った天女像を安置したと言われる。
現在の天女社は江戸時代に建てられ老朽化していたため、創建1200年にあわせ屋根や壁などが改修され、社の改修完成祭に合わせて仮堂に移されていた吉祥天像が開帳された。公開は10月11日から13日まで。● 石山寺の秘仏、御開扉 (2008年10月1日)
大津市の石山寺大黒天堂に安置される秘仏、拳印大黒天尊の12年に一度の御開扉が1日、始まった。
大黒天尊は約980年前から同寺に置かれているといい、甲子(きのえね)が大黒天の祭日といわれることにちなみ、子年に御開扉している。
御開扉は10月1日から7日まで。
● 山梨・大善寺で薬師三尊像開帳(2008年10月2日)甲州市勝沼町勝沼の大善寺で、本尊の薬師如来坐像および両脇侍(重文)の開帳が始まった。
同寺は僧・行基が718年に開いたという伝説が伝わる古刹で、本尊の薬師如来は平安前期の作とされている。大きな顔や太い腕など豊満な姿から、古くから地名にちなんで「柏尾のお薬師さん」の愛称で親しまれ、現世利益の仏として崇拝されてきた。
同寺では、国宝の本堂に安置される薬師三尊像のうち両脇侍像の2体が昭和63年に盗難に遭っており、発見後の平成5年からは5年に1回のみ開帳されてきた。
● 粉河寺の観音菩薩像218年ぶり開帳(2008年10月2日)和歌山県紀の川市粉河の粉河寺で、千手堂の「千手千眼観世音菩薩像」が、218年ぶりに開帳された。
平安時代に西国三十三所の巡礼を復興させた花山法皇が亡くなってから1000年にあたり、33か所の寺院が9月から2010年5月までそれぞれの本尊などを開帳する。
粉河寺の千手堂は、国の重要文化財に指定されており、本尊の同菩薩は像高約1m。寺が所有する江戸時代の古文書では、1790年に紀州藩主に開帳のお伺いを立てたとの記述があり、開帳はそれ以来という。
● 舞鶴の松尾寺秘仏の馬頭観音像77年ぶり公開(2008年10月2日)京都府舞鶴市松尾の松尾寺で77年ぶりに秘仏の本尊・馬頭観世音菩薩像の一般公開が始まった。
また、開山1300年記念で完成した宝物殿の一般公開も始まり、明治期以降に寄託されていた絹本著色普賢延命像(国宝)や阿弥陀如来坐像(重文)が公開される。● 宮津・成相寺観世音菩薩像を開帳(2008年9月7日)
京都府宮津市成相寺の西国28番札所・成相寺で、本尊の観世音菩薩像を3年ぶりに特別開帳する法要が営まれた。
西国三十三所札所の特別開帳は、観音霊場の中興の祖、花山法皇の1000年忌にあたることから、三十三所寺院が2008年9月から2010年5月にかけて一斉に本尊の総開帳を実施することを決めた。
成相寺の特別開帳は9月6日から11月末日までで、来年4月5日から5月末までの間も行われる。
● 西国三十三所結縁御開帳で記念行事(2008年9月3日)西国巡礼の中興の祖とされる花山法皇の千年忌に合わせた「西国33所結縁御開帳」で、奈良県の壷阪寺(高取町)、岡寺(明日香村)、長谷寺(桜井市)、興 福寺南円堂(奈良市)の四カ寺で、普段入れない場所からの拝観やお身ぬぐい体験など、各寺で記念行事が予定されている。
岡寺の本尊・塑像如意輪 観音坐像(重文 奈良時代 像高約4.6m)は、普段は祭壇があるため腹部から下は見ることができないが、今回の御開帳では10月1日から12月31日ま で内々陣の扉を開け、台座を含めた全体が拝める。正面の扉も取り払うことにしている。内々陣の公開は初めてという。
長谷寺の本尊・十一面観音立像(重文 像高10m)は檀家か法要を申し込んだ信者しか入れない内々陣を10月1日から12月31日まで公開。巨像で、足元まで近づいて触れることができる。
壷阪寺では、12月18日の「納め観音」で信者にだけ許されている、十一面千手千眼観音坐像の「お身ぬぐい」が11月18日から12月18日まで体験できる。「お身ぬぐい」は一般に許可するのは初めてという。
興福寺南円堂の本尊・不空絹索観音坐像(国宝)は、毎年、大般若経の転読法要に合わせて10月17日だけ公開されているが、今年は11月24日まで五重塔初層と併せて特別公開する。● 新潟・薬師堂で薬師像開帳(2008年8月17日)
長岡市杉之森の薬師堂県有形文化財の薬師如来坐像と十二神将像(共に県文)が17日開帳された。
薬師堂は中越地震で壁が落ち、柱が傾くなどの被害を受け、昨年10月からことし4月まで修復工事を行っていた。本尊である薬師如来坐像は像高約1.5mの 寄木造。12年に一回、寅年のお盆に3日間だけご開帳が行われる秘仏だが、今回、薬師堂復興のお祝いとして特別に1日だけ開帳された。
● 三重・林光寺で観音像が開帳(2008年8月11日)
三重県鈴鹿市神戸の林光寺で、8月10日千手観音立像千手観音菩薩像国重要文化財が公開された。
千手観音立像は、像高127cmで、頭髪・眉・唇以外は彩色を施さない素木像である。寄木造で、制作は平安時代後期とされる。● 東大寺知足院地蔵会地蔵菩薩立像開帳(2008年7月24日)
奈良市雑司町の東大寺知足院で24日、地蔵会があ り、秘仏の地蔵菩薩立像(重要文化財)が開帳された。
地蔵菩薩立像は像高約97cm木造で、鎌倉時代の制作。毎年、地蔵会の朝だけ開帳される。
大仏再興の長官だった藤原行隆の娘に浄土から父の手紙を届けた伝承から、「文使い地蔵」とも呼ばれている。● 石川・白山本地堂の雨宝童子立像を公開(2008年7月12日)
石川県白山市白峰の白山本地堂の銅造雨宝童子立像が、白山開山千三百年を記念して、7月13日から7月21日まで、初めて一般公開される。
