必要がないのに4カ月間で157回も救急車を呼ぼうとしたとして、和歌山西署は5日、和歌山市堀止西2、パート従業員、幸前紀子容疑者(48)を偽計業務妨害容疑で逮捕した。幸前容疑者は「ほんまにしんどかった」と容疑を否認している。
逮捕容疑は、今年3月1日~6月29日に「手首を切った」「しんどい」などと119番に計157回通報して同市消防局の救急車を46回出動させ、「治った」と家に上げなかったり通報自体がうそだったり、救急隊員を足止めして業務を妨害したとされる。
同署などによると、救急搬送されたのは15回で、いずれも診断に異常はなかった。「たばこを買ってきて」と使いを頼んだり、暴言を吐くことなどもあり、同局が7月31日に被害届を出した。同局警防課は「電話だけでは虚偽と決めつけられなかった。救急車の数に限りがあるので適正な利用を」と話している。【藤顕一郎】
毎日新聞 2009年10月6日 地方版