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カブト幼虫の糞・再利用術

 これは当初の想像以上に効果アリ♪
是非皆さんもお試しください!
経緯

2001年孵化の国産カブト幼虫が、2002年5月無事羽化した。
その数40匹。
初自己ブリードにも関らず、羽化率100%は上出来だろう。
しかし彼ら羽化後の腐葉土、もちろん糞交じり(しかも大量に、である)。
こいつをどうするか・・・に頭を悩ませていた。。。
実はダニを大量発生させてしまった腐葉土である。
かといって捨てるのはもったいない。。。←貧乏根性丸出し(^^;

これまで何度かエサ交換の際、カブ糞をふるいにかけて取り除いては庭に撒いてきた。
おかげでミニトマトが豊作だぁ?♪
まぁ、肥料として有用なのは他のHPでもご紹介が多いのでここでは割愛させていただく。
しかし・・・庭に撒くにも限度がある。
肥料もあげ過ぎれば毒になろう。
で、次なる手を考えたのがことの発端となった。
今までは自然に返していた。
ん???待てよ???
『自然』と言えば、自然下で育つカブト幼虫たちは自分たちの糞を取り除いてもらうことなど当然のことながらしてもらっているわけがない。
では、あの大量の糞は(飼育されている方なら分かると思うが、カブト幼虫は実に大量の糞をするのであ?る!)一体どうなっているのだろうか?






食物連鎖。

皆さん聞き覚えのある言葉ではなかろうか?
植物は草食生物に食され、草食生物は肉食生物に食され、肉食生物が出した糞や死骸を微生物などが食し、また土に還ると植物の栄養となる。。。
ざっとこんな感じ(?)。
この流れを考えると、カブト幼虫の糞も何らかの生物に分解され、土に還っているはずだ。



ある一部のクワガタ(根喰いと呼ばれる、ノコギリやミヤマクワガタなど)のブリードに『黒土』を使用すると産卵成功率が高いことはよく知られている。
その際、孵化した幼虫は産卵床である黒土部でしばらくその周辺を食しながら過ごすという。


ここで自然状況下を考えてみよう。
完全なる畑などの栽培地でカブトムシが発生する訳ではないのだから、完全なる黒土部など土中に存在するのだろうか?
落ち枝や枯葉などの異物部と黒土まで分解された土部が混在しているとは考えられないだろうか???


言うまでもなく、落ち枝や枯葉が醗酵すると腐葉土になる。
そしてその腐葉土をカブト幼虫は食している。
ここから先は推測だが、
カブト幼虫の出す糞は草食性のミミズやダンゴムシなどに腐葉土とともに食され、その糞がさらに微生物に食され分解、その結果が『黒土』なのではないだろうか?と私は考えた。

生物が食べ物を摂取するには理由がある。
当然のことながら、生命活動を維持するためのエネルギー、すなわち栄養分を摂取するためである。
ここで先程出てきた部分が重要になる。
うちの庭のミニトマトは例年と比較し非常に大きく育ち、かつ多くの実を付けた。
それはなぜだろう?


例年は黒土に苗を植え、栽培していた。
2002年は黒土の上にカブト幼虫の糞を撒いた。
違いはたったコレだけである。


ここで先程の仮定を正しいものとしてさらに仮説を立ててみた。
カブト幼虫の糞は他の生物が必要とするエネルギーをまだその中に蓄えたまま、黒土の元が固まった状態である。と・・・
であれば、
根喰いのクワ産卵床として使用すれば孵化したてのクワ幼虫にその養分を伝えることが出来るのでは???という観点の元にこの実験はスタートした。
準備

さて、根喰いのクワガタ産卵床に黒土が有用であることは周知の事実となっている。
ではなぜ、黒土が適しているのか?
これについては多種多様な意見があるとは思うが、私の中で一番重要だと思われるのはその
『保湿性の高さ』である。
腐葉土や醗酵朽木フレークよりも粒子が細かく、その分粒子間に水分を蓄えておくことが出来、かつその細かさゆえに空気接地面からの乾燥を最小限に食い止めることが出来るのではないだろうか?


 この保湿性の高さという面でカブト幼虫の糞には重大な欠陥があることに気付く。
飼育経験者にはご理解いただけると思うが、カブト幼虫の糞はデカイのである。
楕円形の直径5mmはあろうか・・・というような糞を、成虫間近の3齢幼虫は大量に排泄するのである。


 このままではいくら養分を豊富に含んでいようと、使用するわけにはいかない。
ダニを大量発生させてしまった腐葉土の中なので、まず殺虫と乾燥を兼ねて
天日干しをする。
この時、
カリカリになるまで乾燥させることが重要だ。
真夏の直射日光下に厚さを薄くして3日も干せばOKだろう。


