Kalafina インタビュー [POWER PUSH!]

 自身のユニット"FictionJunction"での活動はもとより、数々のアニメやゲーム系の音楽や主題歌を手掛け、多数のヒットを世に送り出してきた梶浦由記。そんな梶浦が作詞/作曲/アレンジ/プロデュ-スを手掛ける新プロジェクトが、このKalafina。大ヒット・ノベルス『空の境界』の劇場版主題歌を担当するプロジェクトとして今年1月より始動。梶浦が作り出す曲毎に於ける世界観に合わせ、最適なボーカリストを起用するというスタイルを取るボーカル・ユニットだ。
 そのKalafinaが歌う、劇場版『空の境界』の第四章、第五章の主題歌「sprinter/ARIA」がこのほど発売された。このタイミングで、Kalafinaを代表して、WakanaとKeikoに色々と話を聞いてみた。
 
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■Kalafina それぞれの他己紹介

So-net Music(以下So-net):まずは初登場なので、WakanaさんからKeikoさんを他己紹介して下さい。

Wakana:Keikoは低音のパートを担当しています。目が印象的で。一見猫派っぽく、性格的にもゴロニャンって感じの甘えキャラなんですが、実は猫が嫌いという(笑)。

Keiko:Wakanaは高音の伸びが凄くキレイで、しかも力強い歌声が特徴ですね。プロデューサーの梶浦さんも"優しい女神さまのような声"と彼女の声を称していますが、ライヴやレコーディングでは、力強さもキチンと合わせ持っていて。あと、自分の歌にすごく真面目で責任感も持ってるし。それと、歌声に関しては色々と尊敬してるんですが、プライベートはけっこうヌケてるところも多くて(笑)。

Wakana:よく言われます(笑)。

Keiko:とは言え、他の2人(Hikaru,Maya)もヌケたところが多いんで、かなり大変です(笑)。もう、日常茶飯事なんで、最近はかなり放置してますね(笑)。

Wakana:確かにKeikoは甘えキャラだけど、Kalafinaの中では一番のお姉さんかな。でも、たまにヌケてる時もあるよね?(笑)

Keiko:そりゃありますよ、人間ですから(笑)。まっ、私の場合、ヌケてるんじゃなく、"マイペース"って言って欲しいな(笑)。

So-net Music(以下So-net):今日来ていないMayaさんやHikaruさんの紹介をお願いします。

Wakana:Hikaruはマイペースでおっとりしてますね。性格がフワッとしているわりに、歌の方は力強くカッコイイ面を持っていて。Mayaは、いつもニコニコしてるかな(笑)。真面目でシッカリ者です。

Keiko:とは言え、私たちもまだ2人については知らないことが多くて。これからは一緒に居る時間も増えるだろうから、今度色々と報告しますね(笑)。

■4人になったことで更に歌の幅も広がった

So-net:今回はボーカルも4人になって、その分、以前よりも表現力の幅もかなり広くなりましたね。

Wakana:そうですね。1枚目よりも、ボーカルも増えた分、色々なことが出来るようになって、さまざまな声を乗せられました。4人になった分、バリエーションも増えたし。

Keiko:声質が4人共違うので、誰かとカブったりブツかったりもなく、その分、より広げていくことが出来ましたからね。

So-net:確かに4人でキチンと住み分けや役割分担もなされてますもんね。

Wakana:そうなんです。それもあって、より"梶浦語"にも厚みが出せました。

So-net:ちなみにその"梶浦語"とは?

Wakana:今回の「sprinter」「ARIA」にも、それぞれ入っているんですが、私たちがコーラスしている箇所で、日本語でも、どこの国の言葉でもない言葉で歌われているところがあるんです。それを私たちは"梶浦語"と呼んでいて。

Keiko:"梶浦語なしでKalafinaの音楽は語れない"と言ってよいほど、1曲の内、必ず何箇所かは入っているんです。それは譜面にアルファベットで書いてあるんですが、私たちも最初に見た時には、"これはいったい何と読むんだろう?"って感じで。今では聴いた時に気持ちの良い音や、言葉の響きを重視しての言葉であることも分かってきだしたんですが、最初の頃は、"この言葉は何の意味なんだろう?"等、色々と詮索してました。しかし、その意味は、今だ私たちにも内緒で(笑)。なので、その辺りは聴いたみなさんの解釈通りでかまわないかなと。

Wakana:私たちも梶浦語の部分は、意味は各々が想像しながら、メロディーに乗せて気持ちよく歌っているだけですから(笑)。

Keiko:だけど、どこの国の言葉でもないはずなのに、なんとなく意味が伝わったりするんですよね、不思議と。

■4人の声を楽しんで欲しいの一言に尽きる

So-net:1曲目の「sprinter」は、タイトル通り疾走感があって、勢いと力強さが同居している曲ですね?

