伊丹市内の中2男子生徒(14)が同じ中学の3年生男子生徒(15)らから暴行を受け重体となった事件で、暴行に加わったとして新たに伊丹署に逮捕された別の中学の3年生男子生徒3人が通う中学の校長が6日、同市内で会見し「不安とショックを与え、改めておわびする」と陳謝した。事件が複数の学校にまたがるなど影響が広がるなか、同市教委は臨時の校長会を開催するなどして、再発防止の徹底を求めた。
会見した校長によると、5日朝、伊丹署から「3人が登校したら事情を聞きたいので署まで連れてきてほしい」との連絡があり、3人が登校後、教諭が引率して、同署に向かったという。署に向かうまでの間、3人は事件への関与を否定していたといい、校長は「信じられない思いだ」と語った。3人のうち、2人は欠席や遅刻などが目立っていたため、保護者との連絡も取り合っていたが、ほかの1人は遅刻も欠席もなく、特に問題を起こしてはいなかった、という。今後、学級ごとに事件について話し合う場を設けるなどして、再発防止に取り組むという。
一方、市教委は6日、臨時学校長会を開催。市立学校の校長28人が参加した。佐藤由紀子教育長は「被害を受けた生徒の回復を祈っている。決して再発させない決意で取り組んでいきたい」とあいさつ。後藤猛虎学校教育室長が「ささいなことが大きなトラブルになる。児童生徒のトラブルの情報をきちんと受けとめて対応してほしい」などと再発防止の取り組みを指示した。【衛藤達生】
〔阪神版〕
毎日新聞 2009年10月7日 地方版