白山市白峰の白山本地堂に安置されている銅造雨宝童子立像が十三日から、初めて一般公開される。白山開山千三百年記念事業の一環。公開は二十一日まで。
雨宝童子像は像高36cmで、左手に宝珠、右手に錫杖を持つ像で、制作年代は不明だが、十一世紀半ばごろに制作された国重文銅造十一面観世音菩薩立像など の仏像とともに、白山山頂、室堂周辺に安置されていたものと考えられる。明治元年(1868)、神仏分離令で山頂付近の仏像は山を追われ、1974年に林 西寺に移された。
昭和55年(1980)にこれら仏像を安置する白山本地堂が完成し、十一面観音像をはじめ、県指定文化財の下山仏七体は公開されたが、雨宝童子像だけは 秘仏扱いだった。
● 山形・熊野神社の伝十王坐像修復終え特別公開(2008年7月11日)
寒河江市平塩の熊野神社に伝わる県文化財の伝十王坐 像2体修復が完了して神社に戻り、7月21日まで特別公開している。
坐像は像高(座高)141cmと139cmの神像で、死後の世界で死者を裁く十王のうち、閻魔王と泰山王とみられる。制作は平安時代後期の12世紀後半 に作られたと考えられ、1990年に県文化財に指定された。
手やひざ、胸の部分が欠損し、虫食いなどの傷みが激しかったことから、2005年に京都の美術院で修理と保存処理を行い、3年がかりの修復が完了した。 材質はカツラとされてきたが、トチと分かった。
● 奈良博で清水寺奥の院の千手観音坐像を公開(2008年6月28日)
奈良国立博物館(奈良市登大路町)で行われる特別展「西国三十三所 観音霊場の祈りと美」で、京都・清水寺奥の院の本尊で、秘仏の千手観音坐像(重文) が、寺外で初めて公開される。
千手観音坐像は像高69cm。正面・右・左の顔をもち、頭上に25の小面を乗せた特異な形の像で、2002年に初めて調査され、重要文化財に指定され た。端正で理知的な表情が、仏師の快慶の作風に近いとされる。
本像は2003年に243年ぶりに本堂で公開されたが、寺外での公開は初めて。
特別展は8月1日〜9月28日に行われる。
● 高野山波切不動明王立像が開帳(2008年6月28日)
和歌山県高野町の高野山別格本山南院(なんいん)で 6月28日、弘法大師の自作と伝えられている本尊の波切不動明王立像(重要文化財)が開帳された。
不動明王立像は大師が唐に留学中に自ら造り、帰国途中で嵐に遭遇した際、像に祈願すると、波が収まり無事日本に着いたとされる。
年に1度の開帳とあって大勢の参拝者でにぎわった。● 談山神社で秘仏公開(2008年6月2日)
桜井市多武峰の談山神社で秘仏・如意輪観音坐像が特 別公開される。
如意輪観音坐像は藤原鎌足の長男、定慧(じょうえ)和尚が中国の唐から持ち帰り、鎌倉時代に模刻したと伝えられる。
普段は観音堂の厨子に納められており、毎年観音講まつりの間6月と7月の2カ月間のみ公開される。
6月1日から7月31日まで
● 愛知・平勝寺聖観音菩薩坐像開帳(2008年5月31日)
愛知県豊田市綾渡町の平勝寺聖観音菩薩坐像が、 2008年9月13日から15日の三日間開帳される。17年振り。
本像は、像高152cm、寄木造で、胎内に平治元年(1159)の墨書銘がある。
詳細は、平勝寺ホームページ参 照● 小浜の国分寺で薬師如来坐像17年ぶりに公開(2008年5月25日)
福井県小浜市国分の国分寺で、薬師堂に安置する国の 重要文化財・薬師如来坐像が、5月25日、17年ぶりに公開された。
薬師如来坐像は像高79.7cmの木造で、鎌倉時代の制作とされる。
開帳は1991年以来という。
● 広島清住寺の千手観音菩薩立像公開(2008年5月24日)
広島県安芸高田市吉田町の清住寺にある県重要文化財 の千手観音菩薩立像が補修を終え5月25日、9年ぶりに公開された。
千手観音菩薩立像は像高152cmで10世紀頃の作。右脇手の付け根が腐食し、虫食いも進んだため昨年、解体修復した。ハスのつぼみなど脇手が握る持物 や欠けていた腕も直し、往時の姿を再現した。
● 三重の地福寺十一面観音菩薩、33年ぶりご開帳(2008年4月11日)
伊賀市荒木の地福寺観音堂に安置される秘仏「十一面 観世音菩薩(ぼさつ)像」が4月12、13の両日、33年ぶりにご開帳される。
十一面観世音菩薩像は像高176cmで、古くは地福寺の近くにあった観菩提寺の本尊だったが、明治42(1909)年、観菩提寺が廃寺になった際、地福 寺に移されたという。
織田信長が天正9(1581)年に敵対した伊賀国を攻め、多くの城や寺社を焼いた。戦火の中、観菩提寺の住職が秘仏を境内の井戸に投げ入れ、難を逃れた とされる。● 岐阜県願興寺薬師如来坐像開帳(2008年3月29日)
岐阜県可児郡御嵩町御嵩の願興寺で、12年に1度の 子年開帳が行われ、本尊薬師如来坐像(重文 平安時代)が開帳される。4月1日(火)から4月12日(土)まで。
本尊をまつる収蔵庫には24体の重文の仏像を安置している。
また、4月6日には、県の重要無形文化財で千年以上の歴史を持つといわれる御嵩町薬師祭礼が開催される。● 福岡県海蔵寺で馬頭観音坐像開帳(2008年2月19日)
福岡県岡垣町内浦の海蔵寺で18日、県指定文化財の 本尊・馬頭観音像が開帳された。
馬頭観音坐像は像高約62cmのヒノキの寄木造で、1441年に京都の仏師・祐尊が造ったとされる。1963年の県文化財指定をきっかけに年1回2月 18日に開帳されている。● 愛知・新城の正養寺で3月に本尊ご開帳(2008年2月15日)