Wakana:おっしゃる通り「sprinter」は、疾走感のある力強い曲なんですが、私的には駆け抜けていく儚さも上手く表現されていると思っていて。いわゆる力強く、優しい人間のもろさというか。それがまるで人生全体を表しているみたいで。生きることの必死さや、あまりにも早く走るのも、何か哀しみを振り切ろうとしている感じがすごくするんです。

So-net:Keikoさんは?

Keiko:中盤での4人の声が重なるところは、どのメロディーが主メロか分からないほど各人が思い思いに歌っているんで、そこが楽しかったかな。それこそその箇所はメンバー各々"自分が主メロだ!!"と思って歌ってますから(笑)。なので、聴き手の方も"自分が好きなメロディーを自分の主メロ"と思い、聴いて欲しいです。この「sprinter」に関してはロック調なので、今までとは違った感じで盛り上がれるだろうし。早くライヴで歌ってみたいです。

Wakana:7月31日のライヴでは、初めてこの4人で歌うんですが、例えコーラスのパートでも、自分が主メロだと思って歌うんで、他のみんなに釣られないように頑張らなくちゃ。

Keiko:じゃないと音楽の強さやみんなの歌の強さに負けちゃって、伝え切ることも出来ないでしょうからね。4人になった分、その辺りはより自覚してます。

So-net:実際に完成した曲を聴き返してみていかがでした?

Wakana:走っていく感じで、すごくカッコ良く仕上がったなと。

Keiko:実は私達が歌をのせる段階では、かなりシンプルなサウンドの状態なんです。そこに4人がそれぞれ歌を先に乗せて、その後、梶浦さんが思い浮かんだ音を重ねていき、サウンドを完成させていくんです。なので、完成型を聴いた時にはいつも驚かされますね。"うわっ、こんなに凄い作品になったんだ!?"って。毎回必ず想像以上の作品になってるんで、その都度感激や感動させられます。

So-net:この曲はボーカルのリレーションの部分も聴きところですね。

Wakana:そうですね。1枚目の「oblivious」は私とKeikoだけだったんですけど、今回は新たにMayaやHikaruという声も加わって、しかもそれぞれがソロ・ボーカルをとれるので、また新たな魅力が引き出されました。

Keiko:ホント、「sprinter」に関しては"4人の声を楽しんで欲しい"の一言に尽きますね。

■バラードの中に見えかくれする孤独と切なさ

So-net:2曲目の「ARIA」は、ミディアムナンバーで幻想的な曲ですね。

Wakana:こちらはHikaruがメインで歌って、私とKeikoがコーラスやハーモニーを担当しています。ゆっくりなんだけど、すごく力強さや優しさが入っている曲ですね。あと、中間部分にドラマ性を持たせています。

So-net:真ん中のテンポが変わって一瞬速くなるところですか?

Wakana:そうです!!あの部分は、それこそ"梶浦語祭り"ですから(笑)。

Keiko:あそこは私たち、梶浦語を歌いまくってますからね(笑)。あと、"どうしてこんなに壮大な歌なので、小躍りしたくなる箇所があるのかな?"って。

So-net:パーカッションが躍動感を煽るところがありますもんね。

Keiko:そうです!そうです!!現にあれが中盤から後半にかけて、盛り上がるキッカケとなっているから不思議ですよね。普通のバラード曲では考えられない音使いで。さすがは梶浦さんです(笑)。

So-net:歌ってみていかがでした?

Wakana:タイトルが「ARIA」ということで、聴く前は、"キレイで優しい荘厳的なメロディーだろう"と想像していたんですが、実際はキレイさはもちろん、「sprinter」とは違い、フワッとしつつ、その上に力強さもある曲で。

Keiko:この歌に関しては、歌詞の意味合いは聴いた人それぞれで違うと思うんです。泣きたくなるような孤独についても歌われているけど、そこには儚さや切なさも同居しているんです。やはりバラードは、歌詞の意味を噛み締めながら歌わないと全く相手に伝わらないですからね。梶浦さん自身一つ一つの言葉を大事にしている方なので、その辺りは余計意識的に歌いました。

■空の境界もKalafinaも非現実的 その双方を楽しんで欲しい

So-net:実際、『空の境界』の第四章、第五章はもうご覧になりました?

