最終更新: 2009/10/16 07:11

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「子ども手当」の地方負担検討めぐり、原口総務相から「国民に信を問うべき」との声

長妻 昭厚生労働相は、12月から申請を受け付ける予定だった「子育て応援特別手当」の執行停止を決定した。これにより、およそ1,100億円の補正予算の削減が上積みされる。
首相という「綱とり」に成功した鳩山首相を14日、朝青龍、白鵬の両横綱が表敬訪問した。
鳩山首相は、横綱が身につける型をかたどった綱を受け取った。
朝青龍は「(優勝について首相は?)『歴史に残る一番だな』って、言ってくれましたね」と話した。
選挙圧勝で、向かうところ敵なしの鳩山政権だが、14日は大一番で、思わぬ苦戦を強いられた。
長妻厚労相は「子育て応援特別手当について、お金をですね、財源として、行政刷新大臣にお示しをしたと。限られた財源の中での、われわれとしても、非常に苦渋の判断であった」と述べた。
さらなる補正予算の削減上積みを求められていた長妻厚労相は、仙石行政刷新担当相に「子育て応援特別手当」の執行停止の方針を伝えた。
「子育て応援特別手当」は、3〜5歳児に3万6,000円を支給する一時金で、予算総額は1,254億円にものぼる。
しかし、停止の腹を決めた長妻厚労相に「物言い」がついた。
原口一博総務相は「事務方なしで、腹を割って話をしたい」と述べた。
長妻厚労相は、各大臣に理解を求めるため会談したが、原口総務相とは2度の「協議」となった。
原口総務相は「やるんだったら、もっと早くやってくれ。急に方向転換をして、『地方はそれについてこい』ということでは、もちませんねと」と述べた。
原口総務相が懸念理由とするのは、急な支給停止による自治体の「混乱」。
申請は12月の予定だったが、すでに自治体の中には、先行受付をしているところもある。
東京・葛飾区の担当者は「きょう(14日)時点で2件、受け付けております。あらためてご連絡を申し上げて、おわびしなければならないと。支給されるという前提で進んでおりましたので、非常に心苦しく思っております」と話した。
「子育て応援特別手当」の執行停止により、およそ1,100億円の補正削減の上積みが可能になる。
長妻厚労相は「このお金を子育てのために、有効に使ってまいる決意を持っておりますので、ご理解を何とぞいただきたいと」と述べた。
揺れる「子どもへの手当」に、街の人からは「お金がかかるので、確かに困りますね。子どものためには、何でもやってあげたいと思うのでね」、「困りますよね。もらった方がいい」といった声が聞かれた。
さらに、原口総務相から「待った」の声が上がった。
民主党が掲げる「子ども手当」で、地方負担を検討していることに対して、原口総務相は「全額国費でやるといったマニフェストを曲げるんだったら、もう1回選挙してでも、国民に信を問うべきだ」と述べた。
本来、野党から出るはずの「解散総選挙」の声が、身内の大臣から出る事態となっている。
一方、野党となった自民党の谷垣禎一総裁は「子ども手当っていうのは、かなり財源がいるわけですが、その財源については、まだはっきりしたご提示がないわけですね」と批判した。
民主党による「取り組み」は、果たして国民の理解を得られるのか。

(10/15 00:22)


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