愛知県新城市杉山の正養寺で本尊の十一面観音菩薩立 像(県文)が50年ぶりにご開帳される。
十一面観音立像は、像高106cmの一木造でやや細身ながら腰を左にひねった優美な像で、平安末期の作とされる。ご開帳は3月29日、30日。● 京都市南区吉祥院で吉祥天像が55年ぶりに公開(2008年2月8日)
京都市南区の吉祥院天満宮の境内にある吉祥天女社 で、秘仏吉祥天像が、創建1200年を記念して、10月12、13日に開帳される。
吉祥院天満宮は菅原道真の生誕の地とされる。吉祥天女社は、道真の祖父・清公が遣唐使として唐に向かう海上で転覆しかけた時、同船していた伝教大師・最澄 と吉祥天女に祈ったところ、天女が空中に現れて暴風が静まったため、帰国後の大同3(808)年に堂を建て、自ら彫った天女像を安置したと伝わる。
吉祥天像は秘仏で、道真が亡くなって1050年に当たる1953年に開帳されて以来55年振りという。
吉祥天女社は改修工事が行なわれるため、同様に吉祥天女社に祭られている清公や伝教大師の像とともに天満宮の拝殿に移し、公開されるという。
● 滋賀・浄福寺十一面観音の開帳(2008年1月30日)
甲賀市甲南町深川の浄福寺(峯之堂)で& nbsp; 本尊、十一面千手観音坐像(重文・鎌倉時代)が2008年3月30日、3月31日の二日間17年振りに開帳される。● 長野県岡谷市の照光寺で特別御開帳(2007年10月21日)
長野県岡谷市本町照光寺で平成の大改修落慶を記念し、60年に1度の秘仏秘仏千手観世音菩薩像(市文)特別御開帳する。合わせて記念特別寺宝展を開い、木 喰五行作の「拝滝不動尊」(市文)や明山作の「照光寺より見た諏訪遠望」、山岡鉄州作の「書蹟」など20点余を展示する。
2007年10月18日から24日まで。● 西国三十三ヶ所観音札所の本尊公開予定を発表(2007年8月6日)
来年9月から3年がかりで順次本尊を開帳していく。
京都市東山区の清水寺の本尊十一面観音が平成20年9月1日から11月30日まで開帳されるのをはじめ、西国観音霊場三十三カ所の各寺院が平成20年か ら平成22年までに本尊の開帳を行う。
この中には、六角堂(頂法寺)、紀三井寺、三室戸寺、三井寺、穴太寺、一乗寺、松尾寺、長命寺、華厳寺など数十年ぶりに開扉されるところも多い。
詳細日程は西国33所札所会ホームページ参照(http://www.saikoku33.gr.jp/)● 西国三十三カ所本尊来年から順次開帳(2007年7月28日)
西国観音霊場三十三カ所の各寺院が来年9月から3年 がかりで順次本尊を開帳していく。
西国観音霊場三十三所は、和歌山県の青岸渡寺から始まり、岐阜県の華厳寺まで、岐阜・大阪・奈良・京都・兵庫・滋賀・和歌山の二府五県にある三十三ヶ所の 観音菩薩をまつる寺院。法起院(奈良)、元慶寺(京都)、花山院(兵庫)の三カ所は観世音菩薩を本尊としないので、番外とされる。
西国観音霊場は、8世紀初めに創設されたが、永延2年(988)に花山法皇が巡礼を行ってから一般にも定着したという。来年が花山法皇の千年忌に当たる ことから、各寺院そろっての本尊開帳が企画された。
醍醐寺(京都市伏見区)や清水寺(東山区)、革堂行願寺(中京区)、三井寺(大津市)、宝厳寺(長浜市)、紀三井寺(和歌山市)、粉川寺(和歌山県紀の川 市)、中山寺(宝塚市)などの名刹も名を連ねており、三十三カ寺のうち十七カ寺は本尊を秘仏としており、普段は公開していない。
京都では六角堂(頂法寺、京都市中京区)が136年ぶり、三室戸寺(宇治市)で83年ぶりの開帳となるという。
● 興福寺で10月20日から持仏堂を初公開(2007年7月25日)
奈良市登大路町の興福寺で、本 坊の一角にある持仏堂を10月20日から11月25日まで、初めて一般に公開する。
同時に持仏堂の本尊で秘仏の聖観音菩薩立像(重要文化財)も特別開帳される。
聖観音菩薩立像は像高87cm。同寺の関係者が礼拝する持仏として伝えられてきたという。鎌倉時代、運慶一門(慶派)の制作と考えられている。
平成9年に東京国立博物館の「興福寺国宝展」に出展されたが、持仏堂での公開は初めて。● 長野善光寺御開帳 2009年4月4日(2007年6月23日)
長野市善光寺の次回の御開帳が、2009(平成 21)年4月4日の遷座式から57日間おこなわれることになった。
善光寺の御開帳は、絶対秘仏である本尊のお前立である阿弥陀三尊像(鎌倉時代・重文)を開帳するもので、江戸時代・享保年間の1730年以来、「7年 目」ごとに開帳され、次回は40回目になるという。
● 埼玉県越谷市増林の林泉寺で聖観音の開帳(2007年4月2日)
越谷市増林の林泉寺で4月15日、県指定文化財の聖 観音坐像のご開帳が行われる。
聖観音坐像は、像高84cmのヒノキ材の寄木造で、肉身部は金箔、衣部は朱が施されている。
像の胎内背面に墨書銘があり、これにより嘉元2年(1304)に造立され、元応2年(1320)に彩色されたことが判る。また、膝の裏側には僧侶の姿を 描いた墨絵が描かれている。
● 唐津市夕日の夕日山義宗寺で17年ぶりに千手観音開帳(2007年3月17日)
佐賀県唐津市夕日の夕日山義宗寺で17日、17年ぶ りに千手観音立像のご開帳があった。
千手観音立像は平安時代の作とされ17年ごとの3月17日にご開帳している。
1994年に県の重要文化財に指定されたが、指定後今回が初の公開となった。
