政府は16日、09年度補正予算の執行停止額を2兆9259億円程度にすることを閣議決定した。総額(約14.7兆円)の20%に相当し、当初各省が回答した2兆5169億円から4000億円強上積みした。鳩山由紀夫首相が「できれば3兆円に乗せたい」とした目標額をほぼ達成し、政府は執行停止分を10年度予算などの財源として活用する考えだ。
当初回答分には、公共事業の地方負担分の9割を国が肩代わりする臨時交付金(1兆3790億円)の削減額が含まれていなかった。しかし、補正見直しで公共事業関係費(1兆6438億円)のうち、4792億円分の執行停止が固まったことを受けて、同交付金の890億円程度も執行停止見込み額として盛り込んだ。
閣議後に会見した仙谷由人行政刷新担当相は「見直し結果を09年度第2次補正予算や10年度予算に反映し、『コンクリートから人へ』のコンセプトで生活者の視点から予算を再配分したい」と語った。【谷川貴史】
毎日新聞 2009年10月16日 11時06分(最終更新 10月16日 12時26分)