 乾燥したら家庭用ミキサーで粉々に砕く。
この作業をする際、乾燥が不十分だとミキサー内に砕けたカブ糞がくっついてしまい、モーターに甚大な負荷をかけることになってしまう。
故障の原因にもなるので、やはり乾燥はしっかりとさせておきたい。


 で、粉々になったら出来上がり♪
実にあっけないものである。
しかも出来上がりを見てもらえばわかるが、見た目はまるっきり黒土である!
いや、この時点ではやや焦げ茶色っぽく見えるが、加湿をすると黒土とほとんど見分けがつかない。


 これはかなりいけるんじゃないか・・・?
 出来上がった黒土もどき(以下、これのことをカブ土(と)と呼ぶ←ダジャレやん・・・)を一度バケツなどに入れ、加水する。
この時のカブ土はさらさらの状態になっている。
霧吹きで加水などしていたら握力が90kgぐらいになるまで鍛えられるかもしれない。
←んなわけあるかっ!
とにかく時間がかかりすぎてしまうので、コップなどで適当に水を加えたらよく混ぜ、足りないようならまた加水し・・・と繰り返し、最終的に手で握ってお団子が作れるくらいになれば準備OK♪


 出来たら産卵セットを組む飼育ケースの底に、手で押し固めながら厚さ5cmほどにカブ土を敷き詰める。
その産卵床の上に加水した産卵材(クワ種によってクヌギ、ブナ、レイシなど適宜変えてください)を置き、さらに醗酵フレークで材を覆うようにする。
醗酵フレークの量はやはりクワ種によって適宜増減させること。
以下にこれぐらいがいいんじゃないの?ってな量を記載します。

ノコギリクワガタ
ミヤマクワガタ

産卵材がすべて隠れ、さらに1cmくらい上にかぶせる程度の量。

アカアシクワガタ
ヒメオオクワガタ

産卵材を斜め上向きにセット。
上部切り口がほぼ土中から顔を出している程度の量。

 醗酵フレークに霧吹きで加湿してあげたら転倒防止用の樹皮、枝、エサ皿、エサをセットし、ブリード用のペア(もしくは交尾済みのメス)を入れ、冷暗所に置きしばらくそっとして置きます。

結果

 2002年、上記のセットを作れたのはノコギリクワガタのみ。
他種に関しては残念ながら時間&原料が不足したため実験出来ませんでした。
 そして気になる結果は・・・


 メス4頭から初齢、および2齢幼虫、孵化前の卵含め100以上の産卵確認!!!

 きちんと数えればよかったのですが、あまりにも大量&後から孵化した幼虫の数も相当数だったため、途中から数がわからなくなってしまいました。m(_ _)m
しかも、幼虫回収時に1頭づつプリンカップに詰めたつもりだったのに、2002年12月現在、一つのプリンカップから2頭の幼虫が出てくることもあったりなかったり・・・(^^;


 ようは卵の見落としですね。(苦笑)
多分120?130の間だと思います。


 しかし、これだけの好結果が出るとは思ってもいませんでした。
1頭平均30個以上の卵を産ませることが出来たのですから・・・
その後、こんなに沢山は飼育しきれないので里子に出したりテンヤわんやしていたら数がわからなくなってしまい・・・
←言い訳のつもりらしい

 来年からはきちんとした結果報告、及び他種での産卵成績なども報告したいと思います。

 なので今年は勘弁してね♪

追記!!!

 2003年、今度は国産ミヤマクワガタの産卵床として使用してみました。
気になる結果は・・・

 メス1頭から42頭の初・2齢幼虫+2卵を採取!!!


 さらに通常の黒土を使用した産卵セットの場合、黒土と発酵マットの境界部分に幼虫が集まるらしいのですが、σ(^_^)が試したセットの場合、カブ土部分に42頭の全幼虫が散らばっていました!

 これを作成した最初は養分が黒土より濃いだけ・・・と思っていたのですが、今回の結果(カブ土部だけに幼虫が分布し、かつ2齢に加齢している幼虫もいたこと)で、もしかしたらカブト糞に含まれるバクテリアがカブ土には生きており、これを摂餌することで幼虫自身の生存率があがっているのでは?という推測をしています。
実は昨年は、黒土を使用した産卵セットで採卵にチャレンジし、今回のように大量の幼虫は得られなかったのですが3頭の初齢幼虫が得られました。
せっかくの初齢幼虫がすぐに☆になってしまい悔しい思いをしたのですが、その他にも幼虫がいた形跡があったので、割り出し前にはもう少し頭数がいたものと思われ、割り出し後に☆になってしまった幼虫ともども生存率0%という散々たる結果に終わったのです。

 ところが今回は先に述べた通り、42頭もの幼虫を得ることが出来、かつ全てが生きている状態で割り出すことが出来たわけですから、この考えは充分に成り立つ。。。と思っているのですがいかがでしょうか?

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