● ちばディスティネーションキャンペーン
千葉県では、2007年2月〜4月の3か月間、JR グループと6社とタイアップしてデスティネーションキャンペーン「房総発見伝」を実施する。
仏教美術関連では下記の企画がある。
○ 龍角寺・薬師如来坐像特別公開(千葉県印旛郡栄町)
龍角寺の本尊・薬師如来坐像(重文)は、白鳳時代の作 で、通常は、年間3・4回の限られた日のみ公開しているが、期間中の土曜・日曜日に特別公開する。
期間中の土曜・日曜日(2月24・25日、3月17・18・24・25日、4月8日は除く)
○ 萬満寺・仁王像(重文)開帳、股くぐり(千葉県松戸市)
3月27日〜29日
○ 観福寺・寺宝公開(千葉県香取市)
香取神宮の御正体として造られた金銅懸仏(重文)四躯 や伊能忠敬にまつわる遺品を納めた国宝館や本堂などをガイド付きで案内する。
期間中毎日(2月3日、4月6〜13日除く)10・11・14・15時
○ 成田山新勝寺・内陣特別参拝(千葉県成田市)
御護摩御祈祷に併せ僧侶による法話と内陣御手綱参拝を 行う。
期間中毎日 9・11・13・15時● 足利の文化財一斉公開
足利市で2006年11月23日(木)〜26日 (日)の4日間、足利氏ゆかりの鑁阿寺や足利長尾氏の長林寺など市内40カ所で、国、県、市指定の文化財約90件が一斉に公開される。
公開されるのは、国の重要文化財、鑁阿寺経堂をはじめとする国指定の文化財27件、真教寺の阿弥陀如来立像(快慶作)、足利歴代将軍坐像など県指定文化財 7件と市指定重要文化財56件で、一斉公開にあわせて11月23日と26日、JR足利駅発の無料市内巡回バスが運行され、公開場所の近くにある12カ所の バス停をめぐる。
主な公開文化財
阿弥陀如来立像 県文 快慶作 眞教寺蔵(11月23日のみ)
五百羅漢像附羅漢堂 県文 徳蔵寺蔵
聖画像 市文 山下りん作 足利ハリストス正教会
公開文化財一覧は、足利市教育委員会 文化課ホームページで
● 宇治・三室戸寺で観音様の足の裏特別拝観(2006年10月27日)
京都府宇治市莵道の三室戸寺は、2006年10月28日 - 12月3日までの 土・日・祝日と17日(金)、同寺宝物館で特別拝観「観音様の足の裏を拝する会」を行う。
阿弥陀如来像の脇侍として勢至菩薩とともに安置される観音菩薩坐像は、足を前に組む結跏趺坐姿が多いが、本寺の像は正座姿で座り、像の背面に足の裏が表 されている。
本像は毎月17日に公開しているが、この期間中は、衣のすそから覗く足の裏を拝めるように、正座姿の観世音菩薩像を後ろ向きに置き替えて安置する。
● 加茂・海住山寺 五重塔内部や木造四天王立像特別公開(2006年10月28日)
京都府加茂町例幣の海住山寺(かいじゅうせんじ) で、28日から文化財の特別公開が始まる。
国宝・五重塔の内部をはじめ、奈良国立博物館に寄託している重文の木造四天王立像や寺宝の板絵2点も里帰りし、本堂内で公開される。2006年10月 28日から11月5日まで。
五重塔は、例年は1階の扉を開けるだけだが、今年は天井部の板も外して内部の構造も見られるようにする。
木造四天王立像(鎌倉時代)は、高さ35.8〜38.3cm。4体とも彩色が比較的残り、小像ながら迫力と格調の高さが特徴。同寺で公開されるのは約5 年ぶりという。
このほか、ともに2m四方の板絵である「補陀落(ふだらく)山浄土図」と「十一面観音来迎図」も約10年ぶりに本堂に戻った。
● 宇治市・恵心院の本尊十一面観音立像初公開(2006年10月26日)
京都府宇治市宇治の恵心院で、市指定文化財の本尊 「木造十一面観音立像」を一般向けに初公開する。
本像はヒノキの一木造りで高さ約91cm。平安時代後期の作とされ、普段は本堂奥の厨子に安置されており、非公開となっている。
昨年8月から今年3月にかけて劣化した右足や左腕などを修理したことから、宇治市・宇治市観光協会などが主催する宇治十帖スタンプラリーに合わせ、10 月28日(土)・29日(日)・11月3日(祝)・4日(土)・5日(日)の5日間に限り、本堂で公開する。● 宮城県栗原の小迫観音堂35年ぶり秘仏開帳(2006年8月22日)
宮城県栗原市金成の小迫観音堂で本尊の観音が35年 ぶりに一般公開された。
観音堂は、坂上田村麻呂が奥州征伐の戦勝を感謝して807年に建立したとされ、本尊は田村麻呂の妻、鈴鹿御前が髪の中に入れて守り本尊とした観音で、高 さは約8cmという。
本尊はふだん、厨子に安置され、勝大寺に安置されており、御開帳は1697年から33年ごとに行われてきたが、今年は勝大寺開基1200年に合わせて 35年ぶりの御開帳となった。
開帳は8月4〜6日まで行われ、観音堂と社務所では、田村麻呂奉納の笛や鈴鹿御前の面、田村麻呂に退治された盗賊の牙などの宝物計50点が展示された。● 鳥取三佛寺の「日本最古木造蔵王権現立像」を公開(2006年7月11日)
三徳山開山1300 年を記念し、三徳山三佛寺の秘仏「日本最古木造蔵王権現立像」が、2006年7月18日(火)から8月17日(木)まで、三佛寺宝物殿で一般公開される。
本像は、像高75cm、ヒノキの一木造りで岩座に乗る。現在は三佛寺本堂に安置されており、投入堂の本尊蔵王権現像が峻険な山中にあって一般の人が立ち 入ることが出来ないため、江戸時代に前立像として造られた像と考えられていた。
