【デジタルエンタメ最前線】任天堂がゲームイベント

「KYOTO CMEX」との連動開催

2009.10.15


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 「東京ゲームショウ」に出展しないために、ゲームファンと業界関係者を毎年失望させている任天堂だが、今年は地元・京都で入場無料のゲームイベントを10月3日と4日の2日間に開催した。ゲームや映画などのコンテンツ産業の人材育成と交流を図る事業「KYOTO CMEX(キョウト クロスメディア エクスペリエンス)」との連動開催だ。

 会場は京都・太秦の東映映画撮影所で、入場前から1200人以上が行列をつくるなど会場周辺は大混雑だった。隣の映画村でも、「太秦戦国祭り」を開催中だっただけに、周辺は多くの人でごった返した。

 ゲームショウなどの業界イベントの一番の目的はファンサービスとソフトのプロモーションだが、バイヤーやマスコミ関係者にはソフトの人気のバロメーターをはかる貴重な機会でもある。

 家電量販店の店頭でも試遊風景は見られるが、イベントのほうがより幅広い世代の反応を見られるので、貴重な機会と考える関係者は多い。

 今回の試遊対象タイトルは「Wii Fit Plus」(2000円)、「Wii Sports Resort」(4800円)など。ユーザー層を反映してか「Fit Plus」はお父さんたちが、「Resort」は子供が多く遊んでいるようだった。とくに今回の「Fit Plus」はゴルフスイングの姿勢を矯正できる機能もついているので、お父さんたちも夢中で取り組んでいた。

 「Fit Plus」の2000円という破格だが、これは前作のバージョンアップだから。前作を持っている人は、ソフト単体だけを購入すればいいというわけだ。ただし、今回初めて買う人は、前作を買う必要はない。「Wii Fit Plus バランスWiiボードセット」(9800円)には前作のデータがすべて入っているので、このセットを購入するだけでいい。

 「Fit Plus」には、赤ちゃんやペットをだっこして、その体重だけ計測できる機能や、手で測定したウエストの数値も入力できる新機能が入った。このウエストの入力は、365日メジャーを手放さない“測りフェチ”と化した同社・宮本茂専務の発案だそうだ。

 任天堂がこの手のイベントを他の地域でも開催してくれれば、手軽に体験できるのだが、いまのところ予定はないようだ。ただ、量販店では体験スペースを設けているところもあるので、もし近くのお店にスペースがあれば、ぜひ体験してみよう。

(石島照代)