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新型インフル、既に基礎免疫ある?

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 国立感染症研究所感染症情報センターの谷口清洲第一室長は10月15日、同センター内で開かれた勉強会で、海外における新型インフルエンザワクチンの治験の結果を紹介。現在結果が明らかになっているすべての治験で、成人では1回の接種で抗体価が上昇していると指摘し、「(接種をした人に)何らかの基礎免疫があったとしか考えられない」と述べた。

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 新型インフルエンザウイルスに対する免疫はこれまで、ほとんどの人が持っていないと考えられてきたため、ワクチンの接種については、1回目の接種で基礎免疫を付けた上で、再度接種を行う2回接種が必要だとされてきた。しかし、これまで出された治験の結果では、成人について、1回の接種で抗体価が上昇すると報告されており、2回接種の必要性を示すデータはないという。
 一方、小児については、2回接種の必要性を指摘する情報があるという。

 1回の接種で抗体価が上がった点について、谷口室長は「何らかの基礎免疫があったとしか考えられない」と指摘した。

■豪州と英国で重篤な副反応なし
 谷口室長はまた、オーストラリアと英国で行われた新型インフルエンザワクチンの治験の結果を紹介し、「重篤な副反応はなかった」と述べた。いずれの治験も18歳以上の人を対象に行われた。英国のワクチンには免疫補助剤(アジュバント)が入っている。
 オーストラリアの治験では、接種部位の痛みや腫れなど局所反応が約46%で見られ、頭痛などの全身的な反応が約45%であったという。全身的な反応の内訳は、頭痛25.3%、筋肉痛17.1%、倦怠感17.5%などだった。
 一方、英国の治験では、接種部位の痛みが70%で見られ、谷口室長は「若干、アジュバントの入っていないものより多い」と述べた。


更新:2009/10/16 13:45   キャリアブレイン

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