しかし、2004年に奈良文化財研究所において年輪年代測定の結果1002年の災害年輪が確認されたことから、伐採年が最大で1002年までさかのぼる ことが分かり、日本最古の木造蔵王権現立像として注目を集めていた。
三佛寺には、ほかに平安時代の蔵王権現像7体(いずれも重文)があり、現在は宝物殿に安置されているが、2001年の年輪年代法による調査で、このうち2 体の伐採年が1025年と1165年、残りも平安時代の10〜12世紀の制作であることが明らかになっており、本像も他の像と同様、当初は投入堂に安置さ れていたと考えられている。(2004年5月12日の特選記事参照下さい)
● 宮城県瑞巌寺堂の秘仏33年ぶりに公開(2006年5月11日)
宮城県瑞巌寺五大堂の秘仏五大明王像が33年ぶりに公開 される。
五大堂は807年、坂上田村麻呂が建立した毘沙門堂が始まりで、天長5年(828)に瑞巌寺の前身とされる延福寺を開いた慈覚大師が、不動明王を中心に した五大明王像を安置したことから名が付いたとされる。
本像は長く33年に1度の開帳とされてきた秘仏であったため、従来ほとんど知られていなかったが、調査の結果、東北古代彫刻を考える上で重要な資料であ ることが判明した。
五大明王像は、ケヤキの一木造で、不動明王像はほぼ全体を一材で彫出している。その材質とやや粗い表面仕上げ、簡略な色彩などの表現から、10世紀末か ら11世紀初め頃に当地で制作されたと考えられ、完存する五大明王像の古例として貴重である。
1995年に国の重文に指定されたのを機に修理され、その後、瑞巌寺宝物館の収蔵庫に移された。
現在、五大堂にはブロンズ製のレプリカが展示されているが、8月17日に五大明王像を宝物館から五大堂に移動し、18日読経の後、20日までの三日間参 拝客に公開する。
瑞巌寺の鎮守の神を祭る日吉山王神社、観音像などを納めた三聖堂も併せて33年ぶりに開帳される。
ケヤキ材木造、不動明王像(頂蓮迄):像高64.lcm、降三世明王像:像高92.lcm、軍茶利明王像:像高89.7cm、金剛夜叉明王像:像高 91.9cm、大威徳明王像:坐高67.7cm、平安時代)
● 慈覚大師の頭部像と金棺を12年ぶり公開(2006年5月2日)
山形県山形市の「山寺」立石寺で、先月重要文化財に 指定された慈覚大師頭部と、大師の遺骨が納められていた金箔が貼られていた木棺が12年ぶりに一般公開される。4月28日から5月31日。
頭部は立石寺の開祖とされる慈覚大師円仁の木彫肖像で、高さ約24cm、木棺は長さ約180cm。昭和二十四年の調査で、慈覚大師が入定されたとされる百 丈岩の上部にある洞穴(入定窟)で発見された。伝教大師最澄の廟のある比叡山に自らの墓は置かないという慈覚大師の遺志で、貞観6年( 864)入寂のとき頭部だけが華芳の峰に残されて、胴体部と代りの木造頭部が金箔押の棺で入定窟に運ばれたものと見られており、 ともに平安時代初期の制作と考えられている。
普段は入定窟の中に安置されており、一般公開されるのは、平成6年慈覚大師生誕千二百年際を記念して公開されて以来。
● 天龍寺塔頭・弘源寺で毘沙門天像初公開(2006年3月18日)
京都市右京区の天龍寺塔頭・弘源寺は、春の特別拝観に合わせ、3月18日から5月16日まで、重要文化財の毘 沙門天立像を初めて一般公開する。
毘沙門立天像は、平安時代の9世紀ごろの作とされ、高さ約1.2m。左手にのせた宝塔を睨むように腰を極度に左にひねり、袖や裳裾が激しく翻っている。 本像は比叡山無動寺に伝来したもので、室町時代に弘源寺に移された。これまで非公開であったが、2年前の重文指定を機に約350年ぶりに修理し一般公開す ることにした。
● 湖東三山天台宗開宗1200年記念秘仏一斉公開(2006年3月10日) 再掲
湖東三山の西明寺・金剛輪寺・百済寺では、天台宗開宗1200を記念して、今秋9月18日から10月27日まで 秘仏本尊の一斉開帳を行う。本尊・十一面観世音菩薩立像 百済寺
本尊・聖観世音菩薩立像 金剛輪寺
大黒天像 重文 金剛輪寺
本尊・薬師瑠璃光如来立像 西明寺
三重塔内柱絵 国宝 西明寺
● 円教寺本殿から鎌倉前期の仏像発見( 2006年1月12日)
兵庫県姫路市書写の 書写山円教寺で摩尼殿 (本殿)から、鎌倉時代前期の制作とみられる如意輪観音坐像が見つかった。
本年3月に円教寺の開祖、性空上人の没後1000年遠忌を迎えることから、摩尼殿の厨子扉を開けたところ、坐像を発見。
発見された観音坐像は、像高約20cm、台座を含め30.9cmの小像で、サクラ材の一木造。頭上に円筒状の冠を載せ、やや面長で端整な顔立ちを持ち、 裳で覆った岩座の上に右ひざを立てて座っている。衣や裳には豪華で精緻な切金文様を施されており、左第2手の指先が欠けているほかは、保存状態も極めて良 い。
台座の裏側に延應元年(1239)に書写山の僧侶が父母の供養のため制作を依頼した旨の墨書があり、この年に造立されたとみられる。
摩尼殿に安置する本尊の裏側にある小部屋の厨子の中に入っていたが、厨子は大正12年(1921)に摩尼殿が焼けた際に運び出され、再建後小部屋に置か れて開帳されたことはなかったという。
円教寺の古文書などによると、初代本尊は摩尼殿が建立された平安時代に、開祖の性空上人が弟子の安鎮に命じて作らせたが、室町末期の1492年の火災で 焼失しており、現在の本尊は昭和8年の摩尼殿の再建時に新たに作られた像である。
本像は、平安時代の観音像にみられる円筒状の宝冠を持つなど、初代本像を模して造られた二代目の本尊であった可能性が高いとみられる。
円教寺では、本年3月から始まる「性空上人一千年御遠忌」にあわせて、3月18日から6月30日まで特別公開する。
(写真は産経新聞より 十文字美信氏撮影)
● 比叡山延暦寺根本中堂御本尊御開扉(2005年12月30日)
天台宗開宗千二百年を平成18年1月26日に迎えるにあたり、比叡山延暦寺根本中堂にある厨子がすべて開扉さ れ、伝教大師 作と伝えられる本尊、薬師瑠璃光如来や、毘沙門天、文殊菩薩などの像が御開帳される。
本尊は1988年の根本中堂創建1200年記念や2001年1月に公開されているが、ほかの厨子の開帳は記録にないという。延暦寺根本中堂
2006年1月1日(日) 〜 1月27日(金)
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宮津市の成相寺で 聖観世音菩薩を33年ぶりにご開帳(2005年4月19日)
西国三十三観音霊場第28番札所、京都府宮津市の成相寺で、本尊の聖観世音菩薩(平安時代 像高約 120cm)が33年ぶ りにご開帳される。4月23日〜11月12日。今年は同寺の開山1300年とも重なり、記念イベントを企画している。
寺伝によると、同寺の開基は慶雲元年(704)。本尊は、空腹の僧に自らの腿の肉を与えて救ったという言い伝えが残されており、身代わり観音と呼ばれて いる。
● 京都長楽寺で15年ぶり准胝観音菩薩を開帳(2005年3月31日)
京都市東山区の長楽寺で創建1200年を記念して、15年ぶりに秘仏の本尊准胝観音菩薩を開帳する。
長楽寺は延暦24年(805)年、最澄が創建したとされ、本尊准胝観音菩薩像は、像高約50cmの木造で、普段は秘仏とされ、歴代天皇の即位に合わせて 開帳されているという。秘仏は由来がはっきりしないが、今回は創建1200年の節目を祝い、傷んだ場所を修復して特別公開する。
同寺は秘仏公開に合わせて、関連イベントも開き、仏師の長谷法寿さん(山科区)が修復した阿弥陀三尊立像や本寺にゆかりのある平家物語のヒロイン、建礼 門院徳子の秘宝を特別展示する。
秘仏公開は4月1日〜5月31日までで、次回は10、11月に開帳される。
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湖東三山 秘仏を一 斉公開(2005年2月2日)
天台宗開宗1200年記念して、2006年9月18日から10月27日まで、滋賀県甲良町の西明寺、秦荘町の 金剛輪寺、愛 東町の百済寺の3カ寺で秘仏一斉公開される。
公開されるのは、西明寺では平安時代後期の作とされる薬師瑠璃光如来像(重文)を52年ぶりに、金剛輪寺では、聖観世音菩薩像を6年ぶりに、百済寺では 十一面観世音菩薩像」を55年ぶりに公開する。● 和歌山県・慈尊院秘仏弥勒仏坐像開帳(2005年2月1日)
慈尊院(和歌山県伊都郡九度山町慈尊院)2005年3月3日〜3月9日
慈尊院本尊の弥勒仏坐像(国宝)が、世界遺産への登録を記念して特別開帳される。
弥勒仏坐像は寛平4年(892)の銘記をもち、平安時代初期の様式を伝える貴重な像であり、長年秘仏とされてきたため彩色も鮮やかな当初の台座・光背も残 されていることも貴重。今回は、弥勒堂内の鎌倉時代前期〜中期の四天王立像(県文)も公開されます。
● 東大寺俊乗堂などで国宝を特別拝観(2005年1月2日)
国土交通省が外国人旅行者の訪日を促進する「グローバル観光戦略」の一環として行う観光キャンペーン 「YOKOSO! JAPAN WEEKS」(2月5〜20日)に合わせ、奈良市の東大寺や京都府宇治市の平等院などで国宝や重要文化財を特別公開する。東大寺俊乗堂特別公開
2005年2月5日(土)、6日(日)
俊乗上人坐像 国宝 鎌倉時代
阿弥陀如来像 重文 鎌倉時代 快慶作
愛染明王像 重文 鎌倉時代薬師寺西塔特別公開
2005年2月5日(土)〜20日(日)唐招提寺中興堂・地蔵堂特別公開
2004年12月15日(水)〜2005年3月6日(日)
● 道成寺秘仏北面千手観音像御開帳(2004年12月6日)
道成寺本堂の北面祀られる北面千手観音像が、2005年3月26日から4月27日まで33年ぶりにご開帳され る。本像は、 像高360cm、室町時代の制作で、重要文化財に指定されている。
● 京都・八坂庚申堂で秘仏の本尊青面金剛像を24年ぶり公開(2004年1月3日)
京都市東山区の八坂庚申堂で、さる年に合わせ新年の「二の庚申」の日に当たる4月11日に、本尊の秘仏青面金 剛像を、一般 公開する。
本像は、邪鬼を踏みつける六臂の憤怒像で、像高約1m、二童子を従える。鎌倉から室町時代頃の制作といわれる。長年秘仏だったため、色鮮やかな彩色が残 されている。
本尊の一般公開は、住職1代に原則1回程度とされており、「庚申」の年に当たる1980年以来24年ぶりという。
● 滋賀永昌寺本尊10年ぶりに公開
滋賀県水口町の永昌寺は、11月8日、本尊での本尊木造地蔵菩薩立像を10年ぶりに一般公開した。地蔵菩薩立像はヒノキの一木造で、像高約1.5m。平安時代中期の作とされ、重要文化財に指定されている。
● 六波羅蜜寺で空也上人の生誕を記念し十一面観世音菩薩像開帳
京都市東山区の六波羅蜜寺は、開祖空也上人(903〜972)の生誕1100年を記念して、平成15年11月 1日から30 日まで記念法要を行う。
同時に、辰年に限って扉を開いてきた本尊十一面観世音菩薩像を期間中のご開帳する。