Wakana:『第四章・伽藍の洞』は観ました。自分たちの歌がキチンとラストの演出に役立てて嬉しかったです。今回は新しくHikaruも登場するので、聴く方も今までとは違った声が聞こえる発見もあるでしょうね。

Keiko:今回もピッタリの使われ方で、"さすが梶浦さんはスゴい!!"と改めて思いました。今までは主人公の幻想的な部分や個性的な部分を際立たせた歌詞内容だったんですが、「sprinter」では、"あえて主人公の普通さを引き出し、表してみた"と梶浦さんが言ったとおりになっているので、その辺りも聴きどころですね。作品ではもちろん、劇場でこの曲たちを改めて聴くと、更に涙腺が緩むことまちがいなしです。

Wakana:あと、第四章中に使われている「ARIA」では、CDでは私の歌う箇所は梶浦語と日本語のブレンドなんですが、実際の映画では、その部分がオール梶浦語で歌われているんで、その辺りの違いにも気づいてもらえると嬉しいです。ってこれはちょっとマニアックかな?(笑)

So-net:最後に今作の聴きどころを教えて下さい。

Keiko:原作は非現実で、色々な力を持っているありえない人たちが主人公なんですが、それに対して、このKalafinaも非現実的で。原作のイメージとKalafinaのイメージは同じでなくちゃいけないので、是非双方の非現実具合を楽しんで欲しいですね。

Wakana:映画に沿っているユニットなので、私達も衣装を着たら、『空の境界』あってのKalafinaにチェンジするし、『空の境界』=Kalafinaというイメージがより強くなるよう目指していきたいです。

Keiko:あと、今回のビデオクリップは、お人形さんたちが洋館に迷い出して歌い出したという設定で、これもかなり非現実的なので、こちらも是非楽しんで下さい。

●Text/池田スカオ和宏

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Kalafina(カラフィナ)

作詞・作曲・編曲を手掛けるマルチ音楽コンポーザーにして、映画・アニメ・ゲーム・舞台・TVなどの幅広い音楽プロデュースを手掛ける梶浦由記による新プロジェクト。楽曲ごとに最適なボーカリストを選出し、今年1月にリリースされたデビュー・シングル「oblivious」では、梶浦由記の別プロジェクト、FictionJunctionから見出されたWakana、Keikoの2名が、そして7月30日に発売されたシングル「sprinter/ARIA」ではSonyMusicオーディション3万人の中から見出されたMaya、Hikaruを加えた4名がメンバーとして歌唱。なお、両シングルとも、劇場アニメ映画『空の境界』シリーズ(全7作連続公開)の主題歌として書き下ろされ、大きな話題を呼んでいる。

■オフィシャルサイト
http://www.kalafina.jp/
【初回生産限定盤】(CD+DVD)
「sprinter/ARIA」/Kalafina
(収録曲)
sprinter/ARIA/oblivious-Instrumental- 全3曲
※「sprinter」ビデオクリップ、「oblivious」~ufotable EDIT~ビデオクリップ収録DVD付き
※劇場版「空の境界」イラスト・ワイドキャップステッカー封入
※劇場版「空の境界」第四章・第五章キービジュアル・ポストカード封入
SECL-669~670/1,575円(税込)
2008.7.30 ON SALE
【通常盤】(CD)
「sprinter/ARIA」/Kalafina
(収録曲)
sprinter/ARIA/oblivious-Instrumental- 全3曲
SECL-671/1,223円(税込)
2008.7.30 ON SALE
オリジナル封筒を5名様に
応募はこちらから
※応募〆切は8月31日(日)です。


2008-07-30 11:12  nice!(1)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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NoeL
kalafina、サイコーです。
4人の歌姫が奏でるハーモニーは、心地いい疾走感、高揚してくる力強さ、切ない儚さなど、多彩な彩りを魅せてくれます。
kalafinaにハズレなし。百文は一聴に如かず!!
まだの方は是非聴いてみて下さい。オススメです。
by NoeL (2008-08-04 22:07) 

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