扶桑社に縁を切られた「新しい歴史教科書をつくる会」(藤岡信勝会長)の発行元「自由社」の中学校歴史教科書は、516か所も検定意見を付けられて去年12月に不合格になった後、“追試”できょうようやく合格しました。“追試”でもまた136か所検定意見が付いたそうなので、合計652か所です。びっくり日本新記録。検定申請の次はギネスに申請したらどうでしょうか。
つくる会のホームページでは、たくさんの欠陥が指摘されたことも、一度不合格になった事実も隠蔽されてます。
http://www.tsukurukai.com/01_top_news/file_news/news_250.htm
で、ようやく合格させたもらった教科書の内容はというと、前回エントリで心配してあげた通り、藤岡信勝先生はヘタレでした。偉そうなことを言ってたくせに「南京事件の犠牲者はゼロだ」も「慰安婦の強制連行はなかった」も「沖縄戦の集団自決は軍命令によるものではない」も載ってないそうです。
要するに扶桑社版の丸写し。著作権侵害です。
「細かな文章表現まで扶桑社版とほぼ同じ内容になっている」
朝日新聞 http://www.asahi.com/national/update/0409/TKY200904090101.html
「扶桑社版と自由社版では構成やほとんどの記述が同じ」
毎日新聞 http://mainichi.jp/life/edu/news/20090409k0000e040023000c.html
「扶桑社が発行する中学歴史教科書と記述の約8割が共通している」
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/life/education/090409/edc0904091108000-n1.htm
丸写しなのに、なぜ膨大な検定意見が付いたかというと、藤岡信勝先生は毎日新聞でこう言い訳してます。
「コンピューターの誤作動が原因」
藤岡信勝先生は内紛で相手を追い落とすときに「会員管理用のコンピューターブログラムに不具合があるのは事務局長のせいだ!」と言ってたそうですが、また「コンピューター問題」ですか?
知ってますよ。「コンピューター」ってスキャナーのことですよね。扶桑社の教科書を複写するときに文字化けしたんですよね。
でも検定に出すときにチェックするのは人間でしょ? ヒューマンエラーなのに、なんで「コンピューターの誤作動が原因」と言い張るのかな。「ボクちゃんは謀略の被害者だ!」「裁判に負けたのは裁判官が悪い!」っていうのと同じで、なんでも他人のせいのするのが「つくる会クオリティー」なんでしょうかね。
自由社版教科書のことは、これからは「スキャナー教科書」と呼ばせていただきま~す。
このエントリをアップしたら、コメント欄に
<検定意見のほとんどは「誤字」だと報道されております。実際には「誤字」ではなく「異字」で、文部科学省の方針に従って全て教育漢字を使いなさいということです。いわゆる旧字体、つまり正字を使ってはならんという意見です>
って書き込んだ方がいます。
自由社の関係者の方かと思ったら、自分のブログで韓国からの抗議について
<かくゆう私も、読んでいない。読んでいないものを擁護するのも変だが、そこら辺は直感的に自由社の教科書に分があると思う>
って書いてます。
正字で通したから不合格になったなんて、当のつくる会も言ってないし、メディアも伝えてません。白表紙本を持ってるらしい俵義文さんたちの「共同アピール」にも載ってません。
毎日新聞の記事をもう少し詳しく引用すると、
<藤岡会長は「確かにそうだと思える指摘がほとんど。史実が正確になり質が向上した」と話している。単純ミスが多かったことについては「コンピューターの誤作動が原因」とした>
です。
「正字をたくさん使ったら見解の相違でいったん不合格になった」なんて言ってませんよ。「コンピューターのミスで誤字だらけになりました。文科省さんありがとう」って感謝してるんですよ。
そもそも正字が認められなかったからって、膨大な検定意見が付いたことの言い訳にもなりません。
別にその人と喧嘩するつもりはありません。いろんなデマを考える人の被害者ですから(デマ宣伝は削除させていただきました)。
by ureeruhiroshi
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