【ワシントン古本陽荘】訪米中の長島昭久防衛政務官は14日、米ホワイトハウスのジョーンズ大統領補佐官(国家安全保障担当)やマレン統合参謀本部議長らと会談した。長島氏は会談で、インド洋での海上自衛隊による給油活動について「来年1月に法律の期限が切れる」などと継続が困難であることを伝達した。これに対し米側は「日本が決めることだ」と自衛隊撤収に理解を示すとともに、アフガニスタン本土での職業訓練など民生分野での日本の支援に期待感を表明した。
また、米側は、米軍普天間飛行場の移設計画決定までの経緯について詳細に説明。長島氏は、計画見直しを巡り連立政権内の意見調整が難航していることや、来年の沖縄県内の地方選挙の事情などから「困難な状況に直面している」と応じた。
長島氏の訪米は、今月下旬のゲーツ国防長官の来日、来月のオバマ大統領の初来日に向けた安全保障政策の調整が目的だが、オバマ政権発足以来、ジョーンズ補佐官が日本の政治家と単独で会談するのは初めて。
長島氏はこの日、フロノイ国防次官(政策担当)やグレグソン国防次官補(アジア・太平洋担当)とも会っており、政務官の訪米としては異例の厚遇と言える。米政府が、普天間移設問題やアフガン支援策など日米間の懸案について、大統領訪日までに調整を終えるよう日本側に対する圧力を強めていることの表れとみられる。
毎日新聞 2009年10月15日 11時43分