また、11月1日から8日まで、同寺のホームページで十一面観世音菩薩像(国宝)と、空也上人立像(重要文化財)の写真を公開する。六波羅蜜寺ホーム ページ:http: //www.rokuhara.or.jp/
● 興福寺三重塔内陣の弁才天坐像を公開
平成15年7月8日のみ奈良市の興福寺で7月7日、三重塔(鎌倉時代、国宝)の内陣が開扉され、内陣に安置される弁才天坐像(江戸初期 像高 38.5cm)が特 別公開された。
三重塔の弁才天坐像は、旧塔頭の世尊院に安置していたもので、明治の廃仏棄釈で同院が取り壊された際に移された。
● 唐招提寺盧舎那仏坐像と千手観音立像を修理所で特別公開
平成15年5月31日〜6月8日奈良市唐招提寺は、鑑真和上の来日1250年を記念して、保存修理事業で解体修理中の盧舎那仏坐像と千手観音立像を境内の仏 像修理所で特 別公開する。取り外された953本の手に囲まれた千手観音の展開図のパネルも掲示される。また、エックス線写真や仏像の体内納入品、持物も紹介される。2 体の仏像が一般公開されるのは2年半ぶりとなる。
● 平等寺で本尊薬師如来公開
平成15年5月4日〜5日京都市因幡(いなば)薬師(平等寺)の開山1000年法要が5月4、5日に営まれ、非公開の本尊薬師如来(重要文化財 平安 時代)のほ か、釈迦如来、如意輪観音(いずれも重文)か特別公開される。また、高倉天皇に愛された小督局(こごうのつぼね)ゆかりの琴、蒔絵(まきえ)のすずり箱、 絹地に毛髪で文字を織り込んだ経文の3点を特別公開する。
因幡薬師は、1003(長保5)年、当時の有力豪族だった橘行平が因幡国の海から薬師如来を引き揚げ、夢のお告げによって屋 敷を寺とした のが始まりとされ、1171(承安元)年、高倉天皇が平等寺と名付けた。
● 神護寺で空海直筆古文書や源頼朝の肖像など公開
平成15年5月1日〜5日京都市神護寺で、恒例の宝物虫払い行事が行われ、弘法大師(空海)直筆の古文書や源頼朝の肖像画、真言密教の宇宙観を極彩色 の絵画で表現 した両界曼荼羅(まんだら)など、国宝や重要文化財など60数点が公開される。
● 山科・隨心院で三十六歌仙扁額公開
平成15年5月1日〜31日小野小町や在原業平ら、平安時代の歌人を鮮やかに描いた「善通寺三十六歌仙扁額(へんがく)」が、小町ゆかりの京都市山科区 小野の隨心院 で展示される。真言宗善通寺派総本山・善通寺(香川県善通寺市)の所蔵で、香川県外での公開は初めて。
● 長野善光寺 秘仏お前立本尊御開帳始まる
平成15年4月6日〜5月31日7年目ごとに本尊の分身を披露する「善光寺前立(まえだち)本尊御開帳」が6日朝、始まった。5月31日まで。
御開帳は「お朝事(あさじ)」とそれに続く「開闢(かいびゃく)大法要」で開始。
お朝事は午前6時から本堂で行われ、約40人の住職が読経の中、前日大勧進から本堂に運ばれた厨子(ずし)が開かれ、観音を両脇に従えた前立本尊が姿を 現すと、未明から詰め掛けていた参拝客からどよめきが上がった。
この後は、善光寺を運営する大勧進(天台宗)と大本願(浄土宗)が開闢大法要を営み、御開帳の始まりを宣言した。
このお前立金銅阿弥陀三尊像は南北朝時代の制作とされ、重要文化財に指定されている。
● 大覚寺「特別名宝展」
平成15年3月28日〜5月25日京都市右京区の大覚寺収蔵庫で、「特別名宝展」が開かれている。平安後期に仏師明円をはじめとする円派によって作られた本尊 「五大明王 像」(重要文化財)が五体そろったほか、今回は約35点を出展している。
五大明王像は、一昨年6月から2年かけて表面のはく離止めの修理を行っていた。
奈良春の特別公開
● 法華寺特別開扉 本尊十一面観音像特別開扉
平成15年3月20日〜4月7日、6月5日〜6月8日慈光殿3月20日〜4月7日、5月1日〜5月31日
(出品物は3/20〜4/7と一部変わる)
● 不退寺特別開扉 寺宝展
平成15年3月1日〜3月31日(聖観音菩薩立像在原業平画像、他)
業平忌(多宝塔公開)
平成15年5月28日
● 海龍王寺特別開扉 寺宝展
平成15年3月23日〜4月7日、5月1日〜5月15日(十一面観音菩薩立像・隅寺心経、他)
十一面観音立像は、本堂の本尊で高さ94センチ。ヒノキの寄せ木造りで鍍金(ときん)がほどこされている。衣は朱や緑青で彩 色し、蓮華唐 草文などの模様を切り金で表している。穏やかな表情や自然な立ち姿に加え、頭部の飾りや装身具は透かし彫りの細かな技巧も用いられるなど豪華で繊細な菩薩 像で、鎌倉時代末ごろの作とされる。平成13年から、期間を限定して厨子(ずし)の扉を開いて公開している。
● 薬師寺特別開扉 大宝蔵殿・聚宝館春季特別公開
平成15年3月28日〜4月5日、4月26日〜5月5日、6月1日〜6月8日西国薬師霊場出開帳 平成15年3月29日〜4月2日
薬師寺大講堂一般公開 平成15年4月8日〜
平山郁夫画伯「大唐西城壁画」公開 平成15年3月28日〜6月10日
● 唐招提寺特別開扉
鑑真和上坐像・御影堂障壁画特別公開平成15年5月31日〜6月8日
● 興福寺北円堂特別公開
平成15年4月26日〜5月12日
京都春の特別公開
● 醍醐寺春期特別展「醍醐の花見」三宝院と金堂・霊宝館の特別公開
3月15日(土)〜5月11日(日)伽藍(仁王門から入山)の金堂の内部が特別公開。
平安期の薬師如来像など国宝8点を含む73点を展示する。
「涅槃(ねはん)図」 江戸時代 初公開
「醍醐花見短籍(たんざく)」重要文化財
