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田中IEA事務局長:ガソリン「増税で節約を」 暫定税率廃止に異論

 国際エネルギー機関(IEA)の田中伸男事務局長は9日、毎日新聞のインタビューに応じ、鳩山政権が掲げている揮発油(ガソリン)税などの暫定税率廃止について「税を含めた日本のガソリン価格は先進国の中でもそう高くない。むしろ税金を上げ、ガソリン節約を進めるべきだ」と異論を唱えた。

 政府は10年度税制改正でガソリン税や軽油引取税など4税にかかる暫定税率を廃止し、2・5兆円規模の減税に踏み切る考え。しかし、IEAの統計によると、日本の税込みガソリン価格は先進29カ国中、米国や豪州などに次いで6番目に安い。田中事務局長は「高いガソリン税をかけ、省エネを進める欧州の動きと比べると違和感がある。家計の負担軽減という主張は分かるが、ガソリン消費を増やす形ではなく、他の税を軽くすべきだ」と指摘した。

 一方、鳩山政権が20年時点の温室効果ガス排出量を90年比25%削減する中期目標を表明したことについては「中国など主要排出国に働きかける大きなチャンスだ」と期待を示した。【柳原美砂子】

毎日新聞 2009年10月10日 東京朝刊

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