「桜図」京狩野派絵師・山口雪渓
● 清凉寺 霊宝館の特別公開
平成15年4月1日(火)〜5月31日(土)国宝の阿弥陀三尊像、重文の釈迦十大弟子像など。
● 神護寺寺宝の特別公開
平成15年5月1日(木)〜5日(祝)所蔵の書画の公開とともに、国宝の平重盛像、同じく国宝の源頼朝像など
● 京都・清水寺の奥の院本尊、三面千手観音坐像初の御開帳
平成15年3月7日〜12月7日京都・清水寺の奥の院本尊、三面千手観音が一般公開されることになった。
本像は、 平成12年の本尊御開帳に際に京都大学根立研介助教授が調査を行い、鎌倉時代初期の作で慶派の仏師の作と見られると発表されており、公開が待たれていた。
報告によれば、像高64.3cm、一木割矧(わりはぎ)造りで、三眼を持つ本面と左右の脇面の頭上に二十四面を載せ、腕は四十二本、千手観音には珍しい 坐像である。金泥の上に衣部は精密な切金文様で装飾されるなど、細部の造形までていねいに作られている。
また、制作年代を示す銘文や記録はないが、理知的な顔立ちなどが快慶の作風に似ており、その流れをくむ有力仏師の作とみられる。
同寺によると、本像は秘仏で奥の院の厨子を開けた記録は寺にはなく、初めての一般公開になるという。下記の期間は、夜の特別拝観 も行う
3/ 7(金)〜3/18(火)
3/29(土)〜4/13(日)
8/14(木)〜8/16(土)
11/15(土)〜12/7(日)
● 京都府宇治市の三室戸寺、観世音菩薩像の足裏公開
平成14年11月23日〜12月1日京都府宇治市の三室戸寺は、重要文化財の観世音菩薩(ぼさつ)像の足の裏を公開する「観音様の足の裏を拝する会」を開く。. 同寺の観世音 菩薩像は平安時代後期の作で珍しい正座姿。高さは約1.5m。両方の足の裏はつま先から半分くらいが衣に覆われておらず、五本の指や関節が丁寧に彫られて いる。
● 長野・善光寺前立本尊御開帳
平成15年4月6日〜5月31日絶対秘仏である本尊阿弥陀三尊像と全く同じ姿に造られたと言われる、お前立の阿弥陀三尊像が御開帳される。お前立は、鎌倉時 代の金銅仏 で、重要文化財に指定されており、7年に一度(現在は丑と未の年)開帳される。前回の平成9年の際には515万人の参拝があったという。
(善光寺の寺務職を勤められる、鏡善坊の若麻績修英様からお教え頂きました)
● 滋賀・福林寺十一面観音立像御開帳
福林寺(滋賀県守山市木浜町)が、重要文化財の本尊「十一面観世音菩薩(ぼさつ)立像」を二十年ぶりに開帳した。10月31日まで。
十一面観音立像は高さ1.62メートルで、平安時代中期の作。豊かなほおと肩から足元にかけての衣の流れるような優美さが特徴とされ、作家の井上靖氏が 「星と祭」のなかで「天平時代の貴人」と評したことで知られている。
福林寺は、今まで、十七年ごとの中開帳、三十三年ごとの開帳を行ってきたが、今回、堂宇の改修に合せ開帳した。
● 京都・三千院 開創千二百年慶讃 本尊の秘仏 初公開
平成14年9月8日(日)〜平成14年10月8日(火)伝教大師最澄が開創して今年は1200年。千百年の慶讃として、宸殿の秘仏薬師瑠璃光如来像が初めて公開されます。開扉期間 中は、普段は 入れないお内陣に入ることができ、秘佛薬師如来を間近にお参りすることができます。
9月8日(日) 11時 開扉法要 薬師供
10月8日(火) 15時 閉扉法要 薬師経読誦法要
三千院は、寺伝によれば、延暦年間(782〜806)伝教大師最澄が比叡山に根本中堂を創立した時、東塔南谷の梨の大木の下 に一宇を構え たのがはじめで、その後、貞観二年(860)承雲が堂塔を整備し、最澄自作の薬師如来を本尊とし、一念三千院または円融房と称したと伝えます。三千院と言 えば、今年国宝に指定された極楽往生院の阿弥陀三尊像(藤原時代)が余りにも有名ですが、極楽往生院はもとは三千院のお堂ではなく、本尊は、西国49薬師 霊場の第45番にもなっているように、宸殿の薬師如来像です。宸殿は、宮中で行われた御懺法講(おせんぼうこう)等の法儀を執り行うため、昭和元年に再建 された建物で、内部中央の間(内陣)には本尊薬師瑠璃光如来像を安置する厨子が置かれ、西の間には歴代法親王が秘仏とされた救世観音半跏像(重文・鎌倉) および不動明王立像(重文・室町)が安置されています。
● 開基千二百五十年記念 滋賀・石山寺秘仏本尊如意輪観音像特別御開扉
平成14年8月1日(木)〜平成14年12月16日(月)本来、御開扉は33年に一度ですが、開基1250年を記念し12年ぶりに特別拝観されます。
8月1日 11:00〜 御開扉法要
12月16日 御閉扉(この日は 開祖 朗弁僧正の祥月御命日になります。)8月9日は、20:00まで終日無料開放されます。
ハハ 石山寺の本尊は、寺名の由来となった岩の上に座る如意輪観世音半跏像として知られる。寺伝によれば、天平宝字6年(762)に制作の塑造の二臂丈六観音半 跏像が安置されたが、承暦2年(1078)に火災に遭い、現在は根本像の形制を踏襲して制作された平安後期の如意輪観世音半跏像が秘仏として安置されてい る。現在、火災にあった当初の像の一部とされる、約26cmの宝相華文様(唐草模様の一種)の彩色した法衣の破片と約23cmの金箔を押した鐶釧の破片が 残されている。
奈良国立博物館にて石山寺特別展開催され、石山寺所蔵の古文書・仏像などが約70点公開されます
期間 8月9日(金)〜9月8日(日)
詳しくは、展示会の案内